象形文字の秘密
漢字の解読

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「女」の追及9 「Ⅴ」の回転「フ」その2/84

「女」の追及9 「Ⅴ」の回転「フ」その2/84

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   いつもご愛読ありがとうございます。              
  このたび下記の要綱で漢字のセミナーを開催することに  
  なりました。お誘い合わせの上ぜひご参加ください。     
                                       
   『漢字を科学する』のテーマで本ブログの内容を面白く  
  紹介させていただく予定です。                  
                                       
 「漢字」(共通テーマ)                        
                                       
 『漢字を科学する-康煕字典の漢字を解読する』        
   講師 藤原嵯千生(本ブログの筆者)              
 『漢字をアートする』                          
   講師 石渡松雲氏                         
 日時:2010.04.16.(金)14:00~16:45          
 会場:慶応大学三田キャンパス、北館第2会議室        
 参加費:2000円(学生1000円)                  
 自由交流会:17時~19時「大連(中華、慶応のそば)」    
                                        
 問い合わせ先                              
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  参加ご希望の方はFAX(03-5730-6489)にて    
 お名前・お電話番号をご通知ください。               
                                       
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 今回も「Ⅴ」と関連の深い左回転型(カナの「フ」で表示)を中心に解読を紹介します。


1.「マ」の解読と会意文字の紹介。

 「マ」は第40回で「口」との関係で少し触れましたが、「▽:=女」と関係が深いことは直感的に分ります。

 「マ」の最終画は「丶」になっていますから、「フ」を学んだ現段階では「▽」との直接的関連というよりも「フ」からの展開であると考える方が妥当です。

」(象形):=女の股間=>股間=>正面=>前面=>まえ=>前方(再掲。cf.77)
」=Ⅴの左回転型:=横になった股間=>横になって生む動物=>産むことのできるもの=>母性/メス(再掲。cf.83)
」=「フ」+「丶」:=女性器+特別なもの=>特別な女性器=>出産するもの=>女性器がある/子供をもつ=>~がある=>ある(再掲。cf.17)

 「勇」は第14回、「甬」とその会意文字については第25回を参照してください。

 第14回では 「ム」に関し「払」「去」「弁」「仏」などの字から「ム:=ない」の意味を引き出し、「私」や「強」および「矣」とその会意文字でその意味を確認しました。
 文字形成の過程では逆に「Ⅴ」→「フ」→「マ」→「ム」が生まれたと考えられます。
 
 「ム」に関する会意文字は未紹介のものが非情に多いので次回で紹介します。ただし、二つに分岐した「ム」の意味だけは部首の関連一望のためにここで紹介します。

」(「マ」の逆転):=女性器がない=>女でない=>~でない=>ない(cf.40)
」:=女性器がない=>女性器がないもの=>おとこ=>おす(修正。cf.40)

 第24回では「予」は「マ」と「了」の現在の意味だけから解読でした。今回は両者の由来からの「予」の最終解読と比べてください。

」=「マ」+「了」:=ある+おわり=>終りがある=>終りが見通せる=>予定すること=>あらかじめ (前回解読。cf.24)

」=「フ」+「|」:=うむこと+落下=>生み落とす=>生み終わる(経産婦)=>おえる(再掲。参照:83)
」=「マ」+「了」:=(女性器が)ある+(生み)終わる=>生み終わりがある=>これから出産する=>出産をよていする/期待する=>予定すること=>あらかじめ(最終解読)

 「序」も既に第24回で紹介しましたが意味の流れが曲折しており、少し訂正します。この字は父系制社会で当初大工が家を作る時に「出産用の簡素な家」の意味から次第に「壁だけの家」の意に用い、その屋根を作るときについでに屋根を延長し、別にひさしを作る手間を省いた経緯で意味の変遷があったと考えられます。
 なお、「抒」「杼」「野」については第24回を参照してください。

」=「广」+「予」:=いえ+あらかじめ=>出産に備える家/簡素な家=>出産の始まり=>てはじめ/次第=>先行する=>ついでの先取り=>(家を作る時)ついでに造るひさし[父系制社会]=>ひさし(修正。cf.24)

