象形文字の秘密
漢字の解読

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「Y」の追求3 /51

「Y」から「亠」へ

1.「なべぶた」の意味の解読です。

 前回と前々回で扱った「ヒ」、「逆y」(「豕」の最後の二画)、「少-ハ」は「Y」の変形と直感的に分かるので、元の意味が男に関するものであることを容易に推測することができました。
 同じ「Y」の変形でも「横向きのY」である「亠」は男の意味とはつながり難いのです。


 「亡」「方」「主」「裏」を取り上げ、既に解読した「亠」以外の要素の意味を用いて、推定します。まず辞書の部首の解説です。

「亠」 部首解説:これをもとにしてできている字はなく、文字整理の上から設けられた部首。筆順の上から、最初に亠と書く字を集めている。「なべぶた」または「てんいち」ともいう。
「亡」 解字:会意。意符の人(ひと)と、音符のL(隠の古字。隠れる意)とから成る。人が物陰に隠れてみえなくなる意。ひいて、「ない」「ほろびる」意に用いる。
「方」 部首解説:部首としては、おおむね「族-矢」(「方偏に人」の変形)となり、旗の種類・状態などに関する意の文字ができている。
    解字:象形。柄の付いた耜(すき)の尖った先端の形にかたどる。耜の先端の尖った意。借りて、方向などの意に用いる。
「主」 解字:象形。燭台にともし火が燃えているさまにかたどる。ともし火の意。灯火を支配するのは一家の家長であることから、「あるじ」などの意に用いる。
「裏」 解字:形声。意符の衣(ころも)と、音符の里(覆われ隠れる意=埋)とから成る。衣の覆われて隠れる部分、「うら」の意。ひいて、「うら」「うち」の意に用いる。

 分からない所を?にして分かる所を明確にしてゆきます。

「亡」=「亠」+「L」:=?+女の徳=>?+徳のある女=>?した女=>なくなる
「方」=「亠」+「方-亠」:=?+動き回る=>あっち(第30回参照)
「主」=「亠」+「土」:=?+ひと=>?+ひと=>?したひと=>ぬし
「裏」=「亠」+「田」+「十」+「衣」:=?+男を生んだ衣=>うら

 以上をよくよく検討すると「亠」の意味の中に「隠す」「隠れる」「覆う」の意味が浮かび上がっていきます。

 「亡」は亡くなった女を埋葬する、すなわち遺体を隠すことです。「方」は動き回って結果的に隠れたようになり、行方が分からず漠然と「あっち」示す意味となりました。「主」は弓矢に襲われるのを怖れて隠れ住むひとです。「裏」は衣のうら、すなわち隠れた側です。

 この「亠」の意味で他の文字の解読が成功するかを検査してみましょう。

」=「亠」+「口」+「向-口」:=隠す+くち+女の体=>口を隠した女の体=>腰布で隠した女体=>腰の伸びた体=>姿勢の良い体=>たかい
」=「亠」+「口」+「小」:=小さい口を隠す=>塀で囲って(よそ者が入らないように)小さな入り口を隠した村落=>塀で囲まれた集落=>囲われた部族の村=>みやこ

 矛盾なく解読できるので、改めて「亠」の意味を確定します。

」=「逆y」左90度回転:=横になった男=>ものにかぶさる=>かぶさる/まもる=>おおう=>かくす

 「なべぶた」で表現される男は獲物にかぶさり独り占めにする独占的な動きと、身を挺して女を危険から守る献身的な動きがイメージできます。

 「覆う」意味と「なべのふた」の形状から「なべぶた」の呼び名は鑑賞に値します。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「高」 部首解説:これを部首にして高い意味を表す文字ができているが、数は極めて少ない。
    解字:象形。入り口のある高殿。または楼と門の全体の形にかたどる。仰ぎ見る高殿の意。ひいて、「たかい」意に用いる。
「京」 解字:象形。高い丘の上に家が立っている形にかたどる。特に貴族の多くは小高い丘の上に住んでいたことから、高い、大きいなどの意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.まずは「亡」を解読し、その展開を調べます。

」=「亠」+「L」:=かくす+女の徳(徳のある女)=>女を隠す=>葬る=>なくなる
」=「亡」+「心」:=なくなる+こころ=>なくなった心=>わすれる
」=「亡」+「目」:=なくなる+め=>目をなくす=>みえない=>目のみえないこと
」(コウ)=「亡」+「月」:=なくなる+からだ=>からだの隠れた所
」(モウ)=「亡」+「女」:=なくなる+おんな=>女をなくす=>女がいない=>みだれる=>みだり


