象形文字の秘密
漢字の解読

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 複合部首/107

 複合部首/107

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 ***                                      
 *** 追加 *** 3.7 [音声]語体系との比較   2014.02.03   
 ***                                      
 ***********************************


 明けましておめでとうございます。検討にてこずり少し遅れました。
定年後に始めた漢字解読の本ブログも11年目に入ります。今後ともご愛読よろしくお願いいたします。



  [音声]語が言語体系を構築しています。語と部首とをまったく区別してみると、部首もまた[音声]語とは別の「表記体系」を構築していると考えられることを第92回で紹介しました。漢字の表記体系の再検討は前回と今回で終わります。次回は六書の再検討の予定です(章立ては前回の続きです)。



3.複合部首


3.1. 複合部首の木構造記述

 複合部首を解析するに当たり派生部首と複合部首の記述を更新整理します。正確には「解文(解部首)と解字」の意味ですが慣例に従いすべて要素文字の解析を単に「解字」と呼びます。

イ.解字

 派生部首の解字は【派生の種類】と[注釈]に続けて「:=」の後に親部首の訓と付加派生の時はその付加意味を記述し、「⇒」に続けてその要素部首達の合成された訓を記述し、再び「⇒」に続けて派生部首の訓を記述し、訓の時代的変化(通時態)があれば更に「⇒」で続けて追記し、この枝分かれを「/」で区切って「⇒」と「⇒」の間に並べます。
ただし派生部首で同形異訓(共時態)がある場合には、新たな行として加え、[ ]内にその位置を偏、冠、脚などと注釈します(同形異訓については後述)。
 複合部首の解字に関する記述はこれまで通りです。解字は要素部首の和「+」の形で記述します。ただし、要素部首の字画が融合するときは「+」の代わりに「∪」を使います。

「派生部首」【派生の種類】[注釈]:=記号の意味
⇒派生部首の訓1/派生部首の訓1′
⇒派生部首の訓2/派生部首の訓2′
⇒・・・⇒最新の派生部首の訓n/最新の派生部首の訓n′

「複合部首」【複合等の種類】[注釈]=「要素部首1+要素部首2+・・・」
   :=[要素部首1の訓]+[要素部首2の訓]・・・∪・・・
    ⇒[複合部首の訓]/[複合部首の分岐した訓]
    ⇒[複合部首の訓1]/[複合部首の分岐した訓1′]・・・
    ⇒複合部首の最新の訓n/複合部首の分岐した訓n′


ロ.派生木と展開木

 解字された文字間の関係を記述するのに文字をノードとする木構造で表します。親部首とその派生部首とを木構造の形で記述したものを派生木と呼び、親部首とその派生部首およびその親部首を含む複合部首とを木構造の形で記述したものを改めて「展開木」と呼びます(各ノードは再帰的記述を含む)。

ルートノードの親部首に対し、派生木ではリーフノードとして派生部首を展開し、展開木ではリーフノードとして派生部首と親部首を含む複合部首を展開します。
いずれの場合もリーフノードはその深さに応じて段落としします(第99回修正再掲)。

「派生木」:=派生部首のみを多段に記述する木構造
「展開木」:=派生部首と複合部首とを多段に記述する木構造

 展開木の骨格

「複合部首0」【派生や複合等の種類】[注釈]=「要素部首1+要素部首2
|  +・・・要素部首n」:=[要素部首1の訓]+[要素部首2の訓]+・・・ 
|            ⇒[複合部首0の訓]/[複合部首0の分岐した訓]
|            ⇒[複合部首0の訓1]/[複合部首0の分岐した訓1′]・・・
| ・・・
|            ⇒複合部首0の最新の訓m/複合部首の分岐した訓m′
├「派生部首1」【派生の種類】[注釈]:=記号的意味
|            ⇒派生部首1の訓・・・⇒最新の派生部首1の訓
|├「派生部首11」【派生の種類】[注釈]:=[以下派生部首1の記述に準ずる]
|| ・・・
||   派生部首1から更に派生した部首
|| ・・・
|└「派生部首1p」【派生の種類】[注釈]:=[以下派生部首1の記述に準ずる]
├「複合部首01」【複合の種類】[注釈]:=[以下複合部首0の記述に準ずる]
| ・・・
|   複合部首0を要素部首とする複合部首
| ・・・
└「複合部首01q」【複合の種類】[注釈]:=[以下は複合部首0の記述に準ずる]

 各ノードは必要に応じた段数で記述します。特に派生部首が多段に連続する場合や、部首群の関連を説明する必要がある場合は特定の枝を多段に記述します。


ハ. 解字木

 親部首を基にその要素部首を木構造の形で記述したものを解字木と呼ぶことにします。ルートノードの親部首に対し、解字木ではリーフノードとして各要素部首を記述します。解字木は派生木や展開木と異なり分岐に使う線を二重線とします。解字木は親部首へ親部首へとルーツをたどる要素部首の表記を木構造としたものです。