」=「予」+「頁」:=予定すること+堅く賢い男=>堅く賢い男子(となって帰って来ること)を予定する=>男子を教育のためにあずける=>男子をあずける=>あずける(「頁」cf.60)
」=「忄」+「予」:=感覚+あらかじめ期待する=>良くなる予感=>期待=>さきだつ(「忄」cf.73)
」=「糸」+「予」:=糸+おわる予定=>(結び止めるために)糸のおわりを十分取る=>余分に取る糸=>ゆるいめの糸=>ゆるい(「糸」cf.49)
」=「イ」+「予」:=おとこ+あらかじめ=>(緊急時のために)あらかじめ用意する男=>用意するより良い男=>よりよいもの=>大き目のもの(「イ」cf.54)

」=「女」+「予」:=おんな+期待し予定する=>これから女となるもの=>処女=>穏やかな女(「女」cf.76)
」=「サ」+「予」:=男達+期待し予定する=>これからの男達=>小さな棒状の実=>どんぐり=>くぬぎ(「サ」cf.62)

***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「予」 解字:指示。機を織る時に梭(ヒ、横糸を通す道具)を左右に押すさまを示す。杼(コチの源字)。一説に象形で、機の横糸を通す杼の形にかたどり、杼を横に押しやる意という。借りて、「あらかじめ」の意に用いる。
「序」 解字:形声。意符の广(いえ)と音符の予(壁の意)とから成る。壁だけの家、四方に壁だけあって部屋のない家屋の意。
「預」 解字:形声。意符の頁(かお)と音符の予(ゆるやかの意)とから成る。顔かたちがのんびりする、たのしむ意。借りて、「あずかる」意に用いる。
「忬」 解字:角川大字源に題辞なし。
「紓」 解字:形声。意符の糸(きいと)と音符の予(ゆるい意)とから成る。糸が緩む意。ひいて、ゆるい、ゆるめる意に用いる。
「」 解字:形声。意符の人(ひと)と音符の予(おおきい意)とから成る。大きい人の意。借りて美しい女の意に用いる。
「」 解字:形声。意符の女(おんな)と音符の予(ゆったり伸びる意)とから成る。動作の緩やかな女の意。
「芧」 解字:形声。意符の艸(くさ)と音符の予(なわの意)とから成る。縄にすることのできる草、「みくり」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.「矛」の解読とその会意文字

 「ノ」が「了」と結合して「了+ノ:=異常な出産=>流産」となる文字がないので、「矛」は「マ+(了+ノ)」ではなく「予+ノ」と解釈するのが妥当です。

」=「予」+「ノ」=産み落とす+特別な=>特別な出産=>期待に反したもの(だめだった出産)=>流産した胎児(勾玉に両手のある形/しおれたもの)=>(三股の)ほこさきの形=>ほこ

 「矛」は古代の勾玉の原型と考えられる流産した未熟な胎児のようです。文字の中では勾玉を伸ばしたような「ほこ」もしくは、両手の付いた勾玉に似た三股の矛先を象徴していると考えられます。

」=「矛」+「昔」:=ほこ+むかし=>昔のほこ=>ほこ=>さしとる(「昔」cf.62)
」=「サ」+「矛」:=くさ+ほこ=>穂先がほこのようなクサ=>ちがや=>かや(「サ」cf.62)

」=「矛」+「虫」X2:=死んだもの+虫達=>虫達で死んだもの=>植物を枯れさせる虫=>根きり虫(「虫」cf.38)
」=「木」X2+「矛」:=多くの木+死んだもの=>枯れ木を包み込む林=>うっそうとした木々=>しげる(「林」cf.65)
」=「雨」+「矛」:=あめ+だめなもの=>雨になりそこねたもの=>きり、もや(「雨」cf.68)

」=「矛」+「木」:=死産した胎児+植物=>命を失った植物=>しおれた草=>やわらかいもの=>やわらかい(「木」cf.59)

