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派生部首の解読 その4/69 |
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今回は、主に男の象形文字を掘り出します。また、「向」と「舟」が結びつきましたので修正します。
***注:「卩」の追加と修正 2008.09.02.*** 1.「臣」と「巨」の解読 「臣」と「巨」の字は骨格が同じです。辞書では「臣」は独立した部首で、「巨」は「工」の部に属しています。まず辞書の解字から見てみましょう。 「臣」 部首解説:これを部首にして、目の位置・作用に関する意を表わす文字ができているが、数は極めて少ない。 「臣」 解字:象形。大きい目玉をむいているさまにかたどる。怒ったように見開いた大きい黒い目玉の意。借りて。「おみ」の意に用いる。 「巨」 解字:象形。斧の柄を入れる長方形の穴の形にかたどる。斧の柄を入れる長方形の穴の意。借りて、「おおきい」意に用いる。 第31回では「匚:=かくす」(はこがまえ)を紹介しましたが、その中にある「コ:=はいはいする女」の組み合わせでは解読の手がかりがありません。 ここで思い切って「臣」を右90度回転して考えてみましょう。回転した時に両方の四角の角から下に伸びた両側の二本の縦棒はこれまでの解読から「||:=立ち上がるひと=>仕事をするもの」の意味がありました。残った形はというと・・・、そうです、くっきりと男の外陰部が現れます。そして、全体的には「冂:=体」が股間を連想させる絶妙な構成となっています。 「臣」=(「男根と睾丸の象形」+「||」)の左90度回転:=おとこ+立ち上がるひと=>たちあがる男=>おんなに仕えるおとこ=>けらい 更に骨格の似た「巨」を追求してみましょう。回転した「巨」の「冂:=立ち上がる体」の中央の「凵:=口を上に向けるもの」(cf.33)の他に「凵:=下に飛び出したもの」(cf.35)の意味がありました。 結局「巨」は回転すると「冂:=立ち上がるからだ」の中にある「凵:=下に飛び出したもの」と解釈することができます。これは「冋=冂+口:=体+女性器=>女の体」に対応した「男の体」を表す文字と考えられます。 また、「大=一+人:=からだ+男根を立てた男」、「一:=体=>体の部分=>器官」の両者から「人(「Y:=股間の象形」):=立てた男根という器官=>大きくなるもの=>おおきい」の関係が容易に類推でき、「男根」の形と「おおきい」意味は裏でつながっています。以上をまとめ「巨」の解読は以下のように確定します。 「巨」=(「冂」+「凵」)の(左90度回転)=>からだ+ぶら下がるもの=>(股間に)男根をぶらさげた身体=>おとこの体=>(「臣」と比べて睾丸が分からない程)特大の男根=>とくだいのもの=>きょだい=>おおきい 楔形文字の歴史では表記法もしくは表記道具の発達で全文字が左90度に回転する時代がありますが、全体が一律に回転する単純な変化です。漢字の「冂」には「人」でも観察できたように自在に回転し、その方向と連想できる意味が結びついた卓越した発想が生きています。 ちょうど落語家が一本の扇子を、棒にも、竿にも、刀にも、箸にも、杖にも自在に状況に合わせて(象徴的もしくは観念的に)使い分けるのに似ています。 「臣」には多くの会意文字があるのに、「巨」を持つ会意の文字がないことから、「巨」は「臣」の一変形として創られたと考えられます。以下その他の「臣」の会意文字を紹介しましょう。 「臥」=「臣」+「人」:=家来の仕事+男根を立てた男(交わるための男)=>男の恋人に仕える家来=>常にふせてはべる=>ふせる 「臨」=「臣」+(「乞−乙」+「品」):=家来の仕事+(男子+人々)=>家来+男子達=>家来が仕切る男子達=>(家来の)近くにいること=>のぞむ(「乞−乙」cf.54,「品」cf.43) 「覧−見」=「臣」+「牛−|」=けらい+若い男=>若者を世話する家来=>若者の監視役=>監視する=>四方を見張る=>みはる(「牛−|」cf.54) 「覧」=「覧−見」+「見」:=若者の監視役+(女領主が)みる=>監視役が(領主の女に)男子をお見せする=>領主がごらんになる=>みる(「見」cf.48) 「監」=「覧−見」+「皿」:=若者の監視役+呪う=>監視役が男子の呪いを見張る=>のろうのを見張る=>広く(なめまわすように)よくよくみはる=>みはる(「皿」cf.48) 「艦」=「舟」+「監」:=ふね+広くよくよくみはる=>船団の見張り=>指令船(「舟」cf.4項) 「鑑」=「金」+「監」:=かね+広くよくよくみはる=>金の収支をも見張る=>金の収支簿=>記録簿 「濫」=「氵」+「監」:=みず+広くよくよくみはる=>みずが広がりわたる=>みずが(決壊して)四方に広がる=>みずがあふれる=>(水害で)みだれる ***** 開始 関連する辞書の解字 ***** 「臥」 解字:会意。