象形文字の秘密
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「勿」の追求/28

 今回は「勿」の検討です。まず辞書の説明から糸口をつかみます。

「勿」 字義:なし。なかれ。
    解字:象形。甲骨文に二系統ある。(・・・以下分からない形の説明で活字もない)一つは吹流しの形、他方はすきで大地を掘って土を跳ね上げた形にかたどる。・・・混じる意、借りて否定や禁止の助字に用いる。

辞書の説明は人為的な土の形を元にした象形としており、余りにもひどい解説で到底受け入れられません。
形からの連想で「勿」の字の意味を考えましょう。この形は「豚」「象」「豹」などに入っているのが一つのヒントです。

既に捕らえた「万-一」を手掛かりにします。
「万-一」:=二本の足=>動き回る足=>動き回る

 「勿」は「方-亠」に二本の足を増していますから、象形をベースとした創造で「四本の足」の意味と考えられます。
初期には第一画がもっと長かったと思われますが、直接の象形と見ても見事なデッサンです。

」=「方-亠」+「ノノ」:=二本の足+二本の足=>四本の足のもの=>動物=>ひとではない=>ない
辞書の「なかれ」の意味の中には「四本の足で動くべきでない=>四本の足であってはならない」のニュアンスが読取れます。
この字の展開を検証してみます。

」(ソウ)=「勿」+「丶」:=動物+(指示)=>動物の足そのもの=>忙しく動く=>いそがしい
」=「口」+「勿」:=くち+動物=>動物のくち=>くちさき
」(フン)=「勿」+「刂」:=動物+刀=>動物を斬る=>くびはねる
」=「氵」+「勿」:=水+動物=>水中の動物=>潜み隠れる
」=「牛」+「勿」:=うし+動物=>牛という動物=>大切な財産=>大切なもの=>もの

 現在でもアフリカでは牛と共存する部族がおり、またインドでは牛を神の使いと考え食べたりはしません。


以下「勿」の展開です。
」=「日」+「勿」:=日+動物=>日を反射する動物=>きらきらする動物=>とかげ=>(色が)かわりやすい=>かわる/やすい
昜-日」=「一」+「勿」:=体+動物=>動物の体
」(ヨウ)=「旦」+「勿」:=穏やかなもの+動物=>穏やかな動物(草食動物など)

日中の肉食動物でも餌を捕えるとき以外は穏やかですから、次の解読でも通じないことはありませんが、少し無理を感じます。
「昜」=「日」+「一+勿」:=日+動物の体=>日中の動物(夜に寝る動物)=>穏やかな動物
「一+勿」は「豚」の大切な骨格です(後に解説)。


 続いて「昜」を展開したいのですが「場」「腸」「揚」「楊」「湯」「煬」「瘍」字の意味と容易に繋がりません。逆に以上の意味の共通点を抽出しましょう。

「場」 字義:ひろば。あきち   <=ぼこぼこするじめん
「腸」 字義:ちょう       <=食べ物でぼこぼこした所
「揚」 字義:あげる       <=掴んで持ち上げるこぶし
「楊」 字義:やなぎ       <=ぼこぼこ出る芽
「湯」 字義:ゆ         <=ぼこぼこ吹き上がる水
「煬」 字義:やける       <=炎を吹き出だす火
「瘍」 字義:かさ        <=ぶつぶつ吹き出す病

両側から追い詰め両者のつながりがめでたく見えてきます。
」=「日」+「一+勿」:=日+動物の体=>日中の動物(夜に寝る動物)=>穏やかな動物=>散らばる動物=>散在するもの=>ぼこぼこするもの=>ふきだすもの

改めて解読を示します。
」=「土」+「昜」:=地面+ぼこぼこするもの=>(草のない)でこぼこした地面=>ひろば
」=「月」+「昜」:=からだ+ぼこぼこするもの=>食べ物がこぶになっている所=>ちょう
」=「扌」+「昜」:=て+ぼこぼこするもの=>掴んで持上げるこぶし=>掴み揚げる=>あげる
」=「火」+「昜」:=ひ+ぼこぼこするもの=>表面が燃えたもの=>あぶる
」=「木」+「昜」:=き+ぼこぼこ吹き出すもの=>ねこやなぎの芽=>ねこやなぎ=>やなぎ
」=「氵」+「昜」:=みず+ぼこぼこ吹き出すもの=>沸騰する水=>ゆ
」=「疒」+「昜」:=やまい+ぼこぼこ吹き出すもの=>ぶつぶつの病=>おでき=>かさぶた=>かさ

「揚」の字は最初ものを掴んで持上げる拳の動作です、油でものを揚げる様子にも転用されています。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「匆」 解字:象形。「?」が本字で屋根のある天上の形にかたどる。もと粗目に木を組んだ檽子窓の意。借りて、「いそがしい」意に用いる。
「吻」 解字:形声。意符の口(くち)と、音符の勿(ぬぐう、ふく意=「扌+文」)とから成る。口をぬぐう意。ひいて、口のまわり、「くちびる」の意に用いる。
「刎」 解字:形声。意符の刀(かたな)と、音符の勿(はなす、たつ意=「イ+勿」)とから成る。刀で切り離す意、ひいて、刀でくびを切る意に用いる。
「沕」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の勿(ひそかの意=謐)とから成る。水が深く静かに流れる意、ひいて、潜み隠れる意に用いる。
「物」 解字:形声。意符の牛(うし)と、音符の勿(ふぞろいの意=雑)とから成る。色のふぞろいの牛、雑色の牛の意。すべてのものはふぞろいであるところから、ひいて、「もの」の意に用いる。

「易」 解字:会意。意符の「?」(とかげの形)と、意符の彡(光彩のある意)とから成る。皮膚の色を変えるとかげの意。ひいて、「かえる」「かわる」意に、また、変わりやすいことから「やすい」「やさしい」意に用いる。「昜-日」解字:ナシ
「昜」 解字:会意形声。意符の彡(光彩のある意)と、意符と音符とを兼ねる号(?)とから成る。登ったばかりの太陽の光彩の意。

「場」 解字:形声。意符の土(つち)と、音符の昜(とりはらう意=除)とから成る。邪魔ものを取り払って平坦にした地面の意。ひいて場所の意を表わすという。
「腸」 解字:形声。意符の肉(からだ)と、音符の昜(長い意=長い)とから成る。人体の中の長い器官、「はらわた」の意。

「揚」 解字:会意形声。意符の手(て)と、意符と音符を兼ねる昜(太陽の高く上がる意)とから成る。手で持ち上げる意。ひいて「あげる」意に広く用いられる。
「楊」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の昜(あがる意=揚)とから成る。白い花が綿のように飛揚して散る木の意。
「湯」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の昜(あつい意=陽)とから成る。熱い水、「ゆ」の意。
「煬」 解字:形声。意符の火(ひ)と、音符の昜(ものを乾かす意)とから成る。火気でものを乾かす、「あぶる」意。
「瘍」 解字:形声。意符の疒(やまい)と、音符の昜(きずの意=傷)とから成る。きずやできもの、「かさ」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****


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