象形文字の秘密
漢字の解読

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「Y」の追求2 /50

「Y」から「y」へ

 前回からお気づきのように多少の解読が進んだこの段階では、既に解読できた部分を使って新たな部分に当てはめて歴史の流れに沿って解読を進めることができるようになります。

 未知の部分に関しては、分かったところを切り離して共通要素を取り出し、その意味を探って切り離したものを戻す手法です。

 「少-ハ」正確に部分を表記する単独の文字がありませんから「y」を使いますが、東洋の「y」は一画目が垂直な縦棒で、二画目は一般に下から上に跳ね上げます。

1.「少」と「叫」

 「少」の中の「少-ハ」は「y」の例外で、「少-ハ」の二画目を上から下へと書きます。その他は「叫-口-|」のようにみな一画であり一度途切れて下から上へと書きます。

少-ハ」=「y」:=(仕事を持たない)部族のおとこ=>仕事をしないおとこ=>無産のおとこ
」=「y」+「ハ」:=無産の男+分ける=>無産のものが分ける=>分けるものが少ない(量がすくない)=>細切れのもの=>すくない
」=「少」+「力」:=細切れのもの+ちから=>何度も加える力=>少ない力=>おとる
」=「少」+「目」:=細切れのもの+め=>チョクチョクみる=>ふりかえる=>かえりみる
」=「口」+「少」:=くち+細切れのもの=>細切れの小言=>うるさい

 「少」は上を「小」に書き、かつ最終画を上から下に書く例外のため解読をてこずりました。「少」の意味は「すくない」以前の意味「細切れにされたもの」を取り出さないと、「少」の付く字が解読できません。「劣」はどちらの意味でも解読できます。

 「少」が「すくない」意味で解読できる字を参考に挙げておきます。
」:=とるものが少ない=>かすめとる。すきとる。
」:=女っ気が少ない=>みょう=>たえ
」:=火が少ない=>いためる
」:=粟(粒)が少ない=>ちょっぴり
」:=少ない言葉=>解釈に悩む言葉=>わづらわせる
」:=糸の少ない草=>繊維の少ない草=>薄絹/さらさ
」:=少ない金属=>つまみとる=>はさみとる
」:=木の少ない部分=>こずえ
」:=すくない目(片目が小さい)=>すがめ

叫-口」=「y」+「|」:=仕事のない男+垂れ流すもの=>垂れ流すおとこ
」=「口」+「叫-口」:=くち+垂れ流すおとこ=>垂れ流す男の口=>意味のない言葉=>さけぶ


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「少」 解字:象形。甲骨文は小の字の三点に更に一点を加えて四点とし微笑・微細のものにかたどる。金文・篆文は第四点目を長く引いて、小と区別した。小・少はもともと同義で混用されていたが、少は後に「すくない」意の用いられるようになった。
「劣」 解字:会意。意符の力(ちから)と意符の少(すくない意)とからなる。筋肉の力が少なくてねじれやすい、「おとる」意。
「省」 解字:形成。意符の目(め)と、音符の少(覆い隠す意=障)とから成る。目が覆い隠された明視できない意。もと、眚に同じ。借りて、「みる」「かえりみる」「はぶく」意に用いる。
「吵」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の少(物をかわかしいる意=炒)とから成る。ものを炒るような甲高い声の意。

「抄」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の少(はさみとる意=叉)とから成る。手ではさみとる意。ひいて、「かすめとる」意に用いる。
「妙」 解字:形声。意符の女(おんな)と、音符の少(かすかで見えるか見えないの意=微)とから成る。女の幽微(たおやか)な美しい姿の意。ひいて、「たえ」の意に用いる。
「炒」 解字:形声。意符の火(ひ)と、音符の少(土なべの中でものをやく意)とから成る。意。土なべの中でものをやく。「いる」意。
「秒」 解字:形声。意符の禾(いね)と、音符の少(細い意=眇、、杪)とから成る。稲の先端の細くとがった部分、のぎの意。、ひいて、「びさい」の意に用いる。
「訬」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の少(やかましく騒ぎ立てる意=吵)とから成る。言葉で騒ぎ立てる、わずらわす意。
「紗」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の少(こまかい意=些)とから成る。細かい糸で織った、薄い絹織物、「うすぎぬ」の意。
「鈔」 解字:形声。意符の金(金属)と、音符の少(すくいとる意=抄)とから成る。金属の道具ですくい取る意。ひいて、「かすめとる」意に用いる。
「杪」 解字:会意形声。意符の木(き)と、意符と音符を兼ねる少(細小、微細なもの意)とから成る。木の細い枝、「こずえ」の意。
「眇」 解字:会意形声。意符の目(め)と、意符と音符を兼ねる少(小さい、少ない意)とから成る。片目が小さい、「すがめ」の意。

