象形文字の秘密
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「口」の追求10 /46

 今回は「口+中の|」を追求します。「中」は「口」を突き抜けていましたが、「口」の中の縦棒です。

1. 「免-ク-儿」の追求

 「免-ク-儿」は部首としては「日」が90度回転した形です。現在「円」「」「巴」「邑(阝)」「色」「免」「眉」「声」の中にあり、基本的な要素です。

 前回追求した「日」は「おんな」の意味から「太陽」へと発展したように、女の最高要素を表していました。これに対して「横向きの日」では何を表しているのでしょうか?

「円」「色」「免」の三文字に関し、既に解読できた所を埋め込んで未知の部分をあぶりだしてみましょう。

「円」=「免-ク-儿」+「||」:=?+立った(女の)両足=>?+立ったひと=>?なひと=>まるい
「色」=「ク」+「免-ク-儿」+「L」:=動物的な+?+女の徳=>動物的な?のおんな=>発情したおんな=>いろっぽい
「免」=「ク」+「免-ク-儿」+「儿」=動物的な+?+垂れ流す子供=>垂れ流す動物的な?=>めんずる(ゆるす)

 以上の「免-ク-儿」は「ク:=動物的な」と結びつき易い特徴を持つもので、共通な意味として「肉体」もしくは「女体」を取り出すことができます。この意味で解読を進めます。

免-ク-儿」=「口」+「|」(「日」の90度回転):=>くち+垂れ流す=>垂れ流す口=>尿道口=>女性器=>女体
眉-目」=「免-ク-儿」+「|+ノ」(左はね棒):=女性器+垂れ下がるもの=>女性器に垂れ下がるもの=>陰毛
」=「眉-目」+「目」:=陰毛+目=>目の陰毛=>まゆげ=>まゆ
」=「免-ク-儿」+「||」:=女性器+立ち上がる女=>女の肉体=>まるい
」=「色-ク」=「免-ク-儿」+「L」:=女性器+女の徳=>女体の徳(女陰)=>女の生殖(出産)
免-儿」=「ク」+「免-ク-儿」:=動物的な+女体=>動物的な女=>発情した女
」=「ク」+「免-ク-儿」+「L」:=動物的な+女体+女の徳=>発情した魅力的な女=>肉感的な女体=>いろけ=>いろ
」=「ク」+「免-ク-儿」+「儿」:=動物的な+女体+垂れ流す女=>動物的な女子=>早熟な女子=>早すぎる性交=>ゆるす

 「色」や「免」は途中の「免-儿」の意味を経由しないで、各三つの構成要素の合成から直接解読できます。これらの各要素の意味がかなり長い時代にわたり独立に固定していたからと考えられます。


」=「木」+「色」:=き+いろ=>色のつく木=>もみじ
」=「糸」+「色」:=いと+いろ=>色をつけた糸=>色あせる=>色がなくなる=>なくなる=>たえる
」=「豊」+「色」:=ゆたか+いろけ=>豊かな色気=>つややか

 「絶」の成り立ちとその意味から、糸は染めてもすぐ剥げてしまい染色の技術が発達するまでには長い時代が掛かったと考えられます。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「眉」 解字:象形。目の上に毛のあるさまにかたどる。目のそばにある毛、「まゆ」の意。
「円」 解字:なし(圓の説明)。
「巴」 解字:象形。虫(へび)の形にかたどる。大蛇の意。像を食う非常に大きい蛇という。
「色」 解字:形声。意符の「万-一」(人の形)と、音符の「即の旁+ヽ」(巴は変わった形。交合する意=接)とから成る。人が交わり結びつく、性交する意。ひいて、男女間の情欲など、「いろ」の意に広く用いる。
「免」 解字:形声。意符の儿(ひと)と、音符の「奐-大」(屈服する意=伏)とから成る。人が伏して屈服している意。俛の原字。

「栬」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の色(くいの意=弋)とから成る。木のくいの意。
「絶」 解字:なし(旁が「刀+巴」の解説)。
「艶」 解字:なし(旁が「去+皿」の解説)。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2. 以下「免」の展開です。「免」は八画ですが、偏がつくと七画に変わります?
「免」の展開された文字達から共通に「引き戻す」意味が取り出せますから、前項の解読を補充します。

