象形文字の秘密
漢字の解読

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漢字の部首(表記)と、漢字の意味(発音)について

 「漢字の部首(表記)と、漢字の意味(発音)について」

 明けましておめでとうございます。いつもご愛読ありがとうございます。解読はゴールが見えてきました。できるだけたくさんの文字達の紹介ができるよう今年もがんばる意気込みです。

 左のイベントの欄に追加したのですが、杉並区NPOの主催でサロン風の会を開き、漢字解読に関するお話を紹介する予定です。ご興味のある方はこちらにもご参加ください。

 今回は年頭に当たり番外編で漢字の部首等の表記と、漢字の意味としての発音の問題を検討しましたので紹介いたします。
 今回得た結論は次の二点です。

 1.漢字の字形は記号、象形記号、部首、それらを組合わせた象形文字からなる意味だけの階層構造をもつ。
 2.漢字の構成要素の中には発音の要素はまったく含まれていない。

 別の表現をすると「音声言語が発音(発声記号)による階層的な意味体系」といわれるのに対し、「漢字は表記記号による階層的な意味体系」と呼べるということです。従って象形文字の構成要素の中に発音要素は一切含まれていないと考えるに至りました。その道筋を紹介します。

 発音される「音声語」と、表記される「表記語」とを明確に区別します。特定の音声言語に属する(表記を意識せず音声のみを意識した)語を「音声語」と呼び、表記された語を「表記語」と呼びます。
音声言語の語の意味体系

 発音される最も簡単な「音声語」は「単音語」です。広い意味では動物の鳴き声も彼らにとっては警戒、怒り、恐れ、喜び、悲鳴、等の意味を鳴き声(発音)で伝える単音語と言えるでしょう。鳥は音楽的発声で危険、求愛の意味を伝える芸術家です。
 次の段階は母音や子音が多く生まれ、それらを組合せた「音節語」によって意味を伝えたと考えられます。
 更に次の段階は単音語や音節語を組合わせた「音声複合語」が誕生したでしょう。この時代には「音声接頭語」や「音声接尾語」なども生まれ、「音声派生語」も生まれたと考えられます。
 音声言語は更に動詞、形容詞、副詞などの品詞の誕生、性、数、格、時制、語順などにより複雑な文を表現できるほどに進化しています。

 音声言語は表記法とは関係なく「発音」を基礎とし聴覚を通して意味を授受する言語体系です。
 詳しく表現すると、共通の語幹を持ったり、動詞とうの変化の方法が約束され、「単音語」「音節語」「複合語」・・・等の階層的な「発声記号(記号としての声)」で構成される意味の体系」(音声による階層的な意味の体系、すなわち記号論でいう言語の差異の体系」)です。

 ここで注意してほしいのは「音声語」は意味を「音」でのみ授受し「発音と意味が対応」しています。従って、「発音の塊」に意味が与えられています。簡明な例として「動物のウマ」(の名前)を音声語では「ma」と発音します。音声語「ma」の「発音の意味」は「動物のウマ」です。


表音語である漢字の意味体系

 象形文字がどのように成立したかを以上の音声言語に対比して検討してみましょう。前提として象形文字を創造した民族は上に述べた音声言語を既に持っているものとします。

 言語表記では意味の授受に視覚を使う「文字と意味の結合」が問題となります。

 表記される最も簡単な「表記語」は「表記記号」もしくは「象形記号」です。漢字の「一、二、三」は象形というより「表記記号」と呼ぶほうが適切です。また、「▽:=おんな」や「|:=おとこ」「Λ:=あし⇒たつ」は男女の区別や足の見たままの直接的写実であり「象形記号」と呼ぶことができます。
 次の段階は表記記号もしくは象形記号を組合わせた「部首」によって意味を表記したと考えられます。
 更に次の段階は表記記号もしくは象形記号と部首を組合わせた「象形文字」が誕生したでしょう。

 言語表記は音声言語を視覚を通して意味を授受するための表記法です。発音そのものを表記する表音文字もこの類ですが、意味を表記する象形文字としての漢字を対象に検討します。
 漢字は共通の部首を持ったり、それらの配置の方法などが約束され、「表記記号」「象形記号」「部首」「象形文字」・・・等の階層的な「視覚記号」で構成される意味の体系」(以上は記号論的に言えば「表記による差異の体系」)です。

 漢字は言語表記の一つですが「表音文字で単に音声言語を表記する」レベルを超えており、単なる表記法ではなく「表記言語」とも呼ぶことができます。

 ここで記号もしくは象形記号、部首、象形文字が意味するものとは何でしょうか? 具体的な例として「もの」を表現する象形文字なら「そのもの自体を意味する」のです。既に音声言語を獲得していた象形文字を創造した民族は「そのもの自体」に対する「発音の塊」をその象形文字の「意味(訓)」としたのです。言い換えると象形文字の「意味(訓)」とはそれを使う民族の音声言語での発音に他なりません。