「叫」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の「叫-口」(急に呼ぶ意)とから成る。口で急に呼ぶ意。ひいて、「さけぶ」意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.「氏」と「民」、そして「氐」(テイ)

 「氏」「民」「氐」は同じ骨格の字です。

氏-ノ」=「y」+「弋-ヽ」:=おとこ+くい=>くいのような男=>立ち上がるおとこ=>引っかかる男=>貴族の男=>庶民となる男
」=「ノ」+「氏-ノ」:=特別な+立ち上がるおとこ=>特別に立ち上がる男=>血筋のはっきりした家系の男=>貴族の家系=>うじ=>婿に出る男=>身分の落ちること=>おちる
」=「糸」+「氏」:=いと+落ちたもの=>下にたまった繊維=>かみ
」=「舌」+「氏」:=した+おちる=>下に落とす舌=>なめる
」=「扌」+「氏」:=て+おちる=>下におとす=>なげうつ=>うつ=>平手でうつ=>横に打つ
」=「禾」+「氏」:=あわ+おちる=>おちたあわ=>ただのごみ=>ただの


」=「口」+「氏-ノ」:=ひと+立ち上がるおとこ=>立ち上がる男の方=>高貴な男=>血筋を引く男=>平民となった男=>庶民(落ちぶれたひと)=>民衆=>たみ
」=「氵」+「民」:=みず+落ちるもの=>漏れ広がった水=>ながれつきる=>つきる
」=「目」+「民」:=め+おちるもの=>目で落ちるもの=>(おちる)まぶた=>ねむる
」=「王」+「民」:=巣晴らし男根のもの+民衆=>民の中のよい男=>かがやくもの=>美しい石

」=横向きの目:=うらむ目=>うらむ=>呪縛する=>捉える=>捕らえるわな(第48回参照、意味の追加)
」=「罒」+「民」:=捕らえる+おちるもの=>落として捕らえるもの=>落とし穴=>わな


」=「氏」+「日」:=おちる+太陽=>おちる太陽=>たそがれ=>くれる
」=「忄」+「昏」:=こころ+くれる=>消沈した心=>くらい心=>くらい
」=「糸」+「昏」:=いと+落ちる物=>(竿から)落ちる糸=>釣り糸
」=「女」+「昏」:=おんな+平民となる男=>むことり=>えんぐみ=>よめとり=>めとる
」=「氵」+「昏」:=みず+おちたもの=>地に落ちた水=>にごりみず
」=「木」+「昏」:=き+おちる=>垂れ下がる木=>枝を下げる木=>ねむのき

 貴族で結婚して平民に下る男は、時代の順に「氏」=>「民」=>「昏」と変化してきたと考えられます。
そして「氏」=「民」の時代に「昏」の代わりに「昬」を用いた俗字が生まれたと考えられます。

 「婚」の字が「よめとり」となるのは父系社会になって以降のことです。

 「棔」は「設文解字」にも「康煕字典」にも見当たりませんが、新しい字であるのに触ると枝を垂れる「ねむのき」の中に「昏」の意味が生きており、遠い記憶の意識を超えた世界の神秘を感じます。


」=「氏」+「一」:=おちること+地面=>地面に落ちること(下の地面、もと、いやしい)=>(跳ね返り)バウンドするもの=>繰り返すもの=>繰り返す
」=「イ」+「氐」:=男の仕事+ひくい=>低い仕事をするもの=>ひくい
」=「广」+「氐」:=いえ+ひくい=>低い家のもの=>底辺のもの=>底辺=>そこ
」=「扌」+「氐」:=て+おちる=>下へ動く手=>押しのける手=>おしのける=>ぶつかる=>あたる
」=「土」+「氐」:=つち+ひくい=>低い土地=>川や池の中の島
」=「口」+「氐」:=くち+ひくい=>ひくいくち=>そしる
」=「言」+「氐」:=ことば+ひくい=>低いことば=>そしる
」=「石」+「ひくい」:=下におく石=>といし=>みがく