意符の巨(監の省略形。目をみひらいてうつむく意)と、音符の人(からだ)とからなる。人がうつむいて体をよこにする意。ひいて、「ふす」、ふせる意に用いる。 「臨」 解字:形声。意符の「臨−品」(監の省略形、目をみはって下を見る)と、音符の品(きわの意)とから成る。高いがけのふちから見下ろす意。ひいて、「のぞむ」意に用いる。 「覧」 解字:なし(「覽」の解説)。 「監」 解字:形声。意符の「一+皿」(皿の上に横線を引くことにより、水の入ったたらいの意)と、人(「乞−乙」は変わった形。ひと)と、臣(目を大きく見開いた形)とからなる。人が目を見開いてたらいの中の水鏡を見る、かんがみる意。 「艦」 解字:形声。意符の舟(ふね)と、音符の監(四方を囲む意)とからなる。矢石を防ぐため四方を板で囲った舟、「いくさぶね」の意。 「鑑」 解字:会意形声。意符の金(金属)と、意符と音符とを兼ねる監(平らの水で写し見る意)とからなる。金属製の「かがみ」の意。ひいて、「かんがみる」意に用いる。 「濫」 解字:形声。意符の氵(みず)と、音符の監(広がる意)とからなる。みずの広がる意。ひいて、「みだれる」意に用いる。 ***** 開始 関連する辞書の解字 ***** 2.「卯」と「卵」の解読 「卯」と「卵」は骨格は同じなのですが、辞書の解字からはまったく共通点が見つかりません。どんなに違うか見てみましょう 「卯」 解字:象形。馬が口の中にくわえるクツワの口外に出している部分、くつわかがみの形にかたどる。借りて、十二支の第4位に用いる。 「卵」 解字:象形。はたを織る機械の、足で踏む左右の両板の形にかたどる。はたを織る時足で踏む板の意。借りて「たまご」の意に用いる。 「卵」は「卯」に第61回で示した二重指示が付いています。「卵」は日本語では「鳥のタマゴ」の意味ですが中国語では「睾丸」の意味です。性を異常なほどに避ける仏僧により、中国から日本へ「卵」の意味が歪曲されて伝わったのでしょう。 「卵」=「卯」+「二重指示」:=?+両側の睾丸=>睾丸 「卵」の字の中の二つの点が、二つの睾丸そのものを指示していると推測できます。するとこのテンテンを除いた「卯」の中央が男根であると予測されます。しかし、先が開いておりちょっと疑問が残ります。 そこで「卯」を間接的に追い詰めます。 「柳」の文字を考えて見ましょう。細い枝先が風にゆらゆらと揺れる木です。「柳」の中の「卯」から「卯:=ゆらゆらするもの<=ぶらぶらするもの<=男の股間に下がるもの」と連想が繋がります。 ちょっと強引ですが「卵」の「卯」と「柳」の「卯」とから同じ「男の陰部」の意味を読み取ることができます。竿の先のつながった「卯」の文字は前項で検討した男の外陰部そのものです。「臣」は回転により、「卯」は先を開くことにより、男の性器を直接的に表すことを避けています。 「卯」は十二支の第4位(ウサギ)に使われており、生まれ年の占いの中に「ウサギ年生まれのひとは色事に注意」(当然女中心の世界で、男年の生まれの女は多淫という意味か?)と興味ある一文があります。 「貿」や「留」は「卯」がカンムリになっています。以下に改めて「卯」の会意文字を検討しましょう。 「卯」=象形。男の陰部/男=>股間にぶら下がるもの=>ぶらぶらするもの=>不安定なもの 「卵」=「卯」+「二重指示」=>左右のタマタマ=>二つの睾丸=>睾丸 「柳」=「木」+「卯」:=き+ぶらぶらするもの=>ゆらゆらする木=>やなぎ(「木」cf.59) 「昴」=「日」+「卯」:=ほし+ふらふらするもの=>不安定に瞬く星=>またたく星=>すばる(「日」cf.45) 「貿」=「卯」+「貝」:=ぶらぶらする(おとこ)+賢いひと=>働かない賢い男=>トレードする/取替えする=>交換する=>売り買いする(「貝」cf.60) 「留」=「卯」+「田」:=おとこ+生むもの=>男がもたらすもの=>(母系社会での女の階層)順位のとどまり=>とどまる(「田」cf.8,10,37) 「瘤」=「疒」+「留」:=やまい+とどまるもの=>いつまでも続く病=>こぶ(「疒」cf.64) 「溜」=「氵」+「留」:=みず+とどまるもの=>みずのとどまったもの=>みずたまり=>たまる 「留」や「貿」から考えると「昴」は上下が逆転しています。