」=「ク」+「免-ク-儿」+「儿」:=動物的な+女体+垂れ流す女=>動物的な女子=>早熟な女子=>早すぎる性交=>ゆるす=>(罪を)まぬがれる=>(最後の)放免=>引き戻す
」=「イ」+「免」:=男の仕事+引き戻す=>綱を引く仕事=>身をかがめて引く=>うつむく動作=>うつむく
」=「扌」+「免」:=て+引き戻す=>手で引き戻す=>手で引く=>ひく
」=「氵」+「免」:=みず+引き戻す=>元に戻す水=>(使用済みの)水を聖なる所に戻す=>けがす
」=「忄」+「免」:=こころ+引き戻す=>引き戻された心=>記憶の戻った心=>わすれる
」=「日」+「免」:=太陽+引き戻す=>引き戻された太陽=>沈む直前の(大きくなった)太陽=>夕方=>ばん
」=「辵」+「免」:=あし+引き戻す=>走りゆく=>逃れられる=>うしなう
」=「女」+「免」:=おんな+引き戻す=妊娠から引き戻す=>産み落とす=>うむ
」=「車」+「免」:=くるま+引き戻す=>(車輪のはまった)車を引き戻す=>車を引く


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「俛」 解字:会意形声。意符の人(ひと)と、意符と音符を兼ねる免(人がうつむいている形)とから成る。人が体をうつむけて伏している意。
「挽」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の免(力を入れた引っ張る意)とから成る。手で強く引く意。
「浼」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の免(黒くする意=煤)とから成る。水を黒くする意、ひいて「けがす」意に用いる。
「悗」 解字:会意形声。意符の心(こころ)と、意符と音符を兼ねる免(ぬける意)とから成る。心から抜けてしまう、わすれる意。
「晩」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の「刀+免-ク」(=免。日が見えなくなる意=莫)とから成る。太陽が見えなくなる、日が暮れる意。
「逸」 解字:形声。意符の辵(ゆく)と、音符の兔(うさぎの意)とから成る。兔が手からすり抜けてゆく、「にげる」「うしなう」の意。
「娩」 解字:形声。意符の女(おんな)と、音符の免(女性がしゃがんで赤子を産み落とす意)とから成る。女性が赤子を産む意。
「輓」 解字:形声。意符の車(くるま)と、音符の免(ひく意=挽)とから成る。車を「ひく」意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3. 以下は「巴」の展開です。

 「巴」はその展開が豊富です。特に項を設けて紹介します。「巴」を展開した次に示す最初の「邑」「疤」をのぞいて、共通に「つかむ」意味が取り出せます。まず、これに合わせて前々項の解読を補充します。

」=「色-ク」=「免-ク-儿」+「L」:=女性器+女の徳=>女体の徳(女陰)=>女の生殖器(出産/生む所)=>男根をつかむもの=>つかむ
」=「口」+「巴」:=おんな+生殖器=>生み出す所=>命を生むもの
」=「疒」+「巴」:=やまい+生む所=>生むところの病=>(子宮が)回復する(縮む)病=>(傷の)縮む病=>(回復のための)かさぶた=>かさ
」=「扌」+「巴」:=て+つかむ=>手でつかむ=>つかむ
」=「木」+「巴」:=き+つかむ=>木でつかむ=>かき集める木道具=>さらえ
」=「弓」+「巴」:=ゆみ+つかむ=>弓のつかむところ=>ゆずか
」=「爪」+「巴」:=つめ+つかむ=>つめでつかむもの=>つめでかく=>引っかく
」=「クサ冠」+「巴」:=くさ+つかむ=>葉が(花芯を)つかむくさ=>ばしょう
」=「后-口」+「巴」:=反り返る体+つかむ=>反り返る(水をつかむ)器=>さかずき
」=「革」+「巴」:=かわ+つかむ=>つかむ革=>たずな