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「忘」 解字:会意形声。意符の心(こころ)と、意符と音符を兼ねる亡(見えなくなる意)とから成る。心の中にあったものが見えなくなる、「わすれる」意。
「盲」 解字:形声。意符の目(め)と、音符の亡(ない意=無)とから成る。ひとみがなくてものが見えない、「めくら」の意。
「肓」 解字:形声。意符の肉(からだ)と、音符の亡(へだてられる意=隔)とから成る。心臓の下、横隔膜の上の隔てられた部分の意(医者が手当てのしようにない所とされていた)。
「妄」 解字:形声。意符の女(おんな)と、音符の亡(ない、忘れる意=罔)とから成る。道理を無視する、「みだり」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3.「方」の解読と展開

万-一」=「勹-ノ」+「ノ」:=曲げた足+伸ばした足=>走る二本足=>走り回る/動き回る=>はしる(第30回参照)

」=「亠」+「万-一」:=隠れる+動き回る=>動き回り見えなくなる=>あっちこっち=>あのあたり=>あっち=>周辺
」=「土」+「方」:=ひと+動き回る=>動き回るひと=>教えを伝え回るひと=>ぼうず
」=「阝」+「方」:=たくさんのもの+あっちこっち=>皆があっちこっち=>皆で守る=>ふせぐ
」=「日」+「方」:=ひ+あのあたり=>日の出るあたり=>日の出=>昇り始める=>はじめて/まさに
」=「目」+「方」:=め+周辺=>目の周り=>ほのかに見える=>かすかにみえる
」=「月」+「方」:=からだ+あっちこっち=>からだのあちこちにあるもの=>あぶら


 以下の字の共通の意味から「方」の中に「往復」の意味を取り出すことができるので、途中で枝分かれした「方」の解読を追加します。

」=「亠」+「万-一」:=隠れる+動き回る=>動き回り見えなくなる=>あっちこっち=>行き来する=>行って戻る=>往復する

」=「糸」+「方」:=いと+行き来する=>糸を撚りながら引き出す動作の繰り返し=>つむぐ
仿」=「イ」+「方」:=部族内の男の仕事+行き来する=>お使い=>さまよう
」=「彳」+「方」:=部族間の男の仕事+行き来する=>遠く行き来する=>さまよう
」=「言」+「方」:=ことば+行き来する=>話しに行ってくる=>おとずれる

 「仿」は「設文解字」にはなく、「お使い」の意味に取れますが、「康煕字典」では「彷」と同じとなっています。大字源は「似ている」のかけ離れた意味になっています。

」=「戸」+「方」:=と+往復する=>食物が往復する戸=>調理室
」=「戸」+「方」:=と+周辺=>部屋の周りの戸=>大部屋の周りの小部屋=>周りの小部=>周りの付属物=>ふさ

 「房」は二つの意味の流れが考えられます。同じ行き来でも「房」の場合は食べ物が、勝手口、調理室、食堂、調理室、勝手口(生ごみ)、と調理室を経由する行き来です。

」=「氵」+「方」:=水+行き来する=>いかだ/暴れる流れ=>渡し舟=>まやいぶね(二隻の舟を並べたもの)
」=「舟」+「方」:=ふね+あっちこっち/往復する=>舟の行き来する所/行き来する舟=>ふなつき(ば)/まやいぶね(二隻の舟を並べたもの)

 「汸」と「舫」には水上の往復、船着場、往復する双胴船の三つの意味が多少混乱しているようです。
 舟体二つを並べるほうが安定するので、「汸」「舫」から初期の渡し舟は双胴の舟と考えられます。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「坊」 解字:形声。意符の土(どて)と、音符の方(左右両側の意=傍)とから成る。川の両側の堤防の意。方形に区切られた邑里の意に用いる。
「防」 解字:形声。意符の阜(盛り土)と、音符の方(さまたげる意=妨)とから成る。盛り土で水を妨げるもの、「つつみ」の意。ひいて、「ふせぐ」意に用いる。
「」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の方(はなつ意=放)とから成る。太陽が光を放って明るくなる意。
「眆」 解字:形声。意符の目(め)と、音符の方(ほのかの意)とから成る。ほのかに見える意
「肪」 解字:形声。意符の肉(からだ)と、音符の方(脂のおおい意=肥)とから成る。体に脂肪の多い意。ひいて、あぶらぎる「あぶら」の意に用いる。

「紡」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の方(あわせる意=紡)とから成る。繊維を撚り合わせて糸にする、「つむぐ」意。
「仿」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の方(本物と似ていて区別がつかない意=倣)とから成る。人の形貌が相似している意。

「彷」 解字:形声。意符の彳(ゆく、あるく)と、音符の方(左右両側の意=旁)とから成る。左右にあるく、さまよう意。
「訪」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の方(広く問いはかる意=汎、謀)とから成る。言葉で広く問い謀る意。ひいて、「とう」「たずねる」「おとずれる」などの意に用いる。

「房」 解字:形声。意符の戸(仕切られている部屋)と、音符の方(かたわらの意=傍)とから成る。堂(母屋)の左右にある正室の傍らにある小さい小部屋の意
「汸」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の方(並べる意=竝)とから成る。

「舫」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の方(並べる意=竝)とから成る。並べた舟、「もやいぶね」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



4.「主」の解読と展開

 「」=「亠」+「土」:=隠れる+ひと=>隠れた女主人=>隠れたぬし=>隠れたもの/ぬし

 弓矢の行き渡った時代には、弓で襲われる危険から主人は身を隠すことを余儀なくされたようです。

)」=「主」+「円」:=隠れたぬし+女体=>隠れたぬしの体=>青白いぬし=>あお白い=>あお

 注:第46回ノコメントで「円」は新しい字との指摘をいただきましたが、今回「青」について改めて調べたところ、「設文解字」も「康煕字典」も「」の下は「円」になっていました。「円:=女体」(第46回参照)の字は古くからあり、単独の用例が消滅しただけのようです。のちの時代に「月:=立ち上がる知恵者=>立った体=>からだ=>生理のあるもの=>つき」(第45回参照)と混同したと思われます。

」=「主」+「糸」:=隠れたぬし+蚕=>糸に隠れた蚕=>繭に隠れた蚕=>かいこ=>繭のもと=>もと(糸は第49回参照)

害-宀」=「主」+「口」:=隠れたぬし+ひと=>隠れた御方=>陰の実力者
」=「宀」+「害-宀」:=いえ+陰の実力者=>家にこもりっきりの実力者=>がいになるもの=>がい

 「青」「素」「害」の字の中では「主」のなべぶた第1画が「土」の第二画と融合しています。以上の字の冠はすべて「主」の変形です。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「(青)」 解字:会意形声。意符の丹(円は変わった形。地中から出る鉱物染料)と、意符と音符を兼ねる生(「-円」は変わった形。草の伸びた芽の色の意)とから成る。草色の鉱物染料、「あお」の意。ひいて、「あおい」意に用いる。「青」は俗字による。
「素」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の??(「-円」は変わった形。しろい意=鮮)とから成る。白色の糸。白い絹の意。ひいて、「もと」などの意味に用いる。
「害」 解字:形声。意符の??(竹かごの反対の形)と、音符の古(冑あるいは冠、または頭)とから成る。丈が碁を逆さにして、冑あるいは冠、または頭を覆う、上からすっぽり覆う意。借りて、そこなう意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



5.「」の展開

 「」は「あおい」意味に用いられる例は「清」「晴」など少なく、ほとんどが元の「隠れたぬし」の意味で解読できます。

」=「」+「争」:=隠れたぬし+あらそう=>隠れたひとの争い=>静かな争い=>しずか

」=「忄」+「」:=こころ+隠れた主=>隠れたぬしの心=>情け深い心=>なさけ
」=「言」+「」:=言葉+隠れたぬし=>隠れた主の言葉=>外事を頼まれる=>こい求める言葉=>こいもとめる
」=「米」+「」:=こめ+隠れたもの=>(籾殻に)隠れたこめ=>脱穀したこめ=>せいせいする=>細かく緻密な処理