 「坻」「呧」「詆」の中には繰り替えされる意味が隠れています。

***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「氏」 解字:象形。大皿に持ってある肉などを切り取るための、先端を薄く鋭くしたさじの形にかたどる。肉などを切り取るさじの意。借りて、「うじ」の意に用いる。
「紙」 解字:形声。意符の糸(きいと)と、音符の氏(なめらかの意=砥)とから成る。生糸で織った表面の滑らかな布の意。のち、後漢で古布をついてすき、これを同じく紙といったので、ひいて、「かみ」意に用いる。
「舐」 解字:形声。意符の舌(した)と、音符の氏(さじですくい取る意=匙)とから成る。舌ですくい取る、「なめる」意。
「扺」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の氏(かたむける意=測。または、うつ意=戦)とから成る。手を横に伸ばして手の側面で相手を「うつ」意。
「秖」 解字:形声。意符の禾(こくもつ)と、音符の氏(はじめる意=始)とから成る。稲などの穀物が実りはじめる意。借りて、助字に用いる。

「民」 解字:象形。大座あらない盛ってある肉などを切るとるための、先端を短を薄く鋭くしたさじの形にかたどる。肉などを切り取るさじの意。借りて、「うじ」の意に用いる。
「泯」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の民(尽きる。なくなる意=滅・没)とから成る。水が流れて言ってなくなる意。ひいて、「つきる」の意に用いる。
「眠」 解字:形声。意符の目(め)と、音符の民(あわせる意=併)とから成る。まぶたを合わせる「ねむる」意。
「」 解字:形声。意符の玉(たま)と、音符の民(美しいあやの意=文)とから成る。美しい模様の有る玉に似た石の意。
「罠」 解字:形声。意符の网(あみ)と、音符の民(つりいとの意)とから成る。魚を取る釣り糸の意。転じて、「あみ」の意に用いる。

「昏」 解字:会意。意符の日(ひ)と、音符の氏(「低-イ」の省略形。ひくい、たれる意)とから成る。意。太陽が低くたれて暗くなるころ、日暮れの意。
「惛」 解字:形声。意符の忄(こころ)と、音符の昏(暗い意=黒)とから成る。心が暗く、明らかでない意。
「緍」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の昏(わなの意=罠)とから成る。罠を仕掛けてあるいと、魚を釣る糸の意。
「婚」 解字:形声。意符の女(おんな)と、音符の昏(性器の名の意=根)とから成る。男女が結合する意。ひいて、縁組の意に用いる。
「涽」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の昏(にごっている意=)とから成る。濁っている水の意。
「棔」 解字:(見出しナシ)

「氐」(テイ)解字:会意。意符の意符の氏(=「追-辵」。小さい丘の意。)と、意符の一(地の意)小山のふもとの地の意。借りて、「もと」の意に用いる。
「低」 解字:形声。意符の()と、音符の(意=)とから成る。意。=「イ」+「氐」:=男の仕事+ひくい=>低い仕事=>ひくい
「底」 解字:形声。意符の广(いえ)と、音符の氐(意=)とから成る。意。=「广」+「氐」:=いえ+ひくい=>低い家のもの=>底辺のもの=>底辺=>そこ
「抵」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の氐(あたる、ぶつかる意=當)とから成る。手で相手にあたりぶつかるい意。引いて、相当する意に用いる。
「坻」 解字:形声。意符の土(つち)と、音符の氐(小さななぎさの意=沚)とから成る。小さななぎさのある地、川の中の洲の意。借りて、「こじま」の意に用いる。
「呧」(「詆」の別体)
「詆」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の氐(打つ意=打)とから成る。人の信頼などを言葉によってうつ、「そしる」意。
「砥」 解字:形声。意符の石(いし)と、音符の氐(たいらにする意=剃)とから成る。平らな石、「といし」の意。ひいて、磨く意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3.「衣」と「眽-目」

 「衣-ナ」の構成は「眽-目」の中にも生きています。

衣-ナ」=「y」+「逆y」:=仕事のないおとこ+おとこ=>部族の男達=>男達
」=「ナ」+「衣-ナ」:=ころも+男達=>男達のころも=>ころも

+(衣-ナ)」=特別な+男達=>特別な男達=>群れを作る男達
眽-目」=「斤-丁」+「ノ+(衣-ナ)」:=反抗する+群れを作る男達=>集団で反抗を繰り返す男達=>繰り返す反抗=>繰り返すもの
」=「目」+「眽-目」:=め+繰り返すもの=>チラチラ見る目=>チラチラ見る=>チラッと見る

」=「月」+「眽-目」:=からだ+繰り返すもの=>体で繰り返されるもの=>ドクドクする動悸(息切れ)=>みゃくはく=>みゃく
」=「氵」+「眽-目」:=みず+繰り返すもの=>寄せ来る波=>一連の波=>分かれたかたまり=>わかれたもの=>わかれる

「脈」や「派」の最後の三画は現在「|+逆y」に省略されていますが、「眽」のように古い字は皆「|」がが二画の「y」で、辞書の解字もすべて「y」になっています。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「衣」 解字:象形。着物の襟の形()と、左右の袖の形とを書いて、上着全体のッ形にかたどる。体を覆い隠すもの「きもの」の意。
「眽」 解字:形声。意符の目(め)と、音符の「ノ+(衣-ナ)」(斜めの意)とから成る。斜めに見る、わずかに見る意。
「脈」 解字:会意形成。意符の月(もしくは血(または肉。血、または、からだ)と、意符と音符を兼ねる「ノ+(衣-ナ)」川の分流する意)とから成る。体内で血液が分流する血管の意。
「派」 解字:会意形声。意符の水(みず)と、意符と音符を兼ねる「ノ+(衣-ナ)」(永を反対にしたもの。象形で水流が分かれて流れるさま)とから成る。水が分かれて流れる意。ひいて、「わかれる」意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****


4.「艮」(コン)と「良」

 「艮」のように男で尊敬できる人に「日:=素晴らしいひと」をつける時は、「者」などと違い「日」が字の上に来るのが一般的です。

」=「日」+「衣-ナ」:=ひと+男達=>おとこのひと達=>狩する男達=>(獣道で)待ち伏せる男達=>動かない男達=>動かないもの(したがわないもの)=>とどまる=>おくれた=>後方の=>うしろ
」=「木」+「艮」:=き+動かないもの=>木の動かない所=>ね
」=「彳」+「艮」:=部族間の仕事+従わないもの=>(目の届かないと所で)反抗するもの=>逆らうこと=>もとる
」=「忄」+「艮」:=こころ+動かないもの=>かたくなな心=>うらみ続ける心=>うらむ心=>うらむ
」=「金」+「艮」:=かね+動かないもの=>変化しにくい金属=>ぎん
」=「疒」+「艮」:=やまい+動かないもの=>動かないやまい=>固定した病=>きずあと=>あと
」=「漢-氵」+「艮」:=乳房にぶら下がる夫+動かない男=>女にぶら下がる夫=>離すのが難しい男=>むずかしい(「漢-氵」については第42回参照)
」=「犭」+「艮」:=いぬ+うごかない=>動かない犬=>ひねくれた犬=>逆らう=>もとる
」=「足」+「艮」:=あし+動かないところ=>足の動かない所=>かかと
退」=「辵」+「艮」:=あし+後方の=>戻るあし=>後ずさりする=>しりぞく

 「退」の場合は、進まない足の意味が後退する足の意味にまで移っています。


」=「ノ」+「艮」:=特別な+動かないもの=>特に動かないもの=>落ち着いたもの=>よい
」=「氵」+「良」:=みず+よいもの=>よいみず=>(よどんでない)なみのあるみず=>なみ
」=「犭」+「良」:=けもの+よいもの=>(稲を荒らすねずみを狩る)よい獣=>おおかみ
良+阜)」=「良」+「阜」:=良いもの+有機的なもの=>よく組織されたもの=>優れた男

 「狼」は農耕民にとっては稲を守る良い動物ですが、西欧の狩猟民にとっては獲物を横取りする悪い動物です。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「艮」 解字:なし(「目+ヒ」の解説)
「根」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の艮(ねもとの意=本)とから成る。木の根元の意。ひいて、物事の根源の意に用いる。
「很」 解字:会意形声。意符の彳(いく)と、意符と音符を兼ねる艮(もとる、そむく意)とから成る。行きにくい意。
「恨」 解字:形声。意符の心(こころ)と、音符の艮(もとりそむく意=很)とから成る。他人の考えを素直に受け入れない、「うらむ」意。
「銀」 解字:形声。意符の金(きんぞく)と、音符の艮(しろい意)とから成る。白色の金属、「しろがね」の意。
「痕」 解字:形声。意符の疒(やまい)と、音符の艮(あとの意=跟)とから成る。きずあとの意。
「艱」 解字:形声。意符の艮(なやむ)と、音符の「漢-氵」(土が粘りつく意)とから成る。土の粘りつくのに苦しむ意。ひいて、「なやむ」の意に用いる。
「退」 解字:なし(「復-(乞-乙)」の説明)
「跟」 解字:形声。意符の足(あし)と、音符の艮(根元の意=根)とから成る。足の根元、「きびす」の意。

「良」 解字:象形。升などの容器に者を注ぎいれ(??)、また容器からあけるさま(??)にかたどる。升にものを入れたり空けたりすることを重ねる、升で計る意。借りて、「よい」意に用いる。
「狼」 解字:形声。意符の犬(けもの)と、音符の良(賢い意=亮)とから成る。賢くてほかの獣の所在を知っている獣、「おおかみ」の意。
「浪」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の良(青白いなみの意=朗)とから成る。青白く澄んだ川、滄浪の川の意。
「郎」(偏が良):解字:形声。意符の阜(まち)と、音符の良とから成る。地名。借りて男子の称号に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



5.「畏-田」

 「畏-田」の字の中には主に惹かれる要素と反対の内容が含まれています。

畏-田」=「一」+「衣-ナ」:=からだ+男達=>男達の体
」=「田」+「畏-田」:=うまれる+男達の体=>男達の体が生まれる=>男を生む=>獣を生む=>おそれる=>引きこもる=>小さく丸くなる
」=「イ」+「畏」:=男の仕事+男を生む=>男を産んだひとに関する男の仕事=>よりそう
」=「阝」+「畏」:=単なる集まり+男を生む=>たくさん男を産んだもの(男を産んだものの集まり)=>陰にかたまるもの=>くま
」=「犭」+「畏」:=けもの+オスを生むもの=>オスを生んだ獣=>最低の獣=>けがらわしい

-(畏-田)」:=「厂」+「一」:=曲げた体+からだの部分=>曲げた体の部分=>こし
」=「辰-(畏-田)」+「畏-田」:=こし+男達の体=>男達の腰=>(性交で)ゆするところ=>揺れる=>ふるえる
」=「扌」+「辰」:=て+ゆする=>手でゆする=>ふる
」=「辰」+「口」:=ふるえる+くち=>口のふるえる所=>くちびる
」=「辰」+「虫」:=ゆする+むし=>ゆする虫=>おおはまぐり

 虹は虫の巧みな技であり、蜃気楼ははまぐりが揺すっていたのです。


」=「冊-一」(左90度回転)+(融合)+「畏-田」:=手を使って移動するもの+男達の体=>手を付いて移動する男=>手の長い男=>長い手=>ながい(第33回参照)
」=「弓」+「長」:=ゆみ+ながい=>弓の長い方=>糸を張る方=>はる


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「畏」 解字:会意。意符の??(おに)と、意符の??(むち)とから成る。鬼が鞭を持って人を脅かす意。転じて、「おそれる」意に用いる。
「隈」 解字:形声。意符の阜(おか)と、音符の畏(曲がりくねっている意=倭)とから成る。丘や山の下の川が曲がっている内側、「くま」の意。
「偎」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の畏(なれる意)とから成る。人に近づきしたしむ意。
「猥」 解字:形声。意符の犬(けもの)と、音符の畏(犬のほえる声)とから成る。犬のほえる声の意。

「辰」 解字:象形。二枚貝が殻から口を出して運動している形にかたどる。殻の中に肉のあるはまぐり貝の意。
「振」 解字:会意形声。意符の手(て)と、意符と音符を兼ねる辰(大はまぐりが口を開いて中身をべらべら動かしている意)とから成る。はまぐりが中身を振り動かすことから、「ふるう」の意に用いられる。
「唇」 解字:なし(「辰+月」の解説)
「蜃」 解字:形声。意符の虫(かい)と、音符の辰(大きく膨らむ意)とから成る。大きく膨らんだ形の貝、おおはまぐりの意。

「長」 解字:象形。長毛の老人が杖を付いて立っているさまにかたどる。杖を突いている毛の長い老人の意。ひて、「たける」「おさ」、転じて、「ながい」意ん用いる。
「張」 解字:形声。意符の弓(ゆみ)と、音符の長(ふくれる意=脹)とから成る。弓を満腹のように膨れさせる、弓の弦をはる意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****

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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2007/03/17 14:32】 | 漢字解読3 | TRACKBACK(0) | COMMENT(2) |
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コメント

「昏」の本來の字は「昬」です。
唐の時代、第二代皇帝の太宗・李世民と言ひ、避諱、所謂諱(いみな)の禮によつて、皇帝は自らの名と同じ「民」の附く字を「氏」で書くやうに命じました。
だから今でも「昬」の多くは「昏」と書きます。
從つて「民」は盲目の意味が在り、「昏」は「昬」の字義から、「メクラで日が見えないためにクラい」の意味です。
譬へば「婚」は、古代華燭の典は夜の昏きを以て吉兆と成した爲に「昏」を含みます。

「氏」と「氐」ですと語源が異なる爲に、仰るやうな分類では、漢字字典で一般的な傳承と甲骨文字研究による實證の考へに反してゐるやうなきが致します。
【2009/09/16 03:08】 URL | #-[ 編集]
> 「昏」の本來の字は「昬」です。
> 唐の時代、第二代皇帝の太宗・李世民と言ひ、避諱、所謂諱(いみな)の禮によつて、皇帝は自らの名と同じ「民」の附く字を「氏」で書くやうに命じました。
> だから今でも「昬」の多くは「昏」と書きます。
> 從つて「民」は盲目の意味が在り、「昏」は「昬」の字義から、「メクラで日が見えないためにクラい」の意味です。
> 譬へば「婚」は、古代華燭の典は夜の昏きを以て吉兆と成した爲に「昏」を含みます。
>
> 「氏」と「氐」ですと語源が異なる爲に、仰るやうな分類では、漢字字典で一般的な傳承と甲骨文字研究による實證の考へに反してゐるやうなきが致します。


 貴重なご意見ありがとうございました。これを機会に私の漢字解読の基本方針を再度明確にしたいと思います。

1.甲骨文字や金文字等は文字の歴史的な変形集合であると考える。
2.漢字解読の対象は康煕字典の題字を母集合とする(説文解字は参考)。
3.文字は簡単なものより複雑な文字へと次第に発達したと考える。
4.各文字の共通な要素(部首等)の持つ共通な意味を抽出し、意味を中心に要素が合成されることで次第に漢字が複雑化してきたと考える。
5.漢字は表意文字であると考え、各要素に対する各時代の発音は考慮しない。

 人類の洞窟時代の壁画(約3万年前)では、「▽や○」は女、「YやI」は男を意味していると考えられていますが、これが出発点です。本解読はこれらの記号から母集合内の各漢字が徐々に複雑化された道筋を意味を手がかりとして体系付ける(暗号解読的)試みです。

 例えば農耕の定着した約1万年前には「米」の文字が定着したと考えるのが自然です(この漢字が造られた時代の発音、その後の各時代の発音には興味がありません)。それは、中国の有史6000年の前の出来事であり、「現存する漢字」のみを手がかりにその複雑化の由来を推定します。

 60000年前より現在までの間にも、文字はいろいろな由来の付加や文字の変形が生じているはずですが、本解読ではそれらに関係なく、各文字が漢字母集合の中で(他の文字との関係で)どのような意味を持つかを解読するものです。


【2009/10/07 00:27】 URL | sachio43 #-[ 編集]

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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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