 象形部首とは抽象的な6種の象形記号と2種の派生記号でした。漢字においては8種の基本部首を除くと、残りはすべて派生部首と複合部首です。基本部首以外はすべて階層的に分解され最終的に8種の基本部首にたどり着く構成木が解字木です。この解字木も一般には一段の記述ですが、関連する部首群の説明等のため必要に応じて多段に記述します。

「解字木」:=要素部首を多段に解字する木構造

 派生木や展開木と解字木では見出しの直後の【 】解説の意味関係が上下逆になることを注意してください。派生木と展開木では親部首が上段に位置しそのリーフノードとして下段に派生部首と複合部首が位置しますが、解字木では要素部首がリーフノードとして下段に位置するので【 】の解説は下段の親部首からの派生や展開を意味することになります。

 「大」と「鬲」でその解字木の例を示します。

「大」=「一+人」:=器官+立てた男性器+男の股間⇒立った男性器という器官
║        ⇒一番の立った男性器⇒おおきい(両手を開いた男の疑形)
╠「一」【回転】:=一本の棒⇒いち⇒一番のもの⇒一番目
║ ╚「|」【象形】:=男性器⇒一本の棒
╚「人」=「|+Λ」:男性器+動き回るもの⇒男性器を立てて動き回る男⇒動き回る男⇒男
 ╠「|」【象形】:=男性器⇒男根のようなもの/男⇒棒/男
 ╚「Λ」【Ⅴの逆転】:=男の股間⇒歩き回る男⇒動き回る
   ╚「Ⅴ」【▽の分割】:=女の股間/おんな⇒すばらしもの
    ╚「▽」【象形】:=女性器⇒女

「鬲」=「(同-冂)+(冏-口)+丁」=女+子供+男⇒男女と子供で成り立つ人社会
║              ⇒三本の柱を持つもの⇒三本足のかなえ⇒かなえ
╠「同-冂」=「一+口」:=一番のもの+子を持つ女⇒一番多産の女⇒女頭領⇒女
║ ╠「一」【派生】:=一本の棒⇒いち⇒一番のもの⇒一番目
║ ║ ╚「|」【象形】:=男性器⇒男/棒
║ ╚「口」【象形】:=産道口⇒子を産んだ女⇒女

╠「冏-口」=「冂+儿」:=体+垂れ流す女⇒幼女の体⇒幼児
║ ╠「冂」:=「一+||」:=からだ+立ちあがるもの⇒立った体⇒体
║ ║ ╠「一」【部分】:=からだ
║ ║ ║ ╚「▽」【象形】:=おんなの股間⇒女
║ ║ ╚「||」【重複】:=二本の棒⇒あし⇒立ち上がるもの
║ ║  ╚「|」【象形】:=男性器⇒男/棒
║ ╚「儿」=「丿+乚」:=垂れ流すもの+女⇒垂れ流す女⇒幼い女⇒女児
║  ╚「丿」【加線】=「ノ+|」:=特別な+下へ⇒落ちる特別なもの
║   ║              ⇒垂れ流すもの⇒垂れ流す
║   ╠「ノ」【象形】:=一本の毛⇒毛の生えたもの⇒成長したもの
║   ║              ⇒特別のもの⇒特別な
║   ╚「|」【線】:=下へ

╚「丁」=「一+|」:=体+男性器⇒男性器を下げた男⇒働く男の体
║           ⇒働く男⇒男仕事
╠「一」【部分】:=からだ
║ ╚「▽」【象形】:=おんなの股間⇒女
╚「|」【象形】:=男性器⇒男根のようなもの/男⇒棒/男

 例では、最終段の象形部首まですべて記述しました。以降は一段の要素部首の分解木で十分な場合はそれですませます。特殊な要素部首等、必要に応じて下段まで記述することとします。


 展開木の上に解字木を上下逆にして展開し親部を中心にした系譜図的な表記は特に「系譜木」と呼ぶことにします。一つの系譜木では関連のある親部首から必要な枝のだけを取り出して、部首の関連を示す時に使います。要は木構造の枝が線であれば派生部首と複合部首の展開であり、二重線であれば要素部首の解字的な展開です(系譜木の場合の中心となる親字だけは『 』で括ります)。

╔「要素部首1」【派生や複合等の種類】[注釈]=[以下複合部首0の記述に準ずる]
║├「要素部首1の派生部首」・・・
║└「要素部首1の複合部首」・・・

╠「要素部首2」【派生や複合等の種類】[注釈]=[以下複合部首0の記述に準ずる]
║├「要素部首2の派生部首」・・・
║└「要素部首2の複合部首」・・・

╠「要素部首n」【派生や複合等の種類】[注釈]=[以下複合部首0の記述に準ずる]
║├「要素部首nの派生部首」・・・
║└「要素部首nの複合部首」・・・

『複合部首0』【派生や複合等の種類】[注釈]=「要素部首1+要素部首2
|                      +・・・要素部首n」
├・・・[以下複合部首0の展開木]




