象形文字の秘密
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「目」の追求 /48

 今回は「目」に関する字の追求です。

1.「目」と「网(罒)」「皿」の追求

まず、「目」「网(罒)」「皿」の辞書の説明から入ります。「网(罒)」「皿」以外の「目」の展開は以下の項に続けます。

「目」 部首解説:これを部首にして、目の状態・作用などに関す意を表す文字ができている。この部首から後に「見」の部首が分かれて独立した。
    字義:め
    解字:象形。目の形にかたどり、それを縦に書いたもの。黒い眼球、まなこ、「め」の意。
「网(罒)」 部首解説:これを部首にして、網の種類・状態に関する意を表す文字ができている。楷書になるとおおむね罒の形になるが、他の形になることもある。
    字義:あみ
    解字:象形。元両端に柱を立てて網を張り渡した形にかたどる。禽獣をおおいかぶせて取るもの、「あみ」の意。
「皿」 部首解説:これを部首にしさら状の容器の種類・状態・用法などに関する意を表す文字ができている。
    字義:さら
    解字:象形。足のついた容器を横から見た形にかたどる。食物を盛り付けて覆う器、「さら」の意。


「目」は「口」、「口+一」の系列で解読可能です。

」=「日」+「一」:=最高のひと+からだ=>最高の人のからだ=>優れたひと=>知者=>観察の優れたひと=>(何事も)深く見つめるもの=>観察する顔=>顔=>深く見る所=>め
」=「目」の90度回転:=在野の(正当でない)知者=>逆恨みする知者(邪悪な目)=>うらむもの(うらまれるもの)=>うらむ(うらまれる)=>怒るもの=>しかるもの=>ばっするもの=>ばつ

」=「罒」+「者」:=うらまれる+もの=>逆恨みされるもの=>損な役の者=>損な役割=>役割
」=「罒」+「言」=>うらむ+ことば=>うらむ言葉=>ののしる
」=「罒」+「馬」=>うらむ+うま=>馬をうらむ=>馬のせいにする=>馬をしかる=>馬をののしるもの=>ののしる
」=「罒」+「言」+「刂」:=ばつ+言葉+刀=>(女の)言葉をさえぎるばつ=>言い訳へのばつ=>ばっする

」=「罒」+「一」:=うらまれる+からだ=>うらまれたからだ=>恨みを受けるもの=>受け取るもの=>さら
」=「ノ」+「皿」:=特別な+さら=>特にさらで受けるもの=>ち

 「网」は「罒」の字の変形として後代にできたようです。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「署」 解字:形声。意符の网(あみ)と、音符の者(もうける意=置・處)とから成る。鳥獣を捕らえる網を設ける意。鳥獣を捕らえるためにそれぞれ網を設けることから、ひいて、部署・役割・役所の意に用いる。
「詈」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の罹(罒は省略形。あらあらしい意)とから成る。荒々しい言葉で人に逆らう、「ののしる」意。
「罵」 解字:形声。意符の网(あみ)と、音符の馬(いかりたける意。また、多言の意)とから成る。怒って多くの言葉を浴びせる、「ののしる」意。
「罰」 解字:形声。意符の詈(ののしる)と、音符の刂(=刀。かたな)とから成る。刀で脅かしながらののしる意。ひいて、「しおきにする」意に用いる。

「血」 解字:象形。皿(さら)の中に血液の塊(=??。のち一の形になりさらにノに変わった)のある形にかたどる。器の中の凝り固まった「ち」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.「見」の追求

「見」の辞書の説明から入ります。

「見」 部首解説:これを部首にして、見るなどの目の行為に関する文字ができている。目の部首と関係が深い。
    字義:みる
    解字:形声。意符の目(め)と、音符の??(人体の巻曲した形からケンの音を表す。儿は変わったたち。あらわれる意=顕)とから成る。目前に現れる意。ひいて、「あらわれる」「みえる」「みる」などの意に用いる。