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「邑」 解字:形声。意符の口(囲いの意)と、音符の??(=跪。巴は誤り変わった形。集まる意=蒐、また丘の意=丘)とから成る。丘の上の囲まれた屋敷、また人の集まり住む所の意。ひいて、「みやこ」「くに」の意に用いる。
「疤」 解字:形声。意符の疒(やまい)と、音符の巴(傷跡の意=)とから成る。かさの跡の意。

「把」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の巴(つかむ意=包)とから成る。手で握る意。ひいて、握る部分「つか」の意味に用いる。
「杷」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の巴(かく意=爬・把)とから成る。掻いてならす木製の器具、「さらい」の意。
「弝」 解字:形声。意符の弓(ゆみ)と、音符の巴(つかむ意=把)とから成る。弓の中央部の左手で握る部分、「ゆづか」の意。
「爬」 解字:形声。意符の爪(つめ)と、音符の巴(はぎとる意)とから成る。つめではぐ、「かく」意。
「芭」 解字:形声。意符の艸(くさ)と、音符の巴(おおきい意=伯)とから成る。大きな葉を持った香草、ばしょうの意。
「巵」 解字:なし(卮の説明)。
「靶」 解字:形声。意符の革(かわ)と、音符の巴(たづなの意=勒)とから成る。革の手綱の意。


***** 終了 関連する辞書の解字 *****



4. さらに前項「邑」の展開で、まずは辞書の解説からです。
今回紹介する多くの展開が甲骨文字成立以前に出来上がったと考えられます。

「邑」 部首説明:これを部首にして、人の住居地に関する意や、地名に関する文字ができている。二次の構成上では旁となっていることが多く、楷書ではおおむね阝が用いられて、偏となる阝(阜の省略形。こざとへん)と区別して「おおざと」と称される。
    字義:みやこ
    解字:形声。意符の口(かこいの意)と、音符の??(=跪。巴は誤り変わった形。あつまる意=蒐。また、おかの意=丘)とから成る。丘の上に囲われた屋敷、また、人の集まり住む所のひいて、「みやこ」「くに」の意に用いる。

 「邑」の変形である「阝(おおざと)」を含む文字は共通に「複雑な組織」の意味が読み取れますので、それに合わせて「邑」の解読も補充します。

)」=「口」+「巴」:=おんな+つかむ=>おんなのつかむ所(つかむ口)=>生み出す所=>出産するひと=>命を生むもの=>有機的な(入り組んだ)もの=>(社会)組織=>みやこ=>くに
」=「イ」+「邑」:=男の仕事+組織=>組織で働く男=>いさまし男=>いさましい
」=「扌」+「邑」:=手+組織=>組んだ手=>(水をすくう)組手=>(水を)くむ=>くむ
」=「氵」+「邑」:=「氵」+「邑」=>みず+組織=>上水路(配水路組織)=>うるおう
」=「忄」+「邑」:=こころ+複雑な=>絡み込む心=>なやむ=>うれえる
」=「口」+「邑」:=くち+複雑な=>よれ曲がった口=>なげく
)」=「圭」+「邑」:=上下の男たち+組織=>男の作る組織=>二分したむら=>むら
)」=「咅」+「邑」:=立ったひと+組織=>組織の中の独立した女=>部分に組み込まれた女=>ぶもん=>ぶぶん
」=「有」+「邑」:=衣のある人+組織=>セレブの組織=>さかんなさま=>さかん
」=「者」+「邑」:=年取ったひと+組織=>複雑に枯れた組織=>みやこの社会組織=>みやこ
」=「屯」+「邑」:=たむろす+組織=>留まる軍隊=>軍の駐留する所=>むら

邦-阝」=「三」+「|」+(融合)+「|+ノ」(左はね棒)=>たくさんの男+たれながすもの=>垂れ流す男達
」=「邦-阝」+「阝」:=垂れ流す男達の集まり=>それなりの組織=>くに