3.2. 複合部首の字区と同形異訓

 複合部首を構成する文字の区画、例えば偏、旁などの部分を「字区」と呼ぶことにします。具体的に字区とは偏、旁、垂れ、冠、構え、脚、もしくは繞に分けられたの複合部首の部分です。
 特に画数の少ない初期の部首(現在象形とされている)は字区に関係なく構成されており、一つの部首はどこにあっても同じ訓を持ち、時代の移り変わりとともに訓が変化したり、訓が分岐したり(通時態的変化)します。

 部首の種類を増やさずに多くの訓を表記する手法として、同一の部首でありながら字区が異なると異なる訓を持つ同形異訓が生まれます(共時態的な広がり)。

 同形異訓の例としては、先に「▽」[象形(女性器)]の派生木で示した「八」(前回の2.2.2.参照)があります。「八」が実際に複合部首の中で使われる例ではまだ字区の考えも徹底しておらず訓が直観的に分かり易い文字構成です。

 ここでは初期の部首が字画により異なる訓を表す様子を「八」の展開木で詳しく紹介します。

「Ⅴ」【部分】:=女の股間⇒股間/素晴らしもの⇒正面⇒前
└「Λ」【逆転】:=男の股間⇒動き回る男⇒動き回る⇒しごとで動き回る⇒しごと
 ├「八」【分割】[上部]:=男の股間を分ける⇒わける⇒分けるもの/分けられたもの
 ||          ⇒故人の財/八歳児⇒遺産/はち
 |├「忄」=「八+|」:=わける+男性器⇒男性器が分ける⇒快感⇒快い⇒感じる⇒感覚
 |├「小」=「八+|」:=わける+棒⇒棒で分ける⇒小さなもの⇒ちさい
 |├「沿-氵」=「八+口」:=分ける女⇒従うもの⇒そう
 |├「尣」=「八+儿」:=わける+幼女⇒幼女の残したものを分ける⇒形見
 |├「分」=「八+刀」:=わける+包丁[刀]⇒包丁で分ける⇒わける
 ||          ⇒こなごなにする⇒こなごななもの⇒こな
 |├「父」=「八+(Ⅴ+Λ)」:=わける+交わる[男女が股間をあわせる]
 ||             ⇒交わって分けた男⇒父親
 |├「公」=「八+ム」:=わけるもの+(生む器官の)ないもの⇒男の遺産
 ||             ⇒皆のもの⇒おおやけ
 |├「少」=「八+逆イ」:=わけるもの+仕事のない男⇒無職男の遺産⇒すくない
 |├「兮」=「八+(一+|+┐)」:=わける+男性器を立てる男の体⇒男児を分ける
 |├「半」=「八+扌」:=わける+て⇒手でわける⇒二分する⇒はんぶん
 |├「咲-口」=「八+(一+大)」:=分ける+(器官+男性器)
 ||       ⇒男性器の先でわける⇒(花びらを分ける)めしべでわける⇒ひらく
 |├「兌」=「八+(口+儿)」:=わける+跡継ぎ⇒跡継ぎが分ける
 ||       ⇒遺産分割⇒よろこぶ
 |├「兊」=「八+(ム+儿)」:=わける+男児⇒男子の遺産を分ける⇒よろこぶ
 |├「谷」=「八+(Λ+口)」:=わける+動き回る男⇒男の人が分け入る
 ||       ⇒分け入る所⇒たに
 |├「敝-攵」=「八+巾+ハ【指示】」:=わける+男子の体+男性器
 ||       ⇒男の体の男性器が分ける⇒処女膜を破る⇒やぶる
 |├「益」=「八+(一+Λ)+皿」:=わける+動き回る体+皿
 ||       ⇒分けられた皿に盛った肉⇒収穫の分け前⇒えたもの
 |├「券-刀」=「八+夫」:=わける+夫⇒夫が分ける
 |└「酋」¬=「八+酉」:=わける+さけ入れ⇒酒入れに分ける⇒酒樽⇒たる
 |
 ├「八」【分割】「下部」:=動き回る開いた足⇒動き回る男⇒動き回る⇒素早い動き
 |├「灬」【重複】:=「八x2」:=たくさん動き回るもの⇒子供達⇒幼獣達⇒煮る
 |├「只」=「口+八」:=ひと+動き回る男⇒動き回る男のヒト⇒男⇒只の男⇒ただ
 |├「六」=「亠+八」:=隠れる+動き回る男⇒隠れて動きだす男
 ||             ⇒六歳男児⇒六歳⇒ろく
 |├「共」=「(共-八)+八」:=男達+動き回る男⇒動き回る男達
 ||             ⇒共同する男⇒ともに
 |├「兵」=「(斤+一)+八」:=反り返る体+動き回る男⇒反り返って動き回るもの
 ||             ⇒兵士⇒へい
 |├「貝」=「目+八」:=非常に優れたもの+動き回る男⇒動き回る優れた男
 ||             ⇒一族の財産⇒ざい
 |├「具」=「目+(一+八)」:=優れた男+うごき回る体⇒動き回る優れた男
 ||         ⇒お供の男⇒付随する⇒付いて回る⇒そなわる
 |├「頁」=「(石-口)【人の変形】+貝」:=堅いもの+賢い男
 ||   ⇒身持ちが固く賢い男⇒しっかり堅いもの⇒あたま⇒おもて⇒紙の表
 |├「其」=「(⺾∪目∪一)+八」:=賢い男達の体+動き回る⇒動き回る賢い男達
 ||          ⇒兵士達⇒ゲームのこま
 |├「呉」=「口+(|+┐+一)+八」:=ひと+(男性器を立てた体)+動き回る男
 ||          ⇒男性器を立てて動き回る男⇒呉の国の男⇒ご(国名)
 |├「典」=「(典-一-八)[加線]+(一+八)」
 ||   := 手を付いて歩く体で手を上げる+動き回る⇒中腰で手をあげる動作
 ||    ⇒捧げものをする格好⇒捧げる重要なもの⇒重要なもの
 |└「興」=「((ノ+扌の右半分)x2+同+一)+八」:=同僚を両手で支えた体
 |  +動き回る男⇒同僚を助けて回る男⇒盛上げるもの⇒盛上げる⇒おこす
 └「八」【分割】「旁」:=動き回る男⇒素早いうごきまわり⇒素早い動き
  ├「叭」=「口+八」:=くち+素早い動き⇒素早い動きの口⇒軍隊ラッパの早吹き
  ├「扒」=「扌+八」:=手+素早い動き⇒(木登りや土掻きの時の)素早く動く手
  ├「朳」=「木+八」:=木+素早い動き⇒土をならす鍬⇒慣らし鍬
  └「玐」=「王+八」:=王+素早い動き⇒玉のぶつかり合う音⇒鈴の音         

