象形文字の秘密
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「口」の追求9 /45

 今回は「日」の追求です。

1. 「日」(ひ)に近い「曰」(いわく)から片付けておきます。

 まず辞書の意味から見てみます。

「曰」 部首解説:これをもとにして口から発することばに関する文字ができているが、数が少ない。字形の上からこの部首に置かれた文字もある。「いわく」「ひらび」などともいう。
    字義:のたまう。いわく。
    解字:象形指示。口の中からことばまたは気息が出るさま(L)。口の中からことばや口気が出る、「いう」意。「日(ひ)」の旧字体。

 注意;「□(くにがまえ):=かこう」の第一画にも「曰(いわく)」の見出しがあり、「囲う」意味から「曰(いわく)」がうまれ、その「曰(いわく)」の旧字体は「日(ひ)」とされています。
まとめると、「□(くにがまえ):=かこう」から「日(ひ)」が生まれ、「日(ひ)」から「曰(いわく)」が生まれたとなります。


 この「曰」(いわく)の部には既に解読した「由」「申」「甲」「曲」「更」や今回解読する「書」が含まれており、象形として由来の分からない文字の寄せ集めのエントリーです。「曰」を使った文字が特に見当たりません。

「曰(いわく)」は「口:=くち」から派生した後代の追加でしょう。この字は他の字と関係が薄く、解読不可能です。



2. 「日」の追求

 まず辞書の意味から見てみます。

「日」 部首解説:これを部首にして太陽の運行に伴う、時間や明暗に関する意を表す文字ができている。
    字義:太陽。ひ。
    解字:象形。太陽の形にかたどる。太陽の意、ひいて日光・昼・一日などの意に用いる。

 古い時代に作られ、画数が比較的に少なく、是までに解読が進み、かつ太陽の意味を持たない字を探すことから始めます。捕らえたのは「早」「者」「音」「旧」「是」です。

 一方「日」は既に次の所まで解読を進めることができます。先の一見ごみのように見えた「曰」(いわく)が、実は「日」が「口」と「一」の合成であることを暗示してくれています。

」=「口」+「一」:=おんな+からだ=>女の体=>女のひと=>ひと

これを手がかりに以上の文字を解読することができれば成功です。

」=「日」+「十」:=ひと+おとこ=>男の人=>おとこ=>はやい
」:=座る男=>男の人=>おとこ(第19回参照)
者-日」:=「土」+「ノ」=>おとこ+特別な=>特別な人=>年取った人=>おいた人
」=「者-日」+「日」:=おいた人+ひと=>年取った方=>年取ったもの=>もの
」=「立」+「日」:=たつ+ひと=>立ったひと=>演説するひと=>大きな声=>声=>おと
」=「|」+「日」:=垂れ流す+ひと=>垂れ流すひと=>古い時代のひと=>古い時代=>ふるい
」=「日」+「定-宀」=ひと+男の足=>足の速い男=>この男=>これ

これらを足がかりに、「日」の元の意味が「おんな」であるとして解読します。

」=「口」+「一」:=おんな+からだ=>女の体=>女の(特に優れた)ひと=>命を生むもの(知恵を得たもの)=>輝けるもの=>太陽

」=「日」+「||」:=おんな+両足=>立った女=>独立した女=>女のひと=>女体=>月経のあるもの=>毎月のもの=>毎月満ち欠けするもの=>つき
」=「日」+「||」:=太陽+両足=>足のある太陽=>動き回る太陽=>つき
」=「ノ」+「日」:=特別な+太陽=>太陽の特徴(属性)=>輝く/透明/しろ=>神事に関するもの
」=「日」+「生」:=太陽+うむ=>太陽のうむもの=>太陽の子供=>ほし

 「日」はその合成した結果が、意味する太陽をあたかも直接に象形したように構成された象形文字の傑作です。その意味と形が鑑賞のポイントです。

 「早」の男が「はやい」意味には「走る」ことと「性行為終了」(「十:=一本の棒=>男根=>おとこ)の二つが掛けられています。

 「月」は時代の流れとともに二つの意味に分岐していますが、両者が「つき」に行き着きます。

 二つの意味が掛けてあるのも象形文字創造のすばらしさを鑑賞するポイントです。

さらにこれらに関する展開を調べましょう。

」=「月」+「月」:=おんな+おんな=>並んだ女=>友達=>とも
」=「日」+「日」:=ひと+ひと=>優れたひとたち=>さかえる=>さかん
」=「日」+「日」+「日」:=ひと+ひと+ひと=たくさんの優れたひとびと=>輝くひとびと(かがやくもの)=>めだつもの=>あきらか