 第11回で解説しましたが、「禾=ノ+木:=特別な草木=>穀類」から当初の「木」は「くさ」を含みます。

」=「扌」+「矞」:=て+やわらかいもの=>手でやわらかにする=>もむ(「扌」cf.12)
」=「足」+「柔」:=あし+やわらかくする=>踏んでやわらかくする=>踏みなまらせる=>ふみにじる(「足」cf.41)
」=「米」+「柔」:=こめ+やわらかいもの=>やわらかい飯=>雑穀を加えた飯=>まぜかゆ=>まぜる=>まじる
」=「木」+「柔」:=き+やわらかいもの=>木をやわらかくする=>木を曲げる=>まげる(「木」cf.59)
」=「犭」+「柔」:=けもの+やわらかいもの=>身のこなしの柔らかい獣=>さる(「犭」cf.13)
」=「革」+「柔」:=かわ+やわらかくしたもの=>やわらかい革=>なめした皮=>なめし皮(「革」cf.42)
」=「車」+「柔」:=くるま+やわらかいもの=>車でやわらかいもの=>輪の外輪に巻くやわらかくした木=>木を曲げる=>たわめる(「車」cf.24)

」=「矛」+「冏」=>死産したもの+女子=>死産した女児/ぐにゃぐにゃなもの=>穴をあけつないで保存する=>キリで穴を開ける=>キリを使う=>キリ(「冏」cf.82)
」=「犭」+「矞」:=けもの+死産したもの=>死産させた獣=>驚きあわてる=>くるう(「犭」cf.13)
」=「王」+「矞」:=たま+死産したもの=>出来損ないの宝石=>赤い宝石=>赤い石(「王」cf.21)
」=「言」+「矞」:=ことば+死産したもの=>果たされなかった言葉=>いつわる(「言」cf.39)
」=「糸」+「矞」:=つな+ぐにゃぐにゃなもの=>ぐにゃぐにゃの縄=>つるべ用の縄(「糸」cf.)

 「繘」は「糸偏に柔」の文字が間違って伝わったのではないかと考えられます。

」=「辵」+「矞」:=男の足+キリ=>キリのように進む=>まっすぐ進む=>まっすぐ従う=>したがう(「辵」cf.65)
」=「木」+「矞」:=き+キリ=>キリの柄を作る木=>枝の真直ぐな木=>たちばな (「木」cf.59)
」=「矞」+「鳥」:=キリ+とり=>キリのような嘴の鳥=>しぎ(「鳥」cf.)
」=「矞」+「刂」:=キリ+かたな=>きりと刀=>ほじりとる=>けずりとる=>けずる(「刂」cf.63)
」=「矞」+「毛」:=きり+け=>きり先のような毛=>きり先のように立った毛=>にこげ(「毛」cf.65)


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「矛」 解字:象形。先端のとがった突き刺す武器の形にかたどる。先のとがった刺す武器、「ほこ」の意。
「矠」 解字:形声。意符の矛(ほこ)と音符の昔(さす意)とから成る。矛で刺す、さし取る意。
「茅」 解字:形声。意符の艸(くさ)と音符の矛(おおう意)とから成る。屋根を多いふくくさ、「かや」の意。
「蟊」 解字:なし(「蝥」の解説)。
「楙」 解字:形声。意符の林(多くの木)と音符の矛(さかんに多い意)とから成る。木々が盛んに生い茂る意。
「雺」 解字:形声。意符の雨(水蒸気)と音符の矛(暗く地上を覆う意)とから成る。地上を暗く覆う水蒸気、きりの意。
「柔」 解字:形声。意符の木(き)と音符の矛(生まれる意)とから成る。生まれたばかりの新芽の意。ひいて、「やわらかい」意に用いる。