 表記記号「馬」に関して「表記の意味」は「動物のウマ」です。一方、表記「馬」を創造した民族は音声言語で「動物のウマ」を「ma」と発音していたのです。従って表記記号「馬」の意味(訓)は彼らの音声言語での「動物のウマ」の発音「ma」で代用することができます。

 逆に既存の「音声語x」を表記する「表記語X」(象形文字)を創造すれば当然その「表記語X」の発音は「音声語x」の発音となります。

 漢字を構成する「表記記号」「象形記号」「部首」「象形文字」は発音には関係なく「意味のみ」を表記する記号の階層的な体系をなしており、「字形と意味が対応」います。「表記記号」や「象形記号」が音声言語の「発音」を構成要素に持たないのはもちろん、それらを組み合わせた部首や象形文字の中には発音の要素はまったくありません。「発音の意味」を解説することは「音声言語の解説」に他ならないのです。
 実際今回の解読で発音を無視して問題なく意味の構成が読み取れると確信いたしました。



視覚のための漢字のデザイン

 漢字は表記記号、象形記号、部首を一定の型に平面的(二次元的に)配置し、視覚に対し直感的に意味を理解しやすく、記憶しやすくするために、一般には一定の意味ある規則に従い表記したいもの(=文字の意味)の形、輪郭、特徴に合わせて表記記号たち(表記記号、象形記号、部首、象形文字)を上下、左右、内外、大小に配置しています。
 特に画数の少ない初期の記号に関しては、上下逆転による反対意味の表示、記号の回転による関連意味の表示、記号の分割による部分意味の表示、文字位置を意識したダッシュや二重強調による意味の特定、複数の表示、記号の融合による表記の簡略化、などさまざまな工夫が施されています。

 音声言語の「音声語」では発音される音の塊ですから「語」は発声する音の直線的配列(例えば、接頭語-語幹-接尾語の順が一次元的に)しか許されません。当然、複合語はそれを構成する各語の発音を時間的に順に発音する必要があります(楽譜的表記に類似する)。従って「発音記号による言語表記」はこの直線的意味の表記の束縛から逃れることができず、また「語」の意味をイメージで捉えることは不可能です。

 現在、漢字の中の象形記号や部首を構成する要素の意味が忘れ去られ、文字の意味と字形のみが伝えられています。従って、象形文字の意味不明の構成要素は特定の意味を持つ発音要素であると説明されています。

 音声言語の体系を表記する目的を持つ漢字は「意味記号を用いた表記体系」を構築し、言語の表記法を「表記言語」までに高めた輝くべき人類の文化財だったのです。これが漢字の強力な生命力と考えられます。

 「表記言語」としての漢字を取り入れた民族は音声言語としての発音にも影響をうけていますが、中国内でも音声言語と表記言語が「共磨き(調和)」して言語構造が洗練化されている可能性があります。



雑記

 中国王朝を征服した異民族は「動物のウマ」を自分達の発音で呼び続け、表記記号だけは漢字から借用して「馬」と書いたのです。「動物のウマ」を知らない場合は文字だけでなくその発音まで借りる必要があるでしょう。ほとんどは意味を表す文字の発音まで借りる必要はなく、自分達の音声言語を漢字という表記記号を借用して表記したので、王朝により漢字の発音が異なることになりました。

 中国では有史の4000年の間だけでも何度も漢字の発音が変わっています。3万年ほど前に出来たと考えられる漢字の発音がどれほど変化したか想像できません。発音に関係なく漢字が「記号による階層化された意味の表記体系」であったからこそ永年の風雪に耐えられたと考えられます。

 音声言語を持っていても、表記法を持たないほとんどの民族は手っ取り早く発音記号のみを他民族から借用し自分達の音声言語を発音記号で表記しています。自己の発音を直接発音記号で表記し、その発音記号を読み取ってその発音に約束された意味を理解します。

 大和民族は音声言語として「大和言葉」を持っていました。大和言葉では例えば「KAMI:=上のもの」という意味です。
「上(うえ)」
「神(ひとの上に立つもの)」
「紙(上澄みの草繊維)」
「髪(体の上のもの)」
「守(領主)」
「おかみさん(家の長)」
 もし大和民族が中国を支配していたら、漢字の字形を無視して「KAMI」という発音には「うえのもの」という意味があると、「発音と意味の対応(音声言語の解説)」を説明していたでしょう。

 今回解読した結果ですが、大和言葉の音声語「KAMI」は漢字の表記語で
は「由(【記号】田の縦棒を上に伸ばしたもの」に相当します。視覚的記号としての文字の紹介として、ついで田の変形である「甲」「申」「甩」も紹介しましょう。

「由」:=したからうへへ=>~から
「油」:=上に浮くみず=>あぶら
「冑」:=体の上に乗るもの=>かぶと」
「舳」:=船先の高くなった所=>へさき
「袖」:=衣の上部=>そで
「釉」:=陶磁器の艶出し=>うわぐすり
「抽」:=上に引き出す=>ひく      
「宙」:=部屋の上の空間=>ちゅう
「届」:=しりまで達する=>とどく
「軸」:=石臼の上に出た引き手=>じく
「柚」:=枝先に普通と逆さまに実のつく木=>ゆず
「笛」:=竹の上部の細い所で作るもの=>ふえ
「紬」:=マユから引き上げる糸=>つむぎ
「迪」:=上に向かう習熟=>みち
「鼬」:=木の上のねずみ=>いたち[猫科]

「甲」:=下に伸びたもの=>上が固く下へ伸びたもの=>こうら
「岬」:=海へ伸びだした尾根=>みさき
「押」:=したへおす=>おす
「匣」:=下に伸びたふたのあるもの=>はこ
「胛」:=三角に下に伸びた骨=>肩甲骨
「閘」:=下に閉じる門=>水門
「」:=ぶら下がる金防具=>よろい
「鴨」:=あまり飛ばないとり=>かも
「柙」:=下を閉じた木=>おり
「舺」:=(転覆しないようにした)Ⅴ底の船=>ふね
「狎」:=身を落とす獣=>なれた獣=>なれる

「申」:=上下に伸びるもの=>上下に成長するもの=>ひととさる=>さる
「伸」:=上下に伸びるひと=>のびる
「呻」:=上下に伸ばした口=>うめく
「抻」:=上下に引く=>ひっぱる
「紳」:=上下に結んだ糸(権威の象徴)=>大綱(横綱のマワシの後結び)
「眒」:=上下に伸ばした目=>みひらく
「」:=上下に引き伸ばした言葉(中国語の第3声?)=>伸びた言葉
「暢」:=上下に伸びる草食動物=>成長する家畜類>のびる
「坤」:=ものの成長にかかわる土=>大地
「神」:=上下の伸びをしめすもの=>ものを成長させるちから=>かみ

「甩」:=下に曲がって伸びたもの
「電」:=雨で下に曲がって伸びるもの=>いなずま
「竜」:=曲がって伸びた足で立つもの=>トカゲ類=>りゅう

 更なる「田」の展開である「奄」「曲」「母」「車」「重」「華」「垂」「畢」「画」「更」などは過去のこのブログを参照してください。



 音声言語の発音される音の変化は激しく、同一民族でも300前の記述(発音)は正確に読み取るのには辞書が必要となるといわれています。英語では15~16世紀の発音を反映した発音記号での語の表記(スペル)が確立しています。現在は、当時の発音と変わってしまったために当時の発音記号のスペルに別の発音記号を付加しないと(発音記号の二重化)、綴りの発音記号では正確に発音できない矛盾を生じています。

 音声言語の発音される音の変化は激しく、同一民族でも300前の記述(発音)は正確に読み取るのには辞書が必要となるといわれています。英語では15~16世紀の発音を反映した発音記号での語の表記(スペル)が確立しています。現在は、当時の発音と変わってしまったために当時の発音記号のスペルに別の発音記号を付加しないと(発音記号の二重化)、綴りの発音記号では正確に発音できない矛盾を生じています。

 中国では表記が発音に関係なく意味を表していたために、異民族でも表記すれば相互理解ができ単一国家を形成しています。同じような地域的広がりを持つヨーロッパは中世暗黒時代まで言語表記はまれであり、音声言語だけの世界であったようです(十字軍が始めて中東文化をヨーロッパにもたらし、後にルネッサンスの開花となる)。欧州では民族ごとに異なる表音文字をもち、相互理解が不可能であり互いに異なる多国家を形成しています。

 エジプトの象形文字は表音的であるようですが、これはエジプト人がまだ抽象化の進んでいない象形文字を他民族から表音記号として借用した結果と考えられます。

 本ブログでは象形文字をその意味要素に分け、「:=」(バッカス表記)で文字要素の意味と文字創造時点での文字の意味を記述し、「=>」でその意味の歴史的変遷を表記しています。




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【2011/01/05 18:16】 | 漢字解読4 | TRACKBACK(0) | COMMENT(1) |
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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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