「白」の「日」は太陽の意味で、「朋」の「日」は女の意味です。辞書の解説では「白」は別の部首となっている事に注意してください。
 また、辞書では「昌」は形声ですが、それにさらに「日」を加えた「晶」は象形となっており、解釈が混乱しているようです。

」=「イ」+「白」:=男の仕事+神事=>神殿に仕える男=>親方=>年長者
」=「扌」+「白」:=て+神事=>祈る手=>かしわで=>てをうつ=>うつ
」=白+水:=神事(透明な)+水=>透明な(神の)水=>聖水=>いずみ
」=「氵」+「白」:=みず+神事=>神聖な水(を持ち回る)=>示して泊まる=>とまる
」=「忄」+「白」:=こころ+神事=>神を敬う=>神を怖れる=>おそれる
」=「辵」+「白」:=あし+神事=>祭壇にあゆむ=>おずおず(神前に)進む=>せまる
」=「巾」+「白」:=ぬの+しろ=>(神事に使う)白い布=>(乱れ髪を処理する)額に付ける布=>はちまき
」=「木」+「白」:=き+神事=>神殿に植える木=>かしわ

 特に「泊」の意味は「いずみ」と同じで渇きを満たすだけでなく、旅先で宿を頼む神器でしょう。

 以上最初の宗教は中国でも太陽神を祭ったと考えられます。

」=「白」+「巾」:=しろい+ぬの=>白い布=>きぬ
綿」=「糸」+「帛」:=いと+白い布=>綿花の布=>わた
絹-糸」=「口」+「月」:=おんな+からだ=>おんなのからだ
」=「糸」+「絹-糸」:=いと+おんなのからだ=>おんなに使う糸=>きぬ

 「きぬ」は最初「帛」だったのが、綿花が後に開発され、区別する必要から「綿」と「絹」の字が作られたと考えられます。


」:=制するもの+二本の棒=>制する手=>訓練した手=>熟練者
」=「聿」+「日」:=訓練した手+ひと=>手習いしたひと=>書くひと=>しょ
 「書」の旧字は「聿+日」となっています。(「聿」は第34回参照)

」=「夫」+「夫」+「日」:=夫達を持つひと=>(日々に)夫を替える=>かえる
」=「知」+「日」:=知識のあるひと=>知恵者=>ちえ
」=「日」+「一」:=おんな+からだ=>女の体=>柔和なもの=>おだやか(別解)

 「旦」は「一:=地平線」(第28回参照)から解釈するよりこちらの方がしっくりします。


」=「口」+「昌」:=くち+たくさんの優れたひとたち=>優れたひとたちのことば=>(新らしいことを)となえる
」=「犭」+「昌」:=けもの+狂ったもの=>たけりくるう獣=>くるう

 「猖」を解読するためには、先の「昌」の意味を分岐追加する必要があります。
」=「日」+「日」:=ひと+ひと=>優れたひとたち(さかえる=>さかん)=>時代に先駆けるもの=>狂ったもの=>くるう

 「昌」の字の「狂ったもの」の意味は後代の追加と考えられます。それは、「猖」が『設文解字』に載っていないからです。故意に「昌」と獣偏と結び付けた男達の、先駆けるものについてゆけない屈折した心理が見え隠れします。


 もし「日」が「太陽」の象形で最初から「おひさま」の意味であったなら、逆に途中から「おんな」の意味に転化したことになりますが、現在までの解読の状況からその可能性は低いと考えられます。

 数千年に渡る象形文字の代表者「日」や「月」が象形でないと意義を申し立てるには勇気が要ります。


 新らしい時代の新しい女を表すのに、これまで「几」「凡」「九」の系列、「口」「同-冂」「日」「月」の系列があることが分かります。


 何はともあれ、自分達を太陽にたとえるこの強烈な生命賛歌に・・・乾杯!