 「八」の場合、「八[冠]:=わける」と「八」[脚]:=動き回る」となり、冠と脚の字区の違いで訓が違う同形異訓です。
「八」は更に訓「動き回る」から分岐して生まれた訓「素早い動き」を意味するときには旁で使用される多層の同形異訓となっています。

 最後に「八:=分ける」と「八:=動き回る」の両者を備えた字を紹介しましょう。

「兼」=「八+(丁∪丁)+巾[横型]+八」:=分ける+二つの仕事+仕切る+動き回る男
   ⇒二つの仕事をわけて動き回る男⇒二つの仕事のできる男⇒かねる



 次は字区の考え方の始まりとなったと考えられる「口」の同形異訓を紹介します。

「口」[産道口]:=産道口⇒産道を持つもの/くち状のもの⇒子持つもの/くち
|        ⇒婦人/くちに関するもの⇒ひと(含む男)/言葉

├「口」[偏]:=産道口⇒口状のもの⇒くち⇒言葉 [例:「吸」「吃」]
├「口」[構え]:=産道口⇒囲まれたもの [例:「困」]
├「口」[脚]:⇒女⇒ひと(男を含む) [例:「各」「占」「合」「右」]
|└「品-上の口」【連系、重複】:=女達⇒ひとびと [例:「器」]
| └「品」【重複】:=品格のある女と女達⇒上下のある集団⇒格に上下のある集団
|         ⇒一塊の集団⇒もろもろ⇒かたまり

├「口」[冠]:=(一般の)男⇒男 [例:「別-刂」「呆」]
|└「哭-犬」【重複】[カンムリ]:=くちぐち⇒叫びあう⇒さけぶ [例:「哭」]

├「口」[旁]:=独立した男⇒男 [例:「和」「知」]

├「口」[その他]:=男 [例:「句」「可」「束」「革]「漢-氵」]

├「回」【重複】=「口+口」:=産道口の中の尿道口⇒尿道口⇒クリトリス
|             ⇒クリトリスをまわす⇒まわす
├「囙」【重複】=「口∪口」:=おんな+おんな:=女のもととなる女
|         ⇒影響を及ぼすもの⇒もととなる女⇒もと⇒よる[⇔因]
└「串-|」【重複】:=上下の口/老若の女達
 ├「官-宀」【加線】=「口+|+口」:=女+上下関係+女⇒上下関係の女達
 ||        ⇒上司と部下⇒上下関係のもの⇒官僚達 [例:「官」]
 |└「師-帀」【加点】=「(宮-宀)+ノ」:=上下関係のもの+特別な
 |         ⇒特別な上下関係⇒男の上下関係⇒師弟
 ├「呂」【重複と加線】=「口+/+口」:=女+繋がり+女
 |         ⇒繋がりを持つ老若の女達⇒巫女達[例:「宮」]
 └「串」【加線】=「口+口+|(線)」:=上の口から下の口へくだす⇒ゲリする[例:「患」]
  [参考:「串」=「口+口+|(棒)」:=上下の口へ通す棒⇒くし ]


