象形文字の秘密
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「口」の追求11 /47

 これまでの「口」の追求で説明の行き届かなかったものを今回取り上げます。

1. まず独立の部首である「豆」ですが、辞書の説明から入ります。

「豆」 部首解説:これを部首にして高杯(たかつき)種類・状態に関する文字ができている。また、のちに「まめ」の意に借用されるようになってからは、豆の種類・製品などに関する文字ができている。
    字義:たかつき(食物を盛った木製の祭器)。まめ。
    解字:象形。盛り物をもった高杯の形にかたどる。脚が高くたっている器、「たかつき」の意。


 これまでの解読から進めてみましょう。
同-冂」=「一」+「口」:=からだ+女=>女の体=>成人した女=>独立したひと=>あるじ(第41回、第44回参照)
前-月-刂」=「ソ+一」:=まえ(第35回参照:これに関しては、後にもっと詳しく追求します)
」=「同-冂」+「前-月-刂」:=女の体+まえ=>女の体のまえ=>あたま=>丸いもの=>まめ

」=「曲」+「豆」:=上にたくさん曲がって伸びるもの+まめ=>豆の芽=>心豊かになるもの=>心ゆたか=>ゆたか(再掲:第10回参照)


」(ガイ)=「山」+「豆」:=火山+丸いもの=>火山弾=>噴出すもの(火山の大きな丸い岩)=>積もるもの=>積み重なるもの=>(短期に)繰り返すもの=>無意味に繰り返すこと=>どうして(あに)
」=「豈」+「刂」:=火山の石+かたな=>花崗岩の研磨棒=>みがく棒=>みがく
」=「石」+「豈」:=いし+火山の石=>加工した石=>うす(火山岩の一種の花崗岩で造る)
」=「豈」+「几」:=繰り返すもの+指揮官=>指揮官の繰り返すもの=>勝ち鬨=>喜びの雄叫び=>よろこぶ=>たのしむ
」=「土」+「豈」:=つち+積み重なる=>積み重なった土地=>たかだい
」=「金」+「豈」:=かね+積み重なるもの=>積み重なる金属=>よろい
」=「忄」+「豈」:=こころ+丸い石=>丸く大きな心=>たのしいこころ=>たのしむ
」=「白」+「豈」:=清い水+積み重なる=>滝の水=>白く清い
」=「阝」+「豈」:=単なる寄せ集め+火山の石=>積み重なった石=>(自然の)石段=>はしご


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「剴」 解字:形声。意符の刀(かたな)と、音符の豈(こする意=磑)とから成る。一説に音符の豈は、ごしごし切る意で、刃物でごしごし切る意という。
「磑」 解字:形声。意符の石(いし)と、音符の豈(すり合わせる意=剴)とから成る。いしうすの意。

「凱」 解字:形声。豈はたかつきに盛った美味しい食べ物の意で、ひいて「たのしむ」意に用いられたが、のち、「あに」という副詞に専用されるようになったので、意符の几(楽器を載せる台)と、音符の豈(たのしむ意)とをあわせ、戦勝の音楽、ひいて、楽しむ意に用いる。

「塏」 解字:形声。意符の土(土地)と、音符の豈(かわく意=晞)とから成る。高く乾いている土地の意。
「鎧」 解字:形声。意符の金(金属)と、音符の豈(よろいの意=介・甲)とから成る。金属製のよろいの意。
「」 解字:形声。意符の心(こころ)と、音符の豈(たのしむ意=)とから成る。楽しむ心の意。ひいて、「たのしむ」意に用いる。
「皚」 解字:形声。意符の白(しろい)と、音符の豈(うつくしい意=艾)とから成る。白く美しい意。

「隑」 解字:形声。意符の阜(おか)と、音符の豈(はしごの意=階)とから成る。はしごを昇る、つまだつ意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.「吉」「喜」の追求

 第41回で、結局父系社会になって「吉」の字は上部が「土」だったのが「士:=>男子」(第20回参照)に換えられたと考えられるとしましたが、「喜」の字の事を忘れていました。「吉」の字は別に『設文解字』に独立して表記されています。辞書の意味をまず参照し、改めて解読します。

「吉」 字義:よし
    解字:甲骨文字では会意。意符の口(くち)と、音符の才(ふさがる意=塞)とから成る。食物で口をふさぐ意。金文では形声。意符の口(くち)と、音符の戉(食物をかむ意=喫)とから成る。食物を口にいっぱいにして食う意。服喪の期間が終わり、平常生活に戻ったときのことなので、ひいて「よい」意に用いる。


」=「士」+「口」:=男根+ひと=>わかい男の人=>壮年の男=>たくましい=>よし
」=「イ」+「吉」:=男の仕事+若い男=>若い男の仕事(種馬のひと)=>健やかな男根=>固く締まったもの=>かたい/すこやか
」=「扌」+「吉」:=て+若い男=>若い男の手=>固く引き締まった手=>労働する手=>はたらく
」=「言」+「吉」:=ことば+若い男=>若い男の言葉=>つっかえる=>つまる=>(問い)つめる=>つめる
」=「糸」+「吉」:=いと+若い男=>糸先の飛び出し=>結び目で飛び出す糸先=>結び目=>むすぶ

喜-下の口」=「吉」+「ソ+一」:=若い男+まえ=>若い男の前
」=「喜-下の口」+「口」:=若い男の前+おんな=>若い男の前の女=>よろこぶ女=>よろこぶ

 「」は「哲」の別自体となっており、『設文解字』に「哲」はありますが「」はみつかりません。『康煕字典』では「哲」の古字として「品」の「口」を「吉」で置き換えた字が載っています。「」の代わりに「哲」の字を解読しておきます(「折」は第22回で「腕を曲げる」意味にとりましたが、今回は指に関する意味のようです)。

」=「折」+「口」:=反り返る手+おんな=>反り返る指の女=>賢いひと=>さとい


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「佶」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の吉(つよい意=劼)とから成る。人が健やかである意。
「拮」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の吉(固く締まった意=緊)とから成る。手を引き締めて働く意。
「詰」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の吉(きわめる意=窮)とから成る。言葉で問い窮める、「なじる」意。
「結」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の吉(まげる意=曲・屈)とから成る。糸を曲げて結ぶ意、ひいて「むすぶ」意に用いる。

「哲」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の折(ただす意=制)とから成る。言葉が正しい、才知が明らかでものの道理がわかる意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3.「事」の追求

 ここまでくれば「事」は何事もないく解読可能です。ついでに「争」の字も解読しておきます。

「事」 字義:こと
    解字:会意形声。意符の??(手)と、意符と音符を兼ねる樴??(=樴。「十+口」は省略形。小旗をつけて印とした柱の意)とから成る。古代役所や職業の目印として、枝のある立ち木を切って立て、これにその取り扱う仕事を表す小旗をつけたことから、もと、目印の旗が示す仕事の意。ひいて、一般に仕事・事柄の意に用いる。
「争」 字義:あらそう
    解字:なし(爭の解説)。

帚-冖-巾」=「巾」の右90度回転:=制する男=>指揮する男(第34回参照)
すでに解読した内容ですが、「事」を解読するためにこの意味の流れをさらに追加します。

帚-冖-巾」=「巾」の右90度回転:=制する男=>指揮する男=>覇を競う=>競い合う=>あらそう
」=「十」+「口」+「帚-冖-巾」:=おとこ+おんな+あらそう=>男と女の争い=>男女のもめごと(色恋ざた等)=>できごと=>こと
」=「ク」+「帚-冖-巾」+「|」=どうぶつ+あらそう+垂れ流す=>垂れ流す獣の争い=>あらそう



4. 「香」の追求

 「香」は「日」の部首に入っていてもおかしくないと思われます。しかし、「日」が太陽の意味である限り解字が困難ですから、独立の部首としたのでしょう。象形とは言い切れず、会意で説明するために、二つの部分がともに別字の省略形とひねって説明しています。

「香」 部首解説:これを部首にしてかおりに関する文字ができている。
字義:かおり
    解字:形声。意符の黍(禾は省略形。きび)と、音符の甘(日は省略形。あまい意)とから成る。口に入れた黍のこうばしい「かおり」の意。


」=「禾」+「日」:=あわ+優れたひと=>食の足りた知者=>優雅な雰囲気=>オーラのかおり=>かおり


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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2007/01/28 15:39】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(1) | COMMENT(0) |
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火山岩火山岩(かざんがん、volcanic rock)は、マグマ由来の岩石(火成岩)のうち、急激にマグマが冷えて固まったもので、溶岩(lava)、凝灰岩(tuff)、火山砕屑岩(pyroclastic rock)に大別される。多くは火山から噴出されてできるため、噴出岩(ふんしゅつがん、effusiv パワーストーンと鉱物【2007/09/29 23:01】

 

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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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