「日:=最高の女=>輝く女=>太陽=>星」の意味の歴史から「日」を下に置くのは非礼と考えられたのでしょう。また、下につく「日」は第45回で紹介したように「〜するひと」の意味に使われていたのを思いだしてください。 辞書には「卯」の異字体として「丣」がありますが、「一:=身体の部分=>器官」(「」)から考えると、「丣」は「卯」を一つの器官として格好を付けた後代の字形でしょう。 母系社会では「留」の字から女を産むと社会的地位が上がり、男を産むとその地位は留まったと考えられます。また「留」は「卯」が「田」の上にあるので、田の目的でなく、田の主語になっている点に注意してください。 第62回に「『幸』以外に二本の縦棒が男根を示す文字を探してください」と問いを出しましたが、「臣」と「巨」そして「卯」と「卵」がその回答です。 ***** 開始 関連する辞書の解字 ***** 「柳」 解字:形声。意符の木(き)と、音符の卯(流下する意)とから成る。枝の垂れ下がる木、しだれやなぎの意。 「貿」 解字:形声。意符の貝(貨幣)と、音符の卯(ひとしい意)とから成る。品物と貨幣を等価で「かえる」意。ひいて、「あきなう」意に用いる。 「昴」 解字:形声。意符の日(星、星座)と、音符の卯とから成る。音符の表す意味、原義ともに未詳。 「留」 解字:形声。意符の丣(卯は変わった形。くつわの両端の輪、くつわかがみの意。)と、音符の由(田は誤り変わった形。手綱の先のとめ金の意)とから成る。くくつわかがみに手綱の先端をしっかりと止める意。ひいて、「とめる」意に広く用いる。 「瘤」 解字:形声。意符の疒(やまい)と、音符の留(盛り上がる意)とから成る。盛り上がってできたはれもの、「こぶ」の意。 「溜」 解字:形声。意符の水(みず)と、音符の留とから成る。もと、川の名。借りて、「したたる」意に用いる。 ***** 終了 関連する辞書の解字 ***** 3.「卩」の解読 「留」と「貿」の中の「刀」は厳密には「卩」です。「卯」の右側の「卩」は単独で使われている見覚えのある形で「卯」の簡略形として使われたのではないかと推測できます。上を四角にすると「口」になるので区別するために欠けた形にしています。その意味は、「卯」と同じで「横からの男根の象形」を連想させています。「卩」は辞書では「ひざまずくひと」の象形とされる独立した部首で、その意味が「割符(<=対のかたわれ?)」となっていて、その意味だけは納得できます。まず、それを紹介しておきます。 「卩」 部首解説:これを部首にして、人がひざまずいて行う動作を表す文字ができている。「わりふ」ともよぶ。 「卩」 解字:象形。人がひざまずいている形にかたどる。借りて、割符の意味に用いる。 「卩」=「卯」の右半分(=横から見た男根の象形):=>下がった男根 「卸−卩」=「牛−|」+「止」:=若い男の体+とまる=>とまっている若者(「牛−|」cf.54) 「卸」=「卸−卩」+「卩」:=とまっている若者+下がった男根=>止まっていて男根をたらす若者=>払い下げる男=>ようずみとする=>はずす=>おろす 「御」=「彳」+「卸」=>部族間の仕事+払い下げの男=>(もっとも危険な)部族間の仕事に使う男=>部族間の連絡係=>馬を使う仕事=>馬をあやつる=>あやつる(「彳」cf.54) 「却」=「去」+「卩」:=さる+払い下げるもの=>払い下げさり行くもの=>すてられたもの=>すてさる(「去」cf.19) 「即」は解読のもれていた「即−卩」から示します。また、辞書の解説では「即」の偏が「皀(食物を器に盛った形)」となっているので、参考にこの解読も付けます。偏が異なり由来が違っても「おとこ」の意味はあまり変わらず、長い間に両者が混同されたと思われます。 