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「口」の追求4 /40

 これまでは時代の流れを遡のが主でした。1~2項は趣向が違い、始から時代を下る解読です。

1. 「喬」の字とその展開です。

」=「夭」+「口」:=(特に大きい男=>)早死にする男+ひと=>(酒をがぶがぶ)飲む人=>のむ
」=「呑」+「冋」:=のむ+女の体=>呑んだ女の体=>酔った体=>縦に伸びた体/ふらふら揺れる体/横に伸びた体=>縦に伸びたもの/揺れるもの/横に伸びたもの=>高いもの/揺れるもの/横たわるもの
」=「イ」+「喬」:=男の仕事+酔った体=>酌をする男=>(酔って)態度の大きい人=>大きい人=>背の高い人
」=「女」+「喬」:=おんな+酔った体=>酔った女=>なまめかしい
」=「忄」+「喬」:=こころ+酔った体=>酔った心=>気ままなこころ=>ほしまま=>おごる
」=「馬」+「喬」:=うま+酔った体=>馬上で揺れる体=>得意満面のもの=>おごるもの=>おごる
」=「扌」+「喬」:=て+横に伸びたもの=>横に伸ばした手=>てをあげる
」=「足」+「喬」:=あし+横に伸ばしたもの=>横に伸ばした足=>足を上げる=>あげる
」=「木」+「喬」:=き+横に伸びたもの=>横に伸びた木=>はし
」=「山」+「喬」:=火山+横に伸びたもの=>連なる火山=>火山脈=>たかいやま
」=「矢」+「喬」:=や+横に伸びたもの=>横に伸ばす矢=>曲がりを直す=>ためる

 「喬」は元の意味は「酔った体」で、まずは警戒心が解けて大きく上に伸びた体、次に揺れ動く体、最後は横に伸びた体のどれかの意味で比較的簡明です。


***** 終了 関連する辞書の解字 *****

「喬」 解字:形声。意符の高(たかい)と、音符の??(まがる意=句)とから成る。高い屋根の上の飾り物の意。転じて非常に「たかい」意に用いる。
「僑」 解字:会意形声。意符の人(ひと)と、意符と音符を兼ねる喬(たかい意)とから成る。背の高い人の意。
「嬌」 解字:形声。意符の女(おんな)と、音符の喬(なまめかしく美しい意=姣)とから成る。女がなまめかしく美しい意。際立ったあでやかさをいう。
「憍」 解字:形声。意符の忄(こころ)と、音符の喬(たかい意=驕)とから成る。心が高ぶる意。
「驕」 解字:会意形声。意符の馬(うま)と、意符と音符を兼ねる喬(高い意)とから成る。高い馬、特に六尺の馬の意。転じて「おごる」意に用いる。
「撟」 解字:形声。意符の手(て)と、音符の喬(たかい意=堯)とから成る。手を高くあげる意。
「蹻」 解字:会意形声。意符の足(あし)と、意符と音符を兼ねる喬(高い意)とから成る。足を高く上げて歩く意。
「橋」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の喬(はねつるべの意)とから成る。はねつるべの意。借りて「はし」の意に用いる。
「嶠」 解字:形声。意符の山(やま)と、音符の喬(山が鋭くたかい意=堯)とから成る。山頂が鋭く高い意。
「矯」 解字:会意形声。意符の矢(や)と、意符と音符を兼ねる喬(高い屋根の曲がった飾りの意)とから成る。矢を曲げて狂いを直す意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2. 次は「可」の字とその展開です。「可」の辞書の内容から入ります。

「可」 字義:できる。よい。
 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の丂(許す意=許)とから成る。口でよろしいと言って許す意。

」=「丁」+「口」:=働く男+ひと=>働く男のひと=>仕事のできる人(できる)=>役に立つ人(使える)=>よい

 「可」の字はすぐ解読できるのですが、この字の展開を確認するのは少し困難です。以下に辞書の展開を並べて見ます。

「笴」 解字:形声。意符の竹(たけ)と、音符の可(柄の意=柯)とから成る。矢の柄に当たる竹製の部分、「やがら」の意。
「柯」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の可(枝の意=戈)とから成る。木の枝の意。ひいて、「柄」のいみに用いる。
「奇」 解字:形声。意符の大(人の立っているさま)と、音符の可(一本足の意=踦)とから成る。一本足で立つ意。ひいて、「めずらしい」意に用いる。
「呵」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の可(とがめとう意=訶)とから成る。口でとがめる、しかる意。転じて、大声で「わらう」意に用いる。
「訶」 解字:形声。意符の言(ことば)と、音符の可(おおきい意=廈)とから成る。大きな声でしかる「せめる」意。
「疴」 解字:形声。意符の疒(やまい)と、音符の可(口や舌のまわらないときの声の意=「口偏に亞」)とから成る。口の病気の意。
「哥」 解字:会意形声。意符の可(口で「よろしい」という意)二つからなる。「ああ」と言って、長く伸ばして発音する音。歌の古字。
「歌」 解字:形声。意符の欠(または言。口を開いた形)と、音符の哥(カという音を重ねたカーという擬声音)とから成る。口を開いてカーと伸ばして歌う意。

「軻」 解字:形声。意符の車(くるま)と、音符の可(もろい意)とから成る。軸をつなぎ合わせたもろい車の意。
「何」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の可(背中の曲がっている意=句)とから成る。背中の曲がっている人の意。その形が荷物を背負っているさまに似ていることから、転じて、担う意味に用いる。借りて、「なに」「なんぞ」という疑問詞に用いる。
「坷」 解字:形声。意符の土(つち)と、音符の可(曲がる意=阿)とから成る。土地が曲がっていて平らかでない意。

「河」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の可(曲がっている意=句)とから成る。水流の曲がりくねった川の、黄河をさす。
「砢」 解字:形声。意符の石(小石)と、音符の可(小石がごろごろと重なっている意=磊)とから成る。小石がでこぼこと積み重なっている意。

 「可」の字の場合は少し歩幅を広げて意味を汲むと辞書の意味と繋がるのです。先の解読を以下のように修正します。

」=「丁」+「口」:=働く男+ひと=>働く男のひと=>仕事のできる人(できる/使いものになる)=>怒鳴る人(しかる)=>大声の人(うたう人)=>(態度の)大きい人=>大きいこと(よい)=>たくさん(たいりょう)

」=「竹」+「可」:=たけ+できる=>矢にできる竹=>やがらの竹=>やがら
」=「木」+「可」;=き+つかえる=>使いえる木切れ=>もち手にする木=>え
」=「大」+「可」:=おおきい+できる人=>おおきくて仕事ができる人=>能力の飛び出した人=>(単一の)飛び出すもの/他と違うもの=>めずらしい=>きいなもの

」=「口」+「可」:=くち+大声=>大声で笑う=>わらう
」=「言」+「可」:=ことば+怒鳴る人=>大声でしかる=>せめる
」=「疒」+「可」:=やまい+大きい声=>大声の病=>声が(かれて)出なくなる病=>つぶれた声
」=「可」+「可」:=大声の人+大声の人=>大声の男たち=>唱和する男達=>うたう
」=「哥」+「欠」:=大声の男たち+口を開けること=>歌う男の人たち=>歌い手たち=>うたう

」=「車」+「可」:=くるま+おおきい=>大きい車=>軸を継いだ車
」=「イ」+「可」:=男の仕事+おおきなもの=>男の大きな仕事=>そんなものはない=>なにかあるか=>なに

」=「土」+「可」:=つち+たいりょう=>大量の土=>こやま
」=「氵」+「可」:=みず+たいりょう=>大量の水=>大河=>かわ
」=「石」+「可」:=いし+たいりょう=>大量の石=>大量の小石=>壮大

 「可」は長い時代に転々と意味が移り変わっています。中でも「奇」の字はさらに展開が多くあり、それらの意味が取れるように少し細かく展開しておきました。



3. 「口」と「ム」の関係

「ム」はいろいろの字の共通の意味として単に「ない」という意味を捉えました(第19回参照)。前回獲得した内容を再度深く検討してみましょう。次の一組の中では「ム」が単に「ない」の意味です。

」=「禾」+「口」:=いね+ひと=>米をもつひと=>和する(争わない)ひと=>なごむ
」=「禾」+「ム」:=いね+ない=>米のないひと=>わたし

 「和」の意味は格言の「金持ち喧嘩せず」を一文字で表しています。「私」は謙遜や謙譲の、もしくはねたみを買うのを避ける表現です。


 次に「冋」「禸」の関係を確認し更に深く追求してみます。

」=「冂」+「口」:=立っているからだ+女性器=>女性器のある体=>女の体
」=「冂」+「ム」:=立っている(女の)からだ+ない=>女でない体=>男の体=>おすの体

 以上の二つをよく比べると「ム」の「ない」の元は「女性器がない」の展開で、意味は二つに分かれ、一方は「男」の意味を持ったと推測できます。

」:=女性器がない=>女性器がないもの=>ない
」:=女性器がない=>女性器がないもの=>おとこ=>おす

以上の二つを元に解読を進めます。

」=「ム」+「儿」:=おとこ+垂れ流すこども=>男子=>養育を許された男子=>養育を許す=>ゆるす=>誠実なもの=>まこと
」=「口」+「儿」:=おんな+垂れ流す子供=>垂れ流す女=>長女=>長子=>相続者=>長男=>あに
」=「十」+「兄」:=おとこ+長子=>長男=>(命を)になう=>生きとげる=>よくする=>かつ

 母系社会での長男「克」は種馬として命を「になう」(説文解字)意です。父系社会での長男は相続者の意味をもつ「兄」をそのまま使っています。


」=「勹」+「口」:=股関節+口=>産道口=>(赤子の生まれる)丸い口=>まるい=>まるいもの出産=>一回の出産=>くぎり
」=「勹」+「口」:=股関節+女=>女の股間節=>女の腰(まるい)=>二つの円い尻=>区切られたこぶ=>くぎり(以上の2種は第26~30回参照)
」=「金」+「句」:=かね+まるいもの=>まるくしたかね=>?=>かぎ(つりばり)
」=「勹」+「ム」:=股関節+男=>男の股関節=>引っ掛かる所=>引っ掛けるもの=>かぎ
」=「金」+「勾」:=かね+かぎ=>かねのかぎ=>かぎ

 「句」と「勾」との間には対となる意味が取り出せません。また、「鉤」の意味が辿れません。
 「かぎ」の意味は「鉤」より「鈎」の方が正しいと思われますが、康煕字典では「鈎」が「鉤」の俗字とされ両者に混同が生じているようです。


沿-氵」=「ハ」+「口」:=わける+ひと=>ひとの分けるもの=>女の分配=>絶対従うもの
沿」=「氵」+「沿-氵」:=みず+絶対従うもの=>水が従うもの=>きしべ=>そう
」=「金」+「沿-氵」:=かね+絶対に従うもの=>(低融点で他金属の)目詰めに使うもの=>なまり
」=「ハ」+「ム」:=わける+おとこ=>男が分けるもの=>皆の物=>おおやけのもの=>おおやけ

 今回「公」は「ム」の中の「男」の意味が明確になったので以上のように訂正します。「公」は第17回で強引過ぎる解読に陶酔してしまいました。なお「ハ」の分けるの下にくるものは「分ける主体のみ」のようです。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「和」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の禾(くわえる意=加)とから成る。一声あってさらに他の口が加わる、さらに声を加えて調子を合わせる(唱和)の意。ひいて、「やわらぐ」意に用いる。
「私」 解字:形声。意符の禾(いね)と、意符と音符をかねる口(=圍。ムは変わった形。囲い込む意)とから成る。囲みこんで我がものにした稲の意。古代の稲は刈り分け制だったので、農民の手に残った稲を私といった。ひいて、「わたくし」の意の用いる。

「允」 解字:形声。意符の儿(=??。背の曲がった形)と、音符のム(背中が突き出る意=仁)とから成る。もと背中の突き出したせむしの意。
「兄」 解字:形声。意符の口(ことば)と、音符の儿(??の省略形。大きい意=王)とから成る。もと、大言の意。のち、大きい意となり、さらに長兄の意に用いる。
「克」 解字:象形。儿(人)が古い(冑)をすっぽりとかぶり、重さが肩にかかっているのをじっと我慢しているさまにかたどる。かぶとの重さにじっと耐える意。ひいて、「かつ」の意に用いる。
「勾」 解字:象形。鍵の引っかかっている形、あるいは、かみ合わさっている形にかたどる。曲っている鍵の意。
「鉤」 解字:形声。意符の金(金属)と、音符の句(曲がる意=曲)とから成る。金属製の「かぎ」の意。
「鈎」 解字:鉤の俗字。

「沿-氵」 解字:なし。
「沿」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の「沿-氵」(よりしたがう意=縁)とから成る。水により従っていく、「そう」意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****


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テーマ:漢字 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2006/12/03 10:47】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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