「こざと偏」の「阜:=男の上下組織=>単純な集まり」(第43回参照)に比べ、「おおざと」は女の体に由来する複雑な組織を現しています。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「俋」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の邑(いっぱいにふさがる意=悒)とから成る。気力が満ち溢れて勇ましいささ。
「挹」= 解字:形声。意符の手(て)と、音符の邑(中に入れてふさぎこめる意=囿)とから成る。ひしゃくの中に液体を入れた「くむ」意。
「浥」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の邑(まとう意)とから成る。水をいっぱいまとう、「うるおう」意。
「悒」 解字:形声。意符の心(こころ)と、音符の邑(ふさがる意=厭)とから成る。心がふさがって落ち着かない、「うれえる」意。
「唈」解字:形声。意符の口(くち)と、音符の邑(気分がふさがる意=悒)とから成る。気分がふさぎ嘆く意。

「部」 解字:形声。意符の邑(集落、部族)と、音符の咅とから成る。地名。借りて、「わける」意に用いる。
「郁」 解字:形声。意符の邑(まち)と、音符の有とから成る。地名。かりて、「さかん」の意に用いる。
「都」 解字:形声。意符の邑(くに)と、音符の者(おおい意=諸)とから成る。国中で人のおおい所、「みやこ」の意。
「邽」 解字:形声。意符の邑(まち)と、音符の圭(はなれる意=睽)とから成る。上邽・下邽に分離した地の名。
「邨」 解字:形声。意符の邑(阝は省略形。むらざと)と、音符の屯(あつまる意)とから成る。人の集まる「むら」の意。のち、邨に変わって村がもっぱら「むら」の意に用いられる。
「邦」 解字:形声。意符の邑(甲骨文字は田。くに)と、音符の「|+三」(盛んに茂っている意=豊)とから成る。葉の差万に茂っている木を植えて田や村の境いとした区域の意。ひいて、「くに」の意に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****

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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2007/01/20 16:30】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(0) | COMMENT(4) |
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コメント

 栬の「もみじ」は、国訓です。

 「もみじ」に関する字源は、上のとおりだと思いますが、漢字本来の意味は、「(木で作った)小さなくい」です。

 国字の場合は、楷書ができた後にしか字がありませんので問題ないのですが、漢字は、甲骨・金文・篆書なども見ないと字源解釈は無理ですよ。

 「色」は、これらを見ると、色事の「色」をあらわすためにできた象形文字としか思えません。
 
【2007/01/28 13:35】 URL | jitenfeti #vk7Sntis[ 編集]
 「円」は、もともとの形ではありません。

 「圓」が略されて「田」の真ん中の横棒がないような形に書かれ、そして下の横棒がだんだん上がってきて「円」になったことがわかっています。

 そして大事なことは、この変化が起こったのは、ごく新しい時代であり、日中いずれで先にこの変化が起きたのかわかりませんが、中国の「中華字海」が引くのは、清の時代の文献です。
【2007/01/28 13:56】 URL | jitenfeti #vk7Sntis[ 編集]
jitenfeti様
貴重なご指摘ありがとうございます。
 「栬」と「円」は改めて確認したところ『設文解字』にも『康煕字典』にも見つかりません。不注意に載せてしまい申し訳ありません。これらの字は正式な解読の対象から除く予定です(「圓」は載っています)。
 ただ、面白いことに、二つともその意味が「先祖帰り」したように他の字と同じに解読できることは、民族が違っても人類の中に引き継がれた太古の記憶が無意識に表層化したのでは、・・・と想像しています。
 また、以上の字の存在は、新しい概念をカタカナではなく新らしい漢字を生むためのヒントになるのではと、空想が広がります。
 文字の海(字海)を一人さまよい、目が回りそうです。クールな鋭い指摘に心より感謝いたします。 
【2007/01/28 19:45】 URL | sachio43 #EYf.lMBg[ 編集]
当家は明治時代まで木邑を名乗っていました。明治の氏姓制度により木村に改姓したのだと思います。鎌倉時代には平を名乗り承久の変の後に木邑に改姓したようです。
当家の苗字の邑の字は正確には口に巴の字の中の縦棒と下の横棒は人の字となります。私も木邑の字の意味を知りたいと思い、色々調べていると、邑の字の意味は
邑 口(くにがまえ、領域) + 巴(屈服した人を服従させ、その地に止めるの意) とありました。先祖は偉そうな名前を名乗っていたものです。
【2009/12/29 14:03】 URL | 木邑 #-[ 編集]

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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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