「即−卩」=「日」+「ム」:=ひと+(女性器が)ない=>(女性器の)ないひと=>おとこのひと=>おとこ(「ム」cf.14) 「皀」=「白」+「ヒ」:=輝くもの+おとこ=>輝く(貴族の)おとこ=>高貴なおとこ=>おとこのひと=>おとこ(「白」cf.45) 「即」=「即−卩」+「卩」:=おとこのひと+さげた男根=>さげた男根の男=>直ぐ動けるもの=>すぐに動く=>すぐ 「節」=「竹」+「即」:=たけ+すぐのもの=>直ぐのびる竹のふしの間=>直ぐ伸びる竹のふし=>竹のふし=>ふし(「竹」cf.54) 「卬」は「卯」から「卩」への中間的な形として生まれたと考えられます。 「印」の偏は辞書では「手」の意味です。後に詳しく示しますが、「男の手」は似ていますがこの偏とは異なる形です。「印」は左の睾丸の中の一画が「丶」で男根に付けた所有者を示す刺青が元の意味であり、「臣」や「卯」のようにかなり変形しています。 「卬」=卯の省略形 「印」=「卬」+「丶」:=ぶら下がる男根+特別=>刺青をした男根=>所有のしるしのある男根=>しるし 「叩」=「口」+「卩」:=くち+たれた男根のおとこ=>口の利いてはいけない種類のおとこ=>口を利くとたたかれる=>口をたたく=>たたく(「口」cf.37) 「仰」=「イ」+「卬」:=おとこの仕事+下げた男根=>(外傷やストレスで)たたない男根を治す仕事=>相手を見上げる仕事=>みあげる(「イ」cf.54) 「抑」=「扌」+「卯(省略形)」:=て+さげた男根=>手でさげた男根=>押さえつける=>おさえる(「扌」cf.12) 「迎」=「辵」+「卯(省略形)」:=すすむ+たれた男根のおとこ=>仕事ですすむおとこ=>むかえに行くこと=>むかえる(「辵」cf.65) ***** 開始 関連する辞書の解字 ***** 「卸」 解字:御(道路を養い馬が進行する意)の、彳(ゆく<十字路>の左側)が省略されてできた字。彳を除くことによって進行を停止する意を表したもの。借りて、「おろす」意に用いるという。 「御」 解字:形声。意符の??(=辵。道路を歩行する)と、音符の「牛偏に卩」(馬を養う意)とからなる。養い馬が道を行く意。借りて、馬を扱う意に用いる。 「却」 解字:なし(「卻」の解説)。 「即」 解字:会意。意符の卩(人がひざまずいているさま)と、音符の皀(食物を器に盛った形)とからなる。食物の前に人がひざまずいて、食に着く意。ひいて、「つく」、借りて、「すなわち」の意に用いる。 「節」 解字:形声。意符の竹(たけ)と、音符の即(きれめの意)とからなる。竹の内部の中空が断絶されている部分、「ふし」の意。ひいて、つぎめ、区切りなどの意味に用いる。 「印」 解字:会意。意符の卩(人がひざまずいているさま)と、意符と音符を兼ねる??(手)とから成る。人をおさえて上から屈服させる意。上からしかと押さえつけることから、ひいて、「しるし」。さらに印判の意に用いる。 「叩」 解字:形声。意符の卩(人がひざまずいているさま)と、音符の口(うつ意)とから成る。顔を地面にうちあてるようにする礼の意。借りて、「たたく」意ん用いる。 「仰」 解字:形声。意符の人(ひと)と、音符の卬(仰望してで迎える意)とから成る。首を上げて高いところをみる意。 「卬」 解字:会意。意符の卩(人がひざまずいた形)と、意符の??(立った人)とからなる。人がひざまずいて、立った人を、首を上げてみる、あおぐ意。 「抑」 解字:会意形声。意符の手(て)と、意符と音符を兼ねる卬(右手で人をおさえて、ひざまずかせる意)とから成る。右手で人をおさえて、ひざまずかせる意。ひいて、扌でおさえる、更に、「おさえる」意に広く用いる。 「迎」 解字:会意形声。意符の辵(ゆく)と、意符と音符を兼ねる卬(仰ぎ見てでむかえる意)とからなる。途中まで行ってでむかえる、「むかえる」意。 ***** 終了 関連する辞書の解字 ***** 4.「向−口」の解読 第32回がでは「丁」の中で「舟」は「冂+丁」に「ノ」が付いたものと解説し、第38回では「向」は「冂+口」に「ノ」がついたものと解説しました。今回「向」と「舟」の骨格が同で、かつ両者に共通の意味があることが分かったので、両者を「ノ+冂」の会意文字として改めて検討し、訂正します。 「向−口」=「ノ」+「冂」:=とくべつな+からだ=>からだの特別な所=>からだの反対側=>背中=>反対面=>対面(?) 「向」=「向−口」+「口」:=反対側+おんな=>おんなