象形文字の秘密
漢字の解読

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「爪」の追求 /87

 「▽」の解読中ですが、「又」の解説の前に「受」「愛」「爰」などに含まれる「爪」を今回先に解読します。


1.「爪」とその会意文字

 「爪」の文字は最初の二画に「反り返る」意味があります。会意文字の多い「孚」「奚」「采」は別項とします。
 「|+ノ」(左はね棒)は意味の追加をしておきます。

|+ノ」(左はね棒)=「|」+「ノ」:=真直ぐ落ちるもの+特別なもの=>真直ぐ落ちる特別なもの=>くそ=>垂れ落ちるもの=>垂れ下がるもの=>ぬの=>ころも(再掲。追加あり。「左はね棒」cf.22)

爪-|-L」=「ノ」+「|+ノ」(左はね棒):=特別な+垂れ下がるもの=>垂れ下がり下端がそりかえるもの=>そりかえるもの=>そる
」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(「|」cf.16,「L」cf.19)

 原始の世界で意識されたのは掌より先に指であり、特に争いの武器としての指先の爪が意識されたと考えられます。次第に指もしくは掌の意味となっていきます。
 更に「爪」は「領主が掌を当てて公認する儀式」の意味となりますが、それはちょうど現在の「キリスト教の牧師が信者の頭や肩に手を当てる洗礼の儀式」に似たものと考えられます。

」=「木」+「爪」:=草木+つめ=>草木のつめ=>とげ(「木」cf.59)
」=「金」+「爪」:=金属+つめ=>金属のつめ=>裂き分ける=>さく
」=「爪」+「巴」:=つめ+生理のあるもの=>爪を持ち生理のあるもの=>カギ爪を持つ哺乳類=>猛獣?

 「爬」は当時の動物に対する理解が現在と異なり、具体的にどんな動物を対象としたのか判断できません。


」=「扌」+「爪」:=て+ゆび=>手の指=>つまむもの=>つまむ(「扌」cf.12)
」=「竹」+「爪」:=たけ+掌=>竹の掌=>ざる(「竹」cf.54)
」=「爪」+「見」:=育てるもの+跡取り=>跡取りの養育者=>広く求める人材=>もとめる(「見」cf.48)

 第80回では特に「偽」の解読のために紹介しましたが、その会意文字をここで紹介します。
 「爲」の省略形として使われている「為」もついでに解読しておきます。

」=「爪」+「|+ノ」+「┐」x3+「灬」:=掌中のもの+垂れ流すもの+男達+子供たち=>一族の男や子供たち=>一族の手をかける男や子供たち=>一族全体のための行為=>~のためにする行為=>~ためにする=>する/~をなす(「|+ノ」cf.22、「┐」cf.71、「灬」cf.61)
」=「丶」+「|+ノ」+「┐」x3+「灬」:=特別な+垂れ流すもの+男x3+子供達=>垂れ流す特別な夫達と子供達=>(損得を超えた)身内のもの=>身内のため=>~のためにする=>する/~をなす
」=「イ」+「爲」:=男の仕事+一族のための行為=>皆のための男の仕事=>見せ掛けの仕事=>いつわったもの=>いつわる(「イ」cf.11)
」=「女」+「爲」:=おんな+一族のための行為=>女の造った川=>川の名(「女」cf.76)
」=「言」+「爲」:=ことば+なす=>ことば(だけで)なす=>実現しない言葉だけのもの=>いつわる(「言」cf.39)
」=「扌」+「爲」:=手+なす=>手で(指揮して)ことをなす=>指図する(「扌」cf.12)


」=「爪」+「冖」+「タ」+「ヰ」:=掌+覆う+横になる+前を隠した男=>前を隠して横になる男に掌をかざす=>一時的に部族の仲間として認められた男=>一時的なもの(「冖」cf.34、「タ」cf.42、「ヰ」cf.53)
」=「目」+「舜」:=め+一時的なもの=>まばたくあいだ=>まばたく(「目」cf.48)
」=「イ」+「舜」:=男の性格+一時的なもの=>つかの間の信頼=>あざむかれるもの=>あざむく(「イ」cf.54)
」=「サ」+「舜」:=くさ+一時的なもの=>一瞬咲く草=>あさがお/むくげ(「サ」cf.62)


「鶏」はその偏から解読を示します。

鶏-鳥」=「爪」+「夫」=>掌中のもの+夫=>掌中の夫=>手なずけたもの(「夫」cf.13)
」=「鶏-鳥」+「鳥」:=手なずけたもの+鳥=>手なづけた鳥=>にわとり(「鳥」cf.61)
」=「氵」+「鶏-鳥」=みず+手なずけたもの=>手なずけられた水=>氾濫しない水=>谷川=>たに

 紹介する会意文字の多さの都合から「爭」「奚」「采」「孚」「妥」は各々別項とします。


2.「爭」の解読とその会意文字

 第51回では「静」の解読で旁を単に「争:=あらそう」としましたが、ここではその解読から示します。

 「爪」の派生である「爭」は使用頻度の多い「淨」「箏」「靜」に限って「争」が代用されたようです。
 「爭」も「争」も縦棒が争いによる敗者の没落、もしくは勝者の向上を表しています(「門」の解読を参照)。

「爪」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(再掲)

」=「爪」+「巾(横型)」+「|」:=つめ+制する+勝利もしくは敗退=>つめで争い制する=>引っかき合って押さえつける=>あらそいを制する=>争いがしずまる=>しずまる(「巾(横型)」cf.34)
」=「ク」+「巾(横型)」+「|」:=動物+制する+落とす=>動物がきそい押さえつける=>あらそう(「ク」cf.5、「巾(横型)」cf.34)

」=「扌」+「爭」:=て+あらそう=>手で争う/もがく=>ひっかききる=>きる(「扌」cf.12)
」=「土」+「爭」:=つち+制する=>制した土地=>土地をおさめる/たがやす(「土」cf.20)
」=「冫」+「爭」:=ちょっと+あらそう=>ちょっと争う=>冷たいようす(「冫」cf.64)
」=「氵」+「爭」:=みず+しずまる=>静まった水=>清い水=>きよらか
」=「言」+「爭」:=言葉+争いを制する=>言葉で争いを制する=>争いがしずまる=>とまる(「言」cf.39)
「崢」=「山」+「爭」:=やま+争う=>峰を競う山=>険しい山脈=>けわしい(「山」cf.33)
「睜」=「目」+「爭」:=め+争う=>目で争う=>にらみ合う=>怒った目(「目」cf.48)
「」=「立」+「爭」:=たつ+争う=>立って争う=>立ってにらに合う=>冷戦状態=>しずかな争い=>しずか(「立」cf.81)
」=「青」+「爭」:=隠れた領主+争う=>隠れた領主の争い=>しずかな争い=>しずか(「青」cf.51)
」=「金」+「爭」:=金属+争う=>金属の道具で争う=>金属のぶつかり合う音=>金属の音=>金属楽器の音=>金の鳴る音
」=「王」+「爭」:=宝石+争う=>宝石のぶつかる音=>さらさらという音(「王」cf.21)

 「箏」は特に古い文字であるらしく以上の解読では通用しません。初期のことの爪は竹製であったと考えられます。

」=「竹」+「爪」+「爭-爪」:=竹+つめ+おさえて制する=>竹の爪を使い(弦を)抑えて制する=>弦を押さえて爪で奏する楽器=>こと(「竹」cf.54)



3.「奚」の解読とその会意文字



「爪」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(再掲)

」=「爪」+「幺」+「大」:=飼育するもの+オスの(分かって)いないもの+大きいもの=>オスのいない生き物/身ごもらないもの/中性の生き物=>オスだけの生き物=>(集団では生きず単独で)細々と生きるもの=>細く続くもの(「幺」cf.52、「大」cf.57)
」=「イ」+「奚」:=部族内の男の仕事+中性の生き物=>中性の生き物の仕事=>つなぎとめる=>つなぐ(「イ」cf.54)
」=「彳」+「奚」:=部族外の男の仕事+中性の生き物=>中性の生き物の仕事=>つなぎとめる=>つなぐ(「彳」cf.54)
」=「鼠」+「奚」:=ねずみ+中性の生き物=>中性の鼠=>ハツカネズミ
」=「月」+「奚」:=にく+細く続くもの=>細く続く肉=>ほし肉(「月」cf.45)
」=「足」+「奚」:=足+細く続くもの=>細く続く歩み=>長い細道(「足」cf.41)
」=「革」+「奚」:=かわ+細く続くもの=>先のとがった細長い革の履物=>かわまた(「革」cf.42)
」=「奚」+「隹」:=細く続くもの+とり=>体の長細い鳥=>(尾が長い)きじ(「隹」cf.33)
」=「言」+「奚」:=ことば+細く続くもの=>長く続く言葉=>いつまでも言い続けるこごと=>言いがかりをつける=>とがめる(「言」cf.39)
」=「口」+「奚」:=口+細く続くもの=>細く続く声=>(引き伸ばされた)擬声音(「口」cf.37)
」=「奚」+「鳥」:=細く続くもの+鳥=>細長く鳴く鳥=>にわとり(「鳥」cf.61)
」=「虫」+「奚」:=むし+細く続くもの=>細く続けて鳴く虫=>蝉の一種(「虫」cf.38)
」=「山」+「奚」:=やま+細く続くもの=>山間で細く続くもの=>山に抱かれた谷川=>谷川(「山」cf.33)
谿」=「奚」+「谷」:=細く続くもの+たに=>細く続くたに=>細く続く谷川=>谷川(「谷」cf.59)
」=「石」+「奚」:=いし+細く続くもの=>細く続く(谷川の両岸の)石ころ=>谷川の両岸=>谷川(「石」cf.54)
」=「氵」+「奚」:=水+細く続くもの=>細く続く水=>谷川



4.「采」の解読とその会意文字


」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(再掲)

」=「爪」+「木」:=指+草木=>指で草木をつむ=>くさきをつむ=>つむ(「木」cf.59)
」=「扌」+「采」:=て+つむ=>つむときの手=>芽をつみとる=>つみとる=>とる(「扌」cf.12)
」=「采」+「彡」:=つむ+毛=>毛をつむ=>けをぬく=>地をだす=>いろどりを変える=>いろどり(「彡」cf.65)
」=「サ」+「采」:=草+つむ=>つむくさ=>なっぱ(「サ」cf.62)
」=「女」+「采」:=女+つむ=>摘み取られた女=>宮中に召される女=>宮女[康煕字典になし](「女」cf.76)
」=「木」+「采」:=き+つむ=>葉をつむ木=>かしわ(「木」cf.59)
」=「目」+「采」:=め+つむ=>めでつむ=>めをかけたもの=>きにかける=>相手にする(「目」cf.48)
」=「糸」+「采」:=いと+つむ=>いとをつむ=>織り込まれたへんな色糸を除く=>いろどりを整えた織物=>あやぎぬ(「糸」cf.49)
」=「土」+「采」:=とち+つみとる=>戦で取られた土地=>知行地(「土」cf.20)
」=「宀」+「采」:=いえ+つむ=>摘み取るための家=>収穫を摘み取る官舎=>知行地(「宀」cf.31)



5.「孚」の解読とその会意文字

」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(再掲)

」=「爪」+「子」:=掌中のもの+子=>掌中の子=>そっと掌にのるもの/掌に包まれるもの=>ふわふわしたもの=>そだてる子供=>育てるもの=>はぐくむ(「子」cf.83)
」=「扌」+「孚」:=手にしたもの+掌中の子供=>手に入れた子供=>かばう(「扌」cf.12)
」=「孚」+「L」:=掌中の赤子+女の徳=>赤子を育てる母性=>赤子への授乳=>授乳する=>母乳=>ちち(「L」cf.19)
」=「イ」+「孚」:=男に関するもの+掌中の子供=>掌中の男子=>見張りを付けて育てる男子=>逃げられないもの=>とりこ(「イ」cf.11)
」=「禾」+「孚」:=穀類+包まれたもの=>殻で包まれた穀類=>穀物を包むもの=>種子の外皮(「禾」cf.11)
」=「歹」+「孚」:=死+掌中の子供=>掌中の子供の死=>(脱水での)ひからびた死=>うえじに(「歹」cf.55)
」=「サ」+「孚」:=男達+ふわふわしたもの=>ふわふわした男達=>飢死にしたもの=>飢死にする=>皮の薄いも=>うすかわ(「サ」cf.62)
」=「米」+「孚」:=米+ふわふわしたもの=>(油で揚げ)ふわふわしたお菓子=>ドーナツ
」=「虫」+「孚」:=むし+ふわふわしたもの=>ふわふわした虫=>かげろう(「虫」cf.38)
」=「舟」+「孚」:=ふね+ふわふわするもの=>ふわふわした舟=>小舟=>はしけ(「舟」cf.69)
」=「月」+「孚」:=体+ふわふわとしたもの=>ふわふわとした器官=>膀胱(「月」cf.45)
」=「木」+「孚」:=き+ふわふわとしたもの=>ふわふわとした木=>(太鼓の)うき上がるバチ=>バチ(「木」cf.59)
」=「香」+「孚」:=かおり+ふわふわしたもの=>ふわふわした香り=>かおる(「香」cf.47)
文字色浮」=「氵」+「孚」:=水+ふわふわしたもの=>水にふわふわするもの=>水にうくもの=>うく
」=「卵」+「孚」:=卵+育つもの=>育った卵=>ふかする(「卵」cf.69)
」=「孚」+「阝」:=育つもの+有機的な集まり=>(町の周りに)そだつくるわ街=>くるわ(「阝」cf.43)



6.「妥」の解読とその会意文字

」=「爪-|-L」+「|」+「L」:=反り返るもの+棒+女に関するもの=>女の反り返る棒=>ゆび=>指先/つめ=>手のひら=>掌中のもの=>手なずけたもの/手をあてる/膚を触れ合う間柄/公認する=>飼育するもの=>育てるもの(再掲)

」=「爪」+「女」:=掌中のもの+おんな=>手のひらに持つ女児=>=>手中の女児=>女児を得た女=>おだやか(「女」cf.76)
」=「女」+「妥」:=おんな+掌中の女児=>赤子を持つ女=>安らかな女=>やすらか(「女」cf.76)
」=「イ」+「妥」:=男の仕事+手のひらの女=>赤子の世話をする男=>弱々しい男=>弱々しい(「イ」cf.11)
」=「扌」+「妥」:=手+赤子=>赤子をもつ手=>そっと持つ手=>もむ(「扌」cf.12)
」=「木」+「妥」:=草木+赤子=>赤子のような実をつける草木=>ぐみもどき(「木」cf.59)
」=「サ」+「妥」:=くさ+赤子=>赤子のような香りの草=>香菜(「サ」cf.62)


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【2010/06/10 11:20】 | 漢字解読4 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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 このブログは漢字の解読を紹介します。従来、部首はほとんど象形とされていますが、部首である「用」「角」「車」「里」「鬼」「竜」「魚」「黄」は部首「田」を含んでいます。  「田」を含む部首を「田」から派生した文字と説明しようとする探検です。

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