3.3. 擬形

 語は訓を代理する記号です。語はものの名前のように実体を持つものと喜怒哀楽を表す語のように実態を持たない概念的なものの二つがあります。

一般に画数の少ない初期に創造された複合部首では要素部首が字区を無視して自在に配置されているといいましたが、そこには一つの意図がうかがえます。
 実体を持つ語を表記するときには合成された複合部首の形が多少変形を加えてでもなるべくその語の輪郭となるように配置構成されているのです。これは視覚的に複合部首を見てその訓を容易に理解できるばかりか、その訓の実際の形からの連想により記憶しやすく、見て理解しやすいのです。複合部首の訓の輪郭を連想させる「隠し絵」的なこのデザインを「擬形」と呼ぶことにします。

 基本的な[音声]語は擬音に基づき誕生するものが多くあります。要素部首を複合部首の訓の形状に合わせてデザインした複合部首を[音声]語の擬音に対応するものとして擬形としました。疑形は要素部首を隠し絵のように配置して訓の形を積極的に創造する意味です。

「擬形」:=要素部首で構成した象形的な複合部首

 具体的に従来から象形とされている「川」「山」「日」「月」を擬形の例として示します。

「川」[流れる川]=「丿+||」:=垂れ落ちるもの+たくさん垂れ落ちるもの
║                ⇒たくさん垂れ落ちる雨⇒流れる雨⇒かわ
╠「丿」[垂れた布]=「|∪ノ」:=下へ+特別なもの⇒垂れ落ちるてなびくもの
║ ║               ⇒ぬの⇒ころも
║ ╠「|(線)」【加線】:=下へ
║ ╚「ノ」【象形】:=毛⇒毛の生えたもの⇒成長したもの
║         ⇒特に成長したもの⇒特別なもの⇒特別な
╚「||」【重複】=「|(縦線)x2」:=たくさん落ちるもの
  ╚「|(線)」【加線】:=下へ

「山」[山々]=「|+凵」:=上に+上向きの穴⇒上に吹き出す上向きの穴⇒爆発する火山⇒火山⇒やま
╠「|(線)」【加線】:=上に
╚「凵」[上が開いたもの]【逆転】:=上向きの穴/下に垂れ下がるもの
  ╚「冂」[子を産む直立した体]=「一+||」:=体+二本の棒⇒二本足で立つ体
  ║                  ⇒女の体⇒下向きの産道口⇒下向きの穴
   ╠「一」【▽の分割】:=女の体⇒体
   ║ ╚「▽」【象形】:=女の股間⇒女
   ╚「||」【重複】=「棒x2」:=二本の棒⇒二本足
    ╚「|」【象形】:=男性器⇒棒

「月」[かけた月]=「日+||」:=輝く女+二本足で立つもの⇒立ち上がる輝く女
║      ⇒輝く女体⇒生理(月の周期)を持つもの⇒周期を持つ月⇒つき
╠「日」[太陽]=「口+一」:=子を持つ女+一番
║ ║         ⇒一番多くの子を持つ女⇒最高の女⇒輝くもの⇒太陽
║ ╠「口」【象形】:=産道口⇒子を産んだ女⇒女
║ ╚「一」【回転】:=一本の棒⇒いち
║  ╚「|」【象形】:=男性器⇒棒
╚「||」:=||」【重複】=「棒x2」:=二本の棒⇒二本足
  ╚「|」【象形】:=男性器⇒棒

 従来の解字では「川」「山」「月」「日」はすべて直接の象形であるとされてきました。しかし、一画一画に深い意味があり、それらが芸術的に訓の形を連想させるデザインとなっています。

 同じ部首の形「||」は「川」では「||:=たくさん落ちるもの」、「月」では「||:=は二本足」、更に「山」では「||:=二本足」が途中で逆転しており、解釈が複雑です。

 前項で紹介した「大」の字は男が両手を広げて大きく構えた形に構成されている疑形です。また「鬲」の文字は上辺に蓋と口があり、中間に模様を持ち、底辺がちょうど三本の足となる「かなえ」の形に配置されている疑形の傑作です。



3.4. 擬形への指示

 疑形部首の誕生の後に更に次の段階として、疑形部首に対してその象形的な字形の位置を示す加点派生があります。これは指示と呼ばれる補助記号「丶(点)」の利用法で、表記の非常に高度な造字法です。

 複合部首「大」の派生木で指示の実例を示します。

「大」=「一+人」:=器官+立てた男性器+男の股間⇒立った男性器という器官
|    ⇒一番の立った男性器⇒おおきい⇒大きい男(両手を開いた男の疑形)⇒男
├「犬」【加点】:=男+準ずるもの⇒男に準ずるもの/男の次位のもの⇒いぬ
├「太」【指示】:=疑形「大」+指示⇒一番の立った男性器+指示
|        ⇒立った男性器の特性⇒ふとい
└「犭」【変形】:=男の類⇒動物的なもの⇒けもの

 「大」は両手を広げた男の擬形ですが、「犬」は「男に準ずるもの」の意味であり右肩に「丶(点)」が付いた加点派生です。「太」はその「大」の字の男の股間の場所に加点が付いています。加点本来の意味は擬形「大」の股間で「大きい男の股間」の意味ですが、結果として「ふとい」の意味に使われているので「大きい男の股間の特性⇒ふとい男性器⇒ふとい」と指示の解釈ができるのです。


「大」の字の派生部首から考えると、男を獣の同類にみなした母系制社会(女尊男卑)から漢字を受け継いだ父系制社会(男尊女卑)では解字が判明しなくなった、もしくは解字を隠し去りましたが、その結果、比較的画数の少ない部首の擬形をすべて象形であると解説したのです(言語史における一種のクレオール化)。


 「丶(点)」の派生木には強意の二重指示があります。この二重指示自身は「丶(点)」からの対反派生した補助記号(第106回参照)ですが、この対反記号を付加して生まれる部首は特に強調派生であると呼ぶことにします。強調派生も疑形の位置が大切です。その例を示します。

「火」【強調】=「人+ソ」:=立った男性器+その男性器の部分⇒熱くなるもの⇒熱いもの⇒ひ
╠「人」=「|+Λ」=男性器+動き回るもの⇒男性器を立てて動き回るもの⇒動き回る男⇒男
║ ╠「|」【象形】:=男性器⇒男根のようなもの/男⇒棒/男
║ ╚「Λ」【Ⅴの逆転】:=男の股間
║  ╚「Ⅴ」【▽の分割】:=女の股間⇒すばらしもの
║   ╚「▽」【象形】:=女性器⇒女
╚「ソ」【対反】[指示の強意];=まさにその~
  ╚「丶(点)」【指示】:=擬形の位置[指示的用法]

「示」【強調】=「(一+丁)+ハ」⇒体+働く男+下げた部分
⇒働く男がぶら下げた男性器⇒情欲で立ちあがるもの
⇒反射的神経による神秘なもの⇒神秘な現象⇒神の御技
⇒神が示すもの/神事に関するもの⇒神がしめす⇒しめす
「米」【強調】=「木+ソ」:=草木+その穂先⇒米を付ける素晴らしい草⇒稲⇒こめ
「光-兀」【強調】=「|+ソ」:=上を向く男性器+そのもの
⇒上を向く男性器そのもの⇒素晴らしいもの⇒素晴らしい
「光-兀」【強調】=「|+Ⅴ」:=男性器+股間⇒股間にたつ男性器
⇒素晴らしい⇒素晴らしい[参考:別解]
「敝‐攵」【強調】=「八+巾+ハ」:=わける+男の体+男性器⇒男の体の男性器が分ける
         ⇒処女膜を破る⇒やぶる

「丿」【加線】=「ノ+/」:=特別なもの+垂れ落ちる⇒特別に垂れ落ちるもの
|            ⇒垂れ流すもの⇒垂れ流す所
└「廾-一」=「(ノ+/)+|」:=垂れ流す所+男⇒男の垂れ流す所⇒男の股間
├「亦」【強調】=「亠+(廾-一)+ソ」:=隠す+男の股間+その場所
|       ⇒男のあの股間⇒また⇒盛り上がったもの⇒ふっくらしたもの
├「赤」【強調】=「土+(廾-一)+ソ」:=男子+男の股間+その場所
|       ⇒男のあの股間⇒あかい
└「卵」【二重指示】=「ノ+逆イ+(廾-一)+┐+ソ」
    :=特別な+男+男性的なもの+男の股間+男性的なもの+二つあるもの
     ⇒男の股間の男性的なものに付随する特別な二つ⇒睾丸

 [注]人類史上で「火」が用いられるようになったのは約400万年前と言われ、農耕が始まったのは約1万前といわれています。「火」や「米」の表記は3万年以降、生活の要求に応じて造られたものと考えられます。



3.5.連系する部首達

 派生の所で紹介した基本部首「Ⅴ:=女の股間」からの派生「Λ:=男の股間」は反対語を表記するために親部首を逆転させたものでした。この派生部首の訓と形の連系は複合部首においても行われています。


 複合部首からの図形派生の例を「冂:=体」で示します。

「|(男性器)」:=男性器⇒生えているもの⇒棒状のもの⇒棒[|2]
└「||」【重複】=「|x2」:=二本の棒⇒両足/両手⇒立ち上がるもの⇒たつ[||1]
└「冂」=「一+||」:=体+たつ⇒立った体/立ち歩くもの⇒体格/かまえ/骨格
  |         ⇒上にでたもの/下向きに口のあるもの
  ├「冖【部分】:=足の短い下向きの口⇒ふた⇒かぶせる⇒かぶせられる⇒うける
  |└「宀」【加点】:=「冖+丶」:=かぶせる+準ずるもの
  |         ⇒被せるに準ずるもの⇒雨除けの屋根⇒いえ
  ├「凵」【逆転】:=上向きに口のあるもの/下に垂れたもの⇒いぬ/はこ状のもの
  ├「コ」【回転】:=前向きに口のあるもの⇒はいはいするもの
  |        ⇒這うもの⇒四本足の動物
  └「匚」【回転】:=後ろ向きに口のあるもの⇒前を覆うもの⇒かくす