」=「イ」+「」:=男の仕事+隠れたぬし=>隠れた主に仕える仕事=>請負人=>雇い人=>裕福な男=>色艶の良い人=>うつくしい

」=「虫」+「」:=むし+(あおくて)隠れたもの=>(水に)隠れる虫=>とんぼ
」=「金」+「青」:=きんぞく+隠れたもの=>(金属に)隠れたもの=>さび

)」=「氵」+「」:=みず+あおい=>青い水=>きよい水=>きよい
」=「日」+「」:=ひ+あおい=>日と青い空=>晴れた日=>はれる


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「静」 解字:形声。意符の(あおい)と、音符の争(うつくしい意)とから成る。青色のうつくしい意。
「清」 解字:形声。意符の心(こころ)と、音符の(こいもとめる意=請)とから成る。請い求める心の意。ひいて、「こころ」「まこと」「なさけ」の意に用いる。
「請」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の(あおぎみる意)とから成る。謁見して申し上げる意。ひいて、「こう」意の用にいる。
「精」 解字:形声。意符の米(こめ)と、音符の(きよい意=清)とから成る。きれいにしらげた米の意。転じて、「くわしい」意に用いる。

「倩」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の(うつくしい意=鮮)とから成る。うつくしい人の意。
「蜻」 解字:形声。意符の虫(むし)と、音符の(かるい意=軽)とから成る。軽々と飛ぶ虫、「とんぼ」の意。
「錆」 解字:形声。意符の金(金属)と、音符の(意=)とから成る。意に用いる。

「清」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の(にごらずに澄んでいる意)とから成る。澄んで清らかな水の意。ひいて、「きよい」の意に用いる。
「晴」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の(ひらく意=啓)とから成る。雲が開いて日が見える、「はれる」意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



6.「亨-了」の解読

享-子」=「亠」+「口」:=かくす+くち=>(産道)口を隠したひと=>股間を隠す=>腰布を着ける
「享」=「亨-了」+「子」:=腰布を着ける+子供=>腰布を着けた子供=>統率者の跡取り=>天命を授かるもの=>さずかる=>うける
」=「亨-了」+「了」:=かくす+おえる=>(着衣の儀で)着終える=>ことなく終了する=>とおる
」(キョウ)=「亨-了」+「日」:=腰布を着ける+最高のひと=>腰布を着けた統率者

 「亨」は新統率者が誕生する時の、腰布を着ける「着衣の儀」後代の戴冠式の式典の事なきを得た終了です。式典後の統率者が「亯」と考えられます、両者が歴史の流れの中で混同したのでしょう。

 改めて「高」の解読を示します。

」=「亨-了」+「向-ノ」:=股間を隠す+女の体=>前を隠した女の体=>腰の伸びた体=>背の伸びた体=>たかい(「向-ノ」は第31、40回参照)

 「高」は「亨-了+冂」と「下の口」には分解しません。「高」を構成する「冂:=からだ」から「亭」を構成する「冖:=かぶるもの」は生まれていますが(第31回参照)、両者には大きな意味の違いがあります。

」:=かぶるもの
亭-丁」=「亨-了」+「冖」:=腰布を着けたもの+(表彰された賜った)被り物=>被り物と腰布を着けたもの=>優れたひと
」=「亭-丁」+「丁」:=優れたひと+働く男=>優れた有職男子=>秀でたもの=>宿屋主=>宿屋/とどまる=>望楼
」=「亭-丁」+「儿」:=優れたひと+垂れ流す女子=>優れた女子=>跡継ぎの女子=>跡継ぎ
」=「亭-丁」+「豚-月」:=優れたもの+オスの動物=>優れたオスの動物=>やまあらし


 改めて「京」とその展開です。

」=「亠」+「口+小」:=かくす+小さい口=>隠された小さな入り口=>入り口の小さい部族の囲=>塀で囲われた村=>村=>みやこ

」=「イ」+「京」:=男の仕事+みやこ=>都での男の仕事=>軽い仕事の人=>軟弱な人=>朗らか=>あかるい=>あきらか
」=「日」+「京」:=ひ+むら=>日の当たる村=>輝く村=>かがやく=>ひかり

 「就」については、「尢」から解読を示しておきます。

」=「ナ」+「L」:=ころも+女(の徳)=>徳のある女の衣=>女の衣(「ナ」は第42回参照)
」=「丶」+「尢」:=特別な+女の衣=>特別な女の衣=>高級(地位を表す)衣装=>一般の衣装=>普段着=>普通な=>最も一般的な=>もっとも
」=「京」+「尤」:=むら+普段着=>村で普通のこと=>郷に従う=>習慣につく/習慣になる=>つく/なる
」=「氵」+「京」:=みず+みやこ=>(川や海に接する)水のあるみやこ=>すずしい
」=「魚」+「京」:=さかな+口の小さいもの=>口の小さい魚=>(哺乳類から進化した)くじら類
」=「扌」+「京」:=て+みやこ=>みやこを手にする=>掠奪する=>うばいとる=>かすめる


