象形文字の秘密
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「序」と「車」-その24

 前回の続きが残っているので「序」の字の展開をしますが、この字はもう少し戻って大切な字「予」から解読が可能です。まずは一連の字の辞書の内容です。

「了」 字義:おわる。すむ。
    解字:象形。ひじのない子供の形にかたどる。もと、両手がなえて体にまつわる意。借りて「おわる」の意に用いる。
「予」 字義:あらかじめ。
    解字:指示。機を織る時に梭(ヒ、横糸を通す道具)を左右に押すさまを示す。杼(コチの源字)。一説に象形で、機の横糸を通す杼の形にかたどり、杼を横に押しやる意という。
「序」 字義:ついで。ひさし。
    解字:形声。意符の广(いえ)と、意符と音符の予(壁の意)とから成る。壁だけの家、四方に壁だけあって部屋のない家屋の意という。


 現段階では「了」の解読は後回しにして「予」から始めましょう。上の説明では特に「予」の解字の中にある指示とは何を意味しているのか理解できません。

」=「マ」+「了」:=ある+おわり=>終りがある=>終りが見通せる=>予定すること=>あらかじめ
」=「广」+「予」:=いえ+予定すること=>先に家となる所=>ついでに造る所(ひさし)=>ついでの先取り=>ついで
」=「|+二」+「予」=手+予定すること=>間もなく手にするもの=>すくいだす=>くみとる
」=「木」+「予」=木+予定すること=>これから木になるもの=>木に成る実=>どんぐり
」=「里」+「予」:=さと+予定すること=>これから里になる所=>のはら=>の

 それまで単細胞生物や多細胞生物の本能が、地球自転等によるの反復的な未来を捕らえて季節毎の変態と成長をして来ました。「予」は知能が始めて未来を文字で捕らえた金字塔です。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「抒」 字義:くむ。のべる。
    解字:形声。意符の手(て)と、音符の予(くむ意)とから成る。手でくみとる意。
「杼」 字義:ひ(機織の道具)
    解字:会意形声。意符の木(き)と、意符と音符を兼ねる予(機織で横糸を通す道具の意)とから成る。木製の機織の横糸を送る道具、「ひ」の意。
「野」 字義:の。まちはずれ。
    解字:形声。意符の里(むらざと)と、音符の予(のんびりの意)とから成る。のんびりした田舎のすまいの意。ひいて「の」の意味に用いる。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



 先に約束した「田」の付く字ですが、他と毛並みの違う「車」のみを今回の対象とします。まず、「車」とその関係する文字を辞書で確認します。

「車」部首解説:これを部首にして車の種類・部分・状態に関する文字が出来ている。
   字義:くるま
   解字:象形。車の形にかたどる。人が乗っている「くるま」の意。ひいて、車の総称に用いる。

 辞書で実際に確かめてほしいのですが、甲骨文字や金文は故意に複雑化した「車」の象形を示しており、最初のデッサンの素晴らしさを壊しています。
 この字に限らずこのような複雑化した修飾や変形のある甲骨文字や金文は象形文字解読には不向きです。

 「田」の上下の「十」には確かに「男」の意味がありますが、人が乗っているイメージには繋がりません。

」=「十」+「田」+「十」:=棒+生む所+棒=>(粉を)生む手臼石=>まわるもの=>くるま

原始的な石臼は、円盤型の中央にコマの軸のように棒を突き通し、この軸を両手で持って石皿台の上で転がして粉を挽く手石臼です。別型の石を重ねたタイプは、上の石に突き刺した棒を持って回し粉を挽きます。この型の石臼が象形の元とすると、続く「軸」の字がうまく解読できません。

 また、手石臼の形から45度回転させた方がいいように思われますが、そうすると「棒」の意味がなくなってしまうのです。

 車を上から眺め「田」が荷台、横の二本棒が車輪で左右に動き出しそうにみえます。これは後代に発明された乗る車の形と偶然に一致したのでしょう。記憶の混乱を招く途中での字形の修正は今までの解読から考えられません。


 「車」の展開です。
」=「車」+「由」:=手石臼+上に伸びるもの=>手石臼を両手で持つ軸木=>じく木=>じく
」=「車」+「L」:=くるま+女の徳=>徳のある女の車=>女指導者の車=>おしのけ進む=>きしみ音を立てて進む=>きしむ音=>きしむ
」=「車」+「九」:=くるま+女首領=>女首領の車=>車に従う=>わだちを追う=>わだち
」=「車」+「欠」:=くるま+口を開けた男=>男の車=>ぐにゃぐにゃに動く車=>ぐらぐらするもの=>軟らかいもの=>やわらかい

 でこぼこ道を、歪んだ車であえぎながら転がり、荷物が揺れて振り落とされそうな男の車の動きが「軟」の意味の始まりとはユーモラスです。


「載-車」の解説は「戈」(その19)で図が入らなかったので、ここで追加しておきます。

載-車」=「土」+「戈」:=おとこ+武器/道具=>男の武器/道具(その15も参照)
」=「載-車」+「車」:=男の武器/道具+車=>車で使う男の武器/道具=>車にのせる=>のせる


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「軸」 解字:会意形声。意符の車(くるま)と、音符の由(支える意)とから成る。車の軸をしっかりささえるもの、輪の軸の意味。
「軋」 解字:形声。意符の車(くるま)と、音符の?(イツ、Lは誤り変わった形。おさえつける意=圧)とから成る。車でひく、また、車輪が擦れ合って音を立てる、「きしる」意。
「軌」 解字:形声。意符の車(くるま)と、音符の九(へだたりの意=隔)とから成る。輪と輪の隔たり、両輪の感覚の意。また、車輪の通ったあと、「わだち」の意。
「軟」 解字:会意形声。意符の車(くるま)と、音符の「而/大」(欠は誤り変わった形、やわらかい意)とから成る。車輪に蒲の穂を巻いて反動をやわらかくした車の意。ひいて「やわらかい」意に用いる。

「載」 解字:形声。意符の車(くるま)と、音符の「載-車」(積み重ねる意=積)とから成る。車にものを積み重ねる、「のせる」意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****

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【2006/08/19 20:45】 | 漢字解読2 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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