「コ」【冂の回転】:=前向きに口のあるもの⇒はいはいするもの⇒這うもの⇒四本足
├「己」=「コ+乚」:=前に口を持つもの+女性⇒はいはいする女⇒幼女
|          ⇒はじめ⇒至らないもの⇒わたし
├「已」【己と巳の中間】:=子のいない非処女⇒すでに男と交わったもの⇒すでに
└「巳」=「口」+「乚」:=口+女の徳⇒(産道)口を持つ女⇒子を持つ女性
            ⇒一人前の女⇒執着深いもの⇒執念深いもの⇒へび


 漢字は縦横画を基本とするために横画「一」と 縦画「|」は特に同音異訓が多く存在します。その中でも最も判別しにくい「一:=いち」「二:=に」もしくは「三:=さん」の各訓が他の部首と連携している展開木の骨格を示しましょう。

「|(男性器)」:=男性器⇒生えているもの⇒棒状のもの⇒棒[|2]

├「一」【回転】:=一本の棒⇒いち⇒一番のもの⇒一番目
|├「二」【重複】=「一x2」:=たくさん⇒に⇒二番のもの/ふたり⇒二番目
|└「三」【重複】「一x3」:=たくさん⇒さん⇒三番のもの⇒三番目

├「十」=「一」+「|」:=いち+棒⇒一本の棒⇒棒を持つもの⇒男
|├「扌」【重複】=「|+二」:=棒+ふたつ⇒二本の棒⇒両腕⇒腕
||          ⇒手⇒手に入れる⇒手中のもの⇒所有物
|└「丰」【重複】=「|+三」:=棒+さん=たくさんの棒/三本の棒

「|(男性器)」:=男性器⇒男性器を持つもの⇒男[|1]

├「十」:=「一+|」:=いち+男⇒一人の男⇒男
|└「丰」【重複】=「|+三」:=男+さん=たくさんの男

├「丁」=「一+|」:=一番目+男⇒第一種の男⇒働く男⇒男仕事⇒仕事
├「工」=「二+|」:=二番目+男⇒第二種の男⇒ものを作る男/たくみな男
|            ⇒巧みなもの⇒職人⇒もの作り
├「王」=「三+|」:=三番目+男⇒第三種の男⇒石を磨くもの⇒研磨師⇒研磨物

└「人」=「|+Λ」:=男性器+歩き回る男⇒男性器を立てて歩き回る男⇒男⇒ヒト
 ├「大」=「一+人」:=一番目+男性器⇒一番大きい男性器⇒大きいもの⇒大きい
 ├「夫」=「二+人」:=二番目+男性器⇒二番に大きい男性器
 ├            ⇒夫とするもの⇒おっと
 └「春-日」=「三+人」:=三番目+男性器⇒三番目に大きい男性器
             ⇒穏やかな男⇒穏やか


3.6.表記の体系

 [音声]語の音系では一つの[音声]語の音韻変化(音便変化も含む)によりその語を含む派生語や複合語に音韻変化が波及します。これに対し部首では一つの部首の表記が変化するとその部首を含む他の複合部首にも表記の変化が波及します。これは訓を表す音韻要素や表記記号が一つの体系の要素だからです。

 現在、西欧諸国では[音声]語を表記する「アルファベット」と「発音記号」の両者が存在します。各言語はある時代の[音声]語の音韻をそれに対応する音韻記号(アルファベット)で綴り表記しました。この特定の音韻記号で綴られた「単語」は全体が「表語記号(表語文字)」となり、この「音韻記号列」の一塊が[音声]語を表記する「表語記号」に流用されてしまったのです。言い換えると音韻記号列(単語)が訓を代理する表意記号に化けたのです。

 音韻と言語体系の[音声]語とは全く異なる範疇であり、表音文字はもともと音韻を代理する記号で[音声]語(訓)を「発音する記号」ですから、言語における[音声]語(訓)を代理させるのには矛盾が生じます。
表語記号という一つの記号では両者のいずれか一方しか代理できません。時代の流れで[音声]語が変化すると、当初の表語記号(アルファベット)は[音声]語を代理するものとして残り、この表語記号には変化した音韻を別の発音記号で補足する必要が生じてしまったのは記号論的に必然の結果だったのです。
当然、西欧での音韻の分からなくなった多くの古代文字が未解読であるのは仕方のないことなのです。

 記号論的には訓を代理す音韻記号系は、訓を代理する表記記号系とは別の記号系です。なるほど[音声]語はもともと訓を代理する音韻の記号列であり訓を音声伝達するときは音韻を使いますが、訓を手話伝達するときには訓を代理する(表意の)指型を使うように(音韻を代理する指型を使うとも可能ですが、この場合は使われる[音声]語を互いに知らないと通じません)、表記伝達するときには訓を代理する表意文字を使うのが正道です。

 訓を代理する表意文字の漢字の体系は、訓を代理する音韻記号からなる[音声]語体系とは別の記号体系です。両体系を混同した結果漢字は形、訓、音の三要素を有するとするという誤解が生じ、漢字が表語文字であるという誤解に導かれています。

 漢字は訓ごとに対応する表意文字を創造した、[音声]語の音韻とは無関係に訓を代理する記号系ですから、その記号が発音の変化とは無関係です。従って、中国の近隣の国では、漢字で表記された内容を自国の[音声]語で読みく下すことも可能だったのです。

 漢字が形と訓だけで成り立つ記号論的な一つの表記記号の体系であることを前回と今回で示しました。訓を表現する[音声]語の体系とは全く独立に、漢字は訓を代理する表記体系です。


3.7 [音声]語体系との対比

 [音声]語の言語体系と漢字の表記体系がどのように対応するかを比較しておきます。まず[音声]語の体系です。

「語」(語もしくは言葉):=共通の音韻もしくは音韻変化、音韻の配置等の方法が体系的に決まっている意味に関する音声記号の体系
音声言語:=「音韻」を基礎とし聴覚を通して意味を授受する言語体系で、共通の語幹を持ったり、動詞とうの変化の方法が約束されたり、「単音語」「音節語」「複合語」・・・等の階層的な「発声記号(記号としての声)」で構成される意味の体系」
音声言語:=音声による階層的な意味の体系で、記号論では「音による言語の差異の体系」と言う[第92回参照、再掲]。

語の解析には記号論的解析と構造論的解析の両者があります。
「音声言語解析」
├「記号論的解析」
|├通時態:[音声]語の時代的な訓の変遷の解析
|└共時態:[音声]語の別分野等への訓の広がりと変化の解析
| ├[音声]語:語形変化や押韻的な定形パターンと訓との連系
| └[音声]語の句解析:複合[音声]語の定形パターンと訓との連系(修飾関係等)
└「構造論的解析」
 └句解析/構文の解析

 構造論的解析は句解析や構文解析であり音声言語の文章的な解析になりますから、記号論的解析を中心に対比します(表記における構造論的要素を強いて探すと、表記手段と表記記号の連系などが考えられるかもしれません)。

 漢字が表記体系を構築している裏付けとして「文字が共通の字画もしくは字画変化、字画の配置等の方法が体系的に決まっている意味に関する表記記号の体系」を明確にしてきました。言語解析とは次のように対応します。

「文字解析」
 └「記号論的解析」
  ├通時態:文字に対する時代的な訓の変遷の解析・・・解字による訓の変遷
  └共時態:文字に対する別分野等への訓の広がりと変化の解析
   ├文字:派生文字による訓との連系     ・・・図形派生、付加派生、重複派生
   └複合文字:要素文字の配置と訓との連系  ・・・付加派生(指示)、同形異訓



 漢字における基本部首の検討で明らかなように、語を表記しているというより、訓の抽象的記号により訓そのものを代理する記号です。たまたまその訓には既に音声記号である語が付随していただけなのです。

 言語体系で使う「文字」とは広い意味で表音文字をも含みますから、「文字」は語を表記するものと誤解されがちです。表音文字は[音声]語に付随するだけで体系を構築してはおらず単なる発音記号のレベルです。表音文字とは正確には音韻を代理する表記記号であり訓を代理する表記記号ではありません。

 [音声]語は聴覚に基づく音韻であり時間軸上に拘束を受けるので、訓との連系が一次元的ですが、音韻は高低を加味すると二次元的記号であるといえます。
一方、部首は視覚に基づく文字であり平面上に束を受けるので訓との連系が二次元的です。更に補助記号により上下左右前後の方向を加味した訓との三次元的な連系を可能としています。

 記号論的な体系というために第一は文字に対する通時態的な訓の変遷ですが、これは解字による訓の変遷が対応します。共時態もののうち、派生文字による訓との連系は派生の解析が対応し、配置と訓の連系に関しては付加派生(特に擬形に対する指示)、同形異訓の解析が対応します。

 漢字の表記体系で[音声]語の体系と大きく異なるのは、二次元表記ということで特に二次元的/三次元的な形状解析、いわゆる擬形、図形派生、重複派生、疑形への指示などの図解的表記が特徴です。


 以上で漢字が記号論的に表記体系を構築していると宣言します。
「漢字は表意文字であり、形と義(訓)を持つ」と定義します。「音」は漢字の必須の要件ではなく、語の音韻に振り回される必要もありません。

【2014/01/31 18:09】 | 漢字解読5 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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