「揉」 解字:形声。意符の手(て)と音符の柔(やわらかい意)とから成る。手でやわらげる、「もむ」意。
「蹂」 解字:形声。意符の足(あし)と音符の柔(獣の意)とから成る。獣が足で地を踏み鳴らす、ふみにじる意。
「糅」 解字:形声。意符の米(こめ)と音符の柔(混じる意)とから成る。雑穀の混じった飯の意。ひいて、「まじる」意に用いる。
「楺」 解字:形声。意符の木(き)と音符の柔(の意)とから成る。
「猱」 解字:形声。意符の犬(けもの)と音符の柔(顔や性質が悪い意)とから成る。顔や性質が憎々しい獣、「さる」の意。
「鞣」 解字:形声。意符の革(かわ)と音符の柔(やわらかくする意)とから成る。やわらかくなめした皮、「まねしがわ」の意。
「輮」 解字:形声。意符の車(くるま)と音符の柔(まげたわめる意)とから成る。輪を作るために木を曲げたわめる意。

「矞」 解字:形声。意符の矛(先端のとがったきり)と音符の「矞-矛」(あなの意)とから成る。きりで穴をあける意。
「獝」 解字:形声。意符の犭(いぬ)と音符の矞(おどろく意、また、くるう意)とから成る。獣が驚き慌てる意。ひいて、くるう意に用いる。
「璚」 解字:形声。意符の玉(たま)と音符の矞(あかい意)とから成る。赤い玉の意。
「譎」 解字:形声。意符の言(ことば)と音符の矞(はかりいつわる意)とから成る。言葉でいつわる意。
「繘」 解字:形声。意符の糸(なわ)と音符の矞(いだす意)とから成る。井戸から水をくみ出すつるべに付いた縄、つるべなわの意。
「遹」 解字:形声。意符の辵(ゆく)と音符の矞(したがう意)とから成る。道に従って行く意。借りて、のべる、よこしまの意に用いる。
「橘」 解字:形声。意符の木(き)と音符の矛(あおい意)とから成る。冬、ゆずに似た小さい実をつける木。たちばなの意。
「鷸」 解字:会意形声。意符の鳥(とり)と音符の矞(キリで穴をあける意)とから成る。細い嘴で水辺の虫や魚をついばむ鳥、シギの意。
「劀」 解字:形声。意符の刂(かたな)と音符の矞(けずりとる意)とから成る。刃物で悪い血や膿を除き去る意。
「氄」 解字:形声。意符の毛(け)と音符の矞(色彩があって美しい意)とから成る。色彩があって美しい細い毛、にこげ。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



2.「ク」の会意文字の紹介

 これまで「ク:=動物」と考えてきましたが、現段階では改めて「フ」からの解読を示します。
 また、この項では魚偏の文字は特に魚の種類を表す意味以外の会意文字を紹介します。

」=Ⅴの左回転型:=横になった股間=>横になって生む動物=>産むことのできるもの=>母性/メス(再掲。cf.83)
」=「ノ」+「フ」:=特別なもの+生むことのできるもの=>子を産む特別なもの=>動物=>動物的なもの=>理性のないもの=>戦に負けたもの

 「夕」は第42回で既に「ク」の展開として紹介しましたが、そのとき紹介の欠けた「名」と「多」の会意文字を紹介します。

」=「ク」+「丶」:=動物+特別なもの=>特別の状態の動物=>横になった動物=>傾いた体=>傾いたもの=>傾いた太陽=>ゆうがた(再掲。cf.42)
」=「夕」+「口」:=夕方+おんな=>夕方番のひと=>(暗くて)名を呼ぶ=>呼び名=>なまえ (再掲。cf.42)
」=「言」+「名」:=言葉+名前=>言葉にした名前=>呼び分ける=>名付ける(「言」cf.66)
」=「酉」+「名」:=さけ+ゆうがたのひと=>夕方に酒を飲むひと=>(仕事を終え)気楽によえる=>よう
」=「サ」+「名」:=男達+ゆうがた=>夕方の男達のような草=>茶褐色の若芽を立てたもの=>ミョウガ(「サ」cf.62)
」=「金」+「名」:=金属+名=>金石に彫り付けた名前や文=>刻み込む

」=「夕」+「夕」=横になる動物x2=>横になるたくさんの動物=>たくさんのもの=>おおい=>群れたもの=>集団のもの=>集団
」=「目」+「多」:=目におおくあるもの=>めやに(「目」cf.48)
」=「禾」+「多」:=穀物+おおいもの=>大量の穀物=>倉にうつす=>うつす(「禾」cf.11)
」=「果」+「多」:=果実+おおい=>たわわに実った果実=>おびただしい数の実=>おびただしい(「果」cf.80)

」=「イ」+「多」:=男の仕事+おおい/集団=>集団の仕事をする男/集団を仕切る男=>ほこりにする=>ほこる(「イ」cf.54)
」=「口」+「多」:=口+集団=>集団中の口=>大声で話す口=>大きい声=>大きい口=>大きく口を開く(「口」cf.37-48)
」=「言」+「多」:=ことば+集団=>集団への言葉=>距離を置いて話す=>距離を置く=>はなれる(「言」cf.39)
」=「大」+「多」:=大きい男+集団=>大男の集団=>大声で話す=>大きい声=>大きく開く口(「大」cf.57)
」=「忄」+「多」:=感覚+集団=>集団の感覚=>他人をたのみとする=>たのむ
」=「走」+「多」:=はしる+集団=>集団の走り=>ゆっくり走る=>ゆっくり進む(「走」cf.20)
」=「辵」+「多」:=ゆく+集団=>集団の移動=>皆が移動する=>うつる(「辵」cf.65)

 「急」は第33回を、「夕」の解読に関する会意文字「歹、殘」「外」「汐」については第42回を、「危」「詭」「跪」は第70回を、「免」とその会意文字「俛」「挽」「浼」「悗」「晩」「逸」「娩」「輓」は第46回を、「色」とその会意文字「絶」「艶」は第46回を、「争」は第47回を、「静」は第51回を、「負」は第60回を、「宛-宀」「宛」「椀」「腕」「捥」「涴」「苑」「怨」は第70回を各々参照してください。


 「魚」の解読は特にこれまでと変更はありません。魚偏の会意文字で魚の名前となっているものは除きます。

」=「ク」+「田」+「灬」:=動物+生むもの+子供達=>たくさんの子供を生む動物=>さかな(再掲。cf.61、「ク」cf.5、「田」cf.8)
」=「魚」+「日」:=さかな+素晴らしいもの=>最高の漁師=>漁師の統領=>国名=>おろかな国民=>おろかなもの=>おろか(「日」cf.45)
」=「氵」+「魚」:=水+さかな=>水中の魚=>水中で求めるもの=>水をあさる=>あさる
」=「魚」+「勺」:=さかな+つながる=>魚とつながる=>魚がつれる=>つる(「勺」cf.26)
」=「魚」+「粦」:=さかな+たくさん寄り集まったもの=>魚のうろこ=>うろこ(「粦」cf.54)
」=「魚」+「旨」:=さかな+美味いもの=>うまいさかな=>魚の塩辛=>うおびしお(「旨」cf.49)
」=「魚」+「羊」:=さかな+ひつじのようなもの=>羊のような魚肉=>身のしまった魚肉=>新鮮な魚=>ぴちぴちした魚=>あざやか(「羊」cf.77)
」=「魚」+「思」:=さかな+思う=>さかなの考える所/魚の心臓=>えら(「魚」cf.73)

 魚は捕まえようとすると巧みに素早く逃げます。当然人の心臓に相当する思考の中心があると判断し、その場所は人の心臓のように常に動いている「鰓:=えら」と考えたのでしょう。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「夕」 解字:象形。月の形にかたどる。古くは月と同字であった。尽きん尾白く光る夜の意。もと、夜と同じ意味であったが、後に区別して、夜の初めの意に用いるようになった。

「名」 解字:会意。意符の口(くち)と、音符の夕(おおごえの意=唶)とから成る。口から出る大声の意。ひいて、独り言を言う、自分をなのる意となる。一説に意符の口(くち)と、意符の夕(ゆうべ)とからなり、夕方の暗闇のなかで、人に自分の名をなのることから、「な」の意に用いるという。
「詺」 解字: 題字なし。
「酩」 解字:形声。意符の酉(さけ)と音符の名(暗く迷う意)とから成る。酒を飲んで心が暗く迷う、「よう」意。
「茗」 解字:形声。意符の艸(くさ)と音符の名(おくての意)とから成る。茶の送れて採れるもの、また、茶の意。
「銘」 解字:形声。意符の金(金属)と音符の名(死者の名を旗に書き記す意)とから成る。銅器に自分の名前を鋳込む意。ひいて、金石に人の名前や功労などを刻した文、また、自分を戒める言葉の意に用いる。

「多」 解字:会意。意符の夕(ゆう)を二つから成る。夕べを積み重ねる、日数がおおい意。ひいて、「おおい」意に用いる。
「眵」 解字:形声。意符の目(め)と音符の多(分泌物のたまり意)とから成る。目からの分泌物、めやにの意。
「移」 解字:形声。意符の禾(いね)と音符の多(なよなよする意)とから成る。稲がかぜになびいてなよなよする意。かりて、「うつる」意に用いる。
「夥」 解字:形声。意符の多(おおい意)と音符の果(おおい意)とから成る。はなはだおおい、「おびただしい」意。
「侈」 解字:会意形声。意符の人(ひと)と意符と音符を兼ねる多(ほこる意)とから成る。人におごる意。
「哆」 解字:会意形声。意符の口(くち)と意符と音符を兼ねる多(たっぷり、おおきい意)とから成る。口をたっぷりと大きく開く意。
「誃」 解字:題字なし。
「」 解字:形声。意符の大(おおきい)と音符の多(口を開く意)とから成る。大きく口を開く意。
「恀」 解字:題字なし。
「趍」 解字:形声。意符の走(ゆく)と音符の多(行くことの遅い、のろい意)とから成る。行くことの遅い意。
「迻」 解字:形声。意符の辵(ゆく)と音符の多(うつる意)とから成る。道を歩いて移る意。

「魚」 解字:象形。魚の形にかたどる「うお」の意。
「魯」 解字:形声。意符の口(白、日は変わった形。口の意)と音符の魚(つらねる意)とから成る。口で祝詞を連ね唱える意。借りて、国名、また、おろかなどの意に用いる。
「漁」 解字:会意形声。意符の水(みず)と意符と音符を兼ねる魚(すなどる意)とから成る。水中の魚をとる意。
「魡」 解字:形声。意符の魚(さかな)と音符の勺(つなぐ、とる意)とから成る。魚を網にかけてとる意。
「鱗」 解字:形声。意符の魚(さかな)と音符の粦(つらなっている意)とから成る。魚の表皮につながって並んでいるもの、「うるこ」の意。
「鮨」 解字:形声。意符の魚(さかな)と音符の旨(しおからの意)とから成る。魚の塩辛、うおびしおの意。
「鮮」 解字:形声。意符の魚(さかな)と音符の羊(??の省略形)とから成る。魚の名。借りて、あたらし、「あざやか」「すくない」などの意に用いる。
「鰓」 解字:形声。意符の魚(さかな)と音符の思(えら、あぎとの意)とから成る。魚類の「えら」、「あぎと」の意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****



3.「疋」の解読とその会意文字たち

 「疋」は意味は(メスの)動物の足ですが、「疏」のように女を軽蔑的に表現するのにも使われています。

」=「フ」+「疋-フ」:=産むもの+あし=>メスの足=>メス=>ひき(計数詞)(「疋-フ」cf.20)
」=「疋」+「束」:=メス+ご亭主=>メスの足を持つご亭主=>足の小さい夫=>ちいさい夫=>とおざける=>うとんじる=>うとい(「束」cf.59)
」=「疋」+「流-氵」:=メスの足+隠した男子を流す=>(男)子を処分した女=>皆から遠ざかる=>とおざかる=>うとい(「流-氵」cf.52)
」=「林」+「疋」:=夫達+メスの足=>足の小さな男達の国=>小柄な男達の国(楚:国名)(「林」cf.65)
」=「石」+「楚」:=いし+メスの足=>柱を支える小さな石=>土台になる石=>いしずえ(「石」cf.54)