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「早」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の甲(十は変わった形。ひらく意=開)とから成る。夜のとばりが開いて日の光が差し始めるころ、夜明けの意。ひいて、「はやい」意に用いる。
「者」 解字:会意形声。意符の??(箕の省略形。み)と、意符と音符を兼ねる??(樵。たきぎの意)とから成る。薪を箕の中に蓄える意。かりて、「もの」の意に用いる。
「音」 部首解説:これを部首にして音声・音響などの意に関する文字ができている。
    解字:形声。意符の??(=言。ことば)と、音符の一(引き伸ばす意)とから成る。引き伸ばしたことば。口から出る声の意。もと、言と同じ意味。のち、言と区別して「おと」の意に用いる。
「旧」 解字:なし。(舊の解説)
「是」 解字:形声。意符の()と、音符の(意=)とから成る。意。

「月」 部首解説:是を部首にして、月の満ち欠けなどの状態、それに伴う時間などの意を表す文字ができている。また、朝・服など月(船の省略形)の字形を持つものも収める。なお、月(肉の省略形)は別にたてる。本来、「つき」「ふねづき」「にくづき」は区別されていたが、常用漢字はすべて月の形にしている。
    解字:象形。半月の形にかたどる。満ち欠けする「つき」の意。
「白」 部首解説:これを部首にして、しろい、明らか、言うなどの意味を表す文字ができている。
    解字:象形。親指の形にかたどる。親方、主人、実力者の意。借りて、しろい、もうすなどの意に用いる。
「星」 解字:形声。意符の晶(日は省略形。ほしの形)と、音符の生(光が清明の意=精)とから成る。清明な光を放つ「ほし」の意。
「朋」 解字:象形。財宝としての玉や貝を連ねたものを二つ合わせた形にかたどる。一対に連ね合わせた玉や貝の意。借りて、「とも」の意に用いる。

「昌」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の日(のぼる意=昇)とから成る。太陽が昇る意。ひいて、「さかん」の意に用いる。
「晶」 解字:象形。星が点に散らばり輝いている形にかたどる。天空に散らばって光を放つもの、星の意。もと、星の原字。ひいて、「あきらか」の意に用いる。

「伯」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の白(親指、ひいて親方の意)とから成る。多数の人の中の指導者の意。また、兄弟のうちの年長者、長男の意に用いる。
「拍」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の百(または白。なでるように軽く打つ意)とから成る。手でなでるように軽く打つ意。
「泉」 解字:象形。穴から水が湧き出している形にかたどる。地の穴から自然に湧き出る水、「いずみ」の意。
「泊」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の白(浅くて薄い意=薄)とから成る。水の浅い所、船どまりの意。ひいて、「とまる」「とめる」の意に用いる。
「怕」 解字:形声。意符の心(こころ)と、音符の白(おそれる意=怖)とから成る。心に「おそれる」意。
「迫」 解字:形声。意符の辵(ゆく)と、音符の白(ちかずく意=逼)とから成る。行って人に近づく意。ひいて、「せまる」意に用いる。
「帕」 解字:形声。意符の巾(ぬの)と、音符の白(つつむ意=包)とから成る。ぬので物を覆い包む意。
「柏」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の白(おやゆびの意)とから成る。手や指の形をした葉をつける木、「このてがしわ」の意。

「帛」 解字:会意形声。意符の巾(ぬの)と、意符と音符を兼ねる白(しろい意)とから成る。白い練り絹の意。
「綿」 解字:なし(緜の説明)
「絹」 解字:形声。意符の糸(いと)と、音符の「絹-糸」(浅黄色の麦の茎の意)とから成る。浅黄色の生糸で織った布、「きぬ」の意。

「書」 解字:形声。意符の聿(ふで)と、音符の者(日は省略形。書き写す意=寫)とから成る。筆で書き写す、「かく」意。
「替」 解字:形声。意符の竝(「夫+夫」は変わった形。二人が並び立つ意)と、音符の自(白・日は誤り変わった形。低くなる意=低)とから成る。二人並んでいるうち一方が低くなる意。ひいて「すたれる」意に用いる。
「智」 解字:会意形声。意符の日(口から出ることば)と、意符と音符を兼ねる「知+干」(=知。立て続けにしゃべる意)とから成る。立て続けにしゃべることばの意。借りて智恵の意味に用いる。

「唱」 解字:会意形声。意符の口(ことば)と、意符と音符を兼ねる昌(たかく上げる意)とから成る。声を高く張り上げて歌う意。複数で歌うとき、一人が最初に歌いだすこと。ひいて、物事を最初に言い出すこと。ひいて、物事を最初に言い出す意となった。
「猖」 解字:形声。意符の犬(いぬ)と、音符の昌(くるう意=倡)とから成る。犬のようにくるう意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****


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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2007/01/11 21:45】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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