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「享」 解字:象形。??の形の下部??を省略した形で、城壁上に高い建物にかたどる。城壁上の高い高屋(望楼)の意。もと、亨と同じ。借りて、「すすめる」「うける」などの意味に用いる。
「亨」 解字:象形。高い建物のある城壁の形にかたどる。城壁の上に向かい合っている高屋(望楼)の意。もと、享に同じ。かりて、「たてまつる」「とおる」意に用いる。
「亯」 解字:なし(亨の古字)

「亭」 解字:形声。意符の「亭-丁」(高の省略形。たかどのの意)と、音符の丁(立ち止まる意)とから成る。高楼があって留まり休むことのできる家の意。ひいて、「とどまる」、転じて「あずまや」の意に用いる。
「亮」 解字:なし(の説明)
「豪」 解字:形声。意符の「豚-月」(いのこ、または長い剛毛を持つ獣)と、音符の高(「高-口」は省略した形。こわい、かたい意=剛)とから成る。剛毛が背中に生えている獣、「やまあらし」の意。引いて、「つよい」「すぐれる」意に用いる。

「」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の京(体の軟弱の意)とから成る。体の軟弱な人の意。借りて、「あきらか」の意に用いる。一説に亮の原字という。 
「景」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の京(明るい光の意=炯)とから成る。太陽の明るい光の意。

「尢」 部首解説:これを部首にしてあしなえなどの意を表す文字ができている。大の字の足を曲げた形をしていることから「大の足曲げ」と呼ばれる。
    解字:象形。人の片足がなえ曲がっているさまにかたどる。曲がっている人のすねの意。
「尤」 解字:指示。甲骨文、金文は手の上部の指に一を加えた形。下部が親指、上部が他の四指で、上部の四指に印を付けることにより長くぬきんでていることを示す。長くぬきんでていることから、他と異なって優れている意に用いる。
「就」 解字:形声。意符の京(高い丘)と、音符の尤(座につく意)とから成る。高い丘の上に住み着く意。古代貴族は丘の上に住んでいた。ひいて、「つく」、借りて、「なる」意に用いる。

「涼」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の京(つめたい意=冷)とから成る。冷たい水、また、水の冷たさの意。ひいて「すずしい」意に用いる。
「鯨」 解字:会意形声。意符の魚(さかな)と、意符と音符を兼ねる京(大きい意)とから成る。海の大魚、「くじら」の意。
「掠」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の京(からめる意=絡)とから成る。手で引っかけ取る、「かすめる」意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



7.「裏」と「表」の解読

 「裏」について改めて解読です。最初に示したように辞書の解字では「亠」+「里」+「衣」となっています。

」=「亠」+「田」+「十」+「衣」:=隠す+男を生む+ころも=>男児を生み(授かった)衣を隠す=>下に着せられた衣=>裏側の衣=>裏側=>うら

 「裏」は男児の出産時に授けられた衣を女児の出産時に授けられた衣の下に隠したと考えられます。
 「裏」が出てきたので、ついでに「衣」に関して既に解読できる「表」も解読しておきます。

」=「ナ」+「衣-ナ」:=ころも+男達=男達のころも=>ころも(第50回参照)
」=「扌」+「衣」:=りょうて+(融合)+ころも=>衣の手=>衣の手の側=>衣の前=>(ひとの)表側=>おもて

 原始時代は猫背に屈んだひとが多く、袖は現在よりもっと前寄りのデザインだったようです。


***** 終了 関連する辞書の解字 *****

「表」 解字:形声。意符の衣(ころも)と、音符の毛(「青-月」は変わった形。覆い包む意=包)とから成る。内のものを覆い包む外側の衣、上着の意。ひいて、「おもて」の意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****

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【2007/03/31 21:53】 | 漢字解読3 | TRACKBACK(0) | COMMENT(1) |
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コメント

はじめまして。
漢字についてネットサーフィンをしていて、ここへ辿り付きました。

大変興味深い内容です。楽しく拝読させていただきました。
同時に、作成意欲・思考力・労力に敬服いたします。

言葉や文字が蔑ろにされている昨今、
このような記事は大変意味のあるものと思われます。
今後もぜひとも継続させてくださいませ。
【2007/04/09 16:30】 URL | muchag #mQop/nM.[ 編集]

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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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