 「疑」は「疋」と前々項の「マ」の組み合わせです。「疑」の中に使われたアシは「足:=女の足」「定-宀:=男の足」ではなく軽蔑的な「疋:=メスの足」が使われている点に注意してください。

」=(「ヒ」+「矢」)+(「マ」+「疋」):=(男の矢)+(メスの足跡がある)=>男の矢と女の足跡がある=>女が導き、男が射た跡=>うたがわしい=>うたがう(「ヒ」cf.49、「矢」cf.54)
」=「イ」+「疑」:=男似関するもの+うたがう=>男がうたがう=>女の無理な真似をする=>たどたどしく真似る=>なぞらえる(「イ」cf.54)
」=「扌」+「疑」:=て+うたがう=>うたがう手=>触って疑問を確認する=>手で探る=>手で測る=>はかる(「扌」cf.12)
」=「石」+「疑」:=いし+うたがう=>石と疑うような土地=>(農耕のできない)固い土質の地=>農耕を妨げる=>さまたげる(「石」cf.54)
」=「山」+「疑」:=やま+うたがう=>あやしいやま=>(オーバーハングしてくずれない)不思議な岩の山=>そそり立つ山(「山」cf.33)
」=「疒」+「疑」:=やまい+うたがう=>うたがう病=>懐疑的な人=>知恵遅れのもの(「疒」cf.64)
」=「忄」+「疑」:=感覚+うたがう=>疑う感覚=>幻覚=>狂った感覚=>狂ったもの=>おろか(「忄」cf.73)
」=「サ」+「疑」:=くさ+うたがう=>(あわ)とうたがう草=>きび=>よく茂る穀物=>しげる(「サ」cf.)

 「凝」は第64回を参照してください。


***** 開始 関連する辞書の解字 *****

「疋」 解字:象形。膝から下のあしのさまにかたどる。膝からあしもとまでのつづくもの、「あし」の意。
「疎」 解字:疏の俗字。
「疏」 解字:形声。意符の「流-氵」(生まれる子供が頭を下にして羊水とともに流れ出る意)と音符の疋(とおる意)とから成る。胎児が産道を通って生まれでる意。ひいて、「とおる」意に用いる。
「楚」 解字:形声。意符の林(多くの木)と音符の疋(むらがる意)とから成る。多く群がっている小木の意。
「礎」 解字:形声。意符の石(いし)と音符の楚(柱の下に敷く意)とから成る。柱の下に敷く石、「いしずえ」の意。

「疑」 解字:会意形声。意符の疋(あし)と意符の子(マは変わった形。子)と意符と音符を兼ねる「欵-欠」(人が杖をついたまま立ち止ったまま、どちらに行くかまだ決まらないさま)からなる。子供がやっと立ち上がるだけで、まだ歩けない意。借りて、「うたがう」意に用いる。
「儗」 解字:形声。意符の人(ひと)と音符の疑(似た形をする意)とから成る。下位のものが分を超えて上位のもののまねをする意。
「擬」 解字:形声。意符の手(て)と音符の疑(似ている意)とから成る。手で似た形をする、手指で尺をとって測る意。ひいて、「はかる」意に、また、借りて「なぞらえる」意。
「礙」 解字:碍の本字。
「嶷」 解字:形声。意符の山(やま)と音符の疑(止まって動かない、じっと止まる意)とから成る。山が、じっと止まっているようにそそり立つ意。
「癡」 解字:「痴」の旧字体。
「懝」 解字:形声。意符の心(こころ)と音符の疑(とまる意)とから成る。心の働きが止まる、おろかの意。
「薿」 解字:形声。意符の艸(くさ)と音符の疑(さかんの意)とから成る。草が盛んにしげる意。

***** 終了 関連する辞書の解字 *****

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漢字は生きている02


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【2010/03/16 08:47】 | 漢字解読4 | TRACKBACK(1) | COMMENT(0) |
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