 「目」の部首解説では「目」の部首から「見」の部首が分かれたと説明しています。
 辞書には「儿」(ニンニョウ)と「目」の両方の部首があるにも関わらず、有史以降の知識では「見」がその両者の会意とは説明できなかったと思われます。(「儿:=垂れ流す女=>女子」。辞書の意味は「人」。第19回参照)

」=「目」+「儿」:=知者+女子=>知者の跡取り=>賢い女子(賢女)=>鋭く見るもの=>観察するもの=>観察する=>みる
」=「王」+「見」:=亀頭+賢女=>賢女の慰み者=>立派な男根の者(最良の現物)=>げんにいるもの=>あらわれたもの(「王」については第21回参照)
」=「夫」+「見」:=おっと+賢女=>賢女の夫=>お手本となる男=>皆をただす男=>ただす
」=「示」+「見」:=しめす+賢女=>(証拠や現実を)示してみせる=>みせる=>みる


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「現」 解字:形声。意符の玉(たま)と、音符の見(あきらかの意=顕)とから成る。玉の光の明らかの転じて、「あらわれる」意に用いる。
「規」 解字:形声。正しくは「矢+見」に作る。以下「矢+見」(円を画くものさしの意)の解説。
「視」 解字:形声。意符の見(みる)と、音符の示(=ネ。とどめる意=止)とから成る。目をとどめて見る意。ひいて、「みる」意に広く用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3.「直-L」の追求

 「直-L」は辞書にはなく直接解読に入ります。

直-L」=「十」+「目」=>おとこ+知恵者=>おとこの知恵者
」=「斤-丁」+「直-L」=>反り返るもの+おとこの知恵者=>反り返える男(反発してくれる男)=>反り返って守るもの=>身を守るもの(のがれる)=>たて
」=「直-L」+「L」:=おとこの知恵者+女の徳=>徳の有る男の知恵者=>素直な知恵者=>すなおな者(まっすぐなもの)=>すなお(まっすぐ)
」=「イ」+「直」:=おとこの仕事+まっすぐなもの=>正直な仕事=>価値ある仕事=>あたいする=>あたい
」=「罒」+「直」=>うらむ+すなおなもの=>正直者を恨ませる=>恨まれる身代わりの者=>身代わりにさらすもの=>おき留めるもの=>おく



4.「自」「首」「身」「鼻」の追求

「自」「首」「鼻」「身」の辞書の説明から入ります。

「自」 字義:みずから
解字:象形。鼻の形にかたどる。鼻の意。自分を示すとき鼻を指差したことから、「みずから」の意に、転じて「おのずから」の意に用いる 。
「首」 字義:くび。こうべ。
    解字:象形。「ソ+一」(毛髪の形)と、自(はな。顔面)とから、人の頭部の形にかたどる。人体上に直立している、「くび」「こうべ」の意。
「鼻」 部首解説:これを部首にして、鼻の状態・機能に関する文字ができている。
 字義:はな
    解字:形声。意符の自(はな)と、音符の「鼻-自」(突き出ている意=出)とから成る。顔面から突き出ている部分、「はな」の意。ひいて、始めの意に用いる。
「身」 字義:み
    解字:象形。女性がみごもって腹が大きくなり中に子供がいる形にかたどる。また形成で、意符の??(はらむ意)と、音符の千(みごもる意=娠)とから成る。ともにみごもる意。転じて、「み」の意味に用いる。

 辞書の解説では「首」は象形とされていますが、首の形でも部首でもない「はな」の意味を持つ「自」がその要素に現れました。

」=「ノ」+「目」:=特別な+知者=>特別な知者(特別な目を持つもの)=>わたし(自称)=>みずから=>おのずから

 「自」とは自然と一体になった最高統率者を表したようです。

 西洋の「私」が自然と対立する主張であるのに対し、東洋の自然の流れに溶け込んだ「自」の受け止め方の根源が見られます。


」=「ソ+一」+「自」:=まえ+わたし=>わたしのまえ=>わたしの顔=>あたま=>くび(「ソ+一」は第35回参照)

弁-ム」=「|+ノ」(左はね棒)+「十」=>垂れ流すおとこ=>垂れ流すもの(第19回参照)
鼻-自」=「田」+「弁-ム」:=生むところ+垂れ流すもの=>垂れ流しを生む所
」=「自」+「鼻-自」:=顔+垂れ流しを生む所=>顔で垂れ流す所=>はなみずをたらす所=>はな

身の上部」=「自」+(融合)+「一」:=わたし+からだ=>妊娠したわたし(横向き)
」=「身の上部」+(融合)+「|」+「ノ」:=妊娠したわたし+垂れ下がるもの+特別な=>特別な飾りをたらしている妊娠したわたしの体=>素晴らしきわたしの体=>み

 「身の上部」は「田」の字が「母」に変形したことを思い出してください(第10回)。横から見て腹の突き出した雰囲気が見事に捉えられています。また、「身」の字には飾りを付けた自慢げな高貴な雰囲気も漂っています。



5.「看」の追求

 「看」は辞書の解字に文句のつけようがありません。下の辞書の解字を直接参照してください。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「直-L」 解字:辞書になし。
「盾」 解字:会意。意符の目(め)と、音符の「盾-目」(たての形)とから成る。身を隠して防ぐ道具、「たて」の意。
「直」 解字:形声。意符の目(め)と、音符の十(まっすぐの意=正)とから成る。目でまっすぐに見る意。のち、意符にL(曲がった形)が加えられ、曲がりを正す意に用いられるようになった。
「値」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の直(相当する意=)とから成る。人が二人相対して力量などが対等の意。借りて、「あたい」の意に用いる。
「置」 解字:形声。意符の网(あみ)と、音符の直(たてる意=植)とから成る。網をたてる意。立てたままにしておくことから、「おく」意に用いる。

「看」 解字:会意。意符の目(め)と意符の手(て)とから成る。こてをかざして望み見る意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



5.「耳」の追求

「耳」の字をまず辞書で確認します。

「耳」 部首解説:これを部首にして、耳の状態・機能などに関する文字ができている。
    字義:みみ
    解字:象形。耳の形にかたどる。顔の両側に添えられたもの、「みみ」の意。


耳の上部」=「二」+(融合)+「目」:=ふたつ+め=>目(顔)の横に二つ飛び出すもの
」=「耳の上部」+(融合)+「|」:=目(顔)の両側にとびだすもの+垂れ下がるもの=>目(顔)の両側にとび出し垂れ下がるもの=>みみ

 「耳」の横に飛び出す「二」は「再」の解読を思い出してください(第25回参照)。辞書の解字の説明で「顔の両側に添えられた」という一句は、象形の解説ではなく、どことなく「耳」の字の起源を匂わせます。

 「耳」の字の中央の「口」が象形的に「耳の穴」に読み取れる深い配慮にも注意が必要です。

 象形文字の言語は目に優しい言語であり、表音文字の言語は耳に優しい言語と述べましたが(第2~3回参照)、「耳」の文字が「目」の文字からからできており、象形文字の視覚優先を納得していただけると思います。


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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2007/02/10 09:42】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(0) | COMMENT(2) |
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コメント

相変わらず、、すごい漢字解読ですね、、、
唸ってしまいました、、
一つ一つの漢字を今、紙に書いて確かめています。
漢字が、人間の英知が生んだ謎解きであり、宝のような、そんな気がしております。
漢字は深い、、、果てしなく、、

随分月日が経ちましたが、今年も宜しくご教授下さいませ。
【2007/02/13 07:59】 URL | 華文字 #-[ 編集]
 華文字さんへ

今年もよろしくお願いいたします。ご感想ありがとうございます。
 最近、欧文の文字の「書体」は石彫り職人による平筆で下書きした書体が元で生まれ、右斜線と左斜線の太さの違いが生じると知りました。平筆の角度だけの違いでローマ体やイタリック体ができるそうで、華文字さんが横につぶした絵筆の様な筆で習字を始めれば、新しい書体が生まれるのではと空想しています。
【2007/02/13 08:34】 URL | sachio43 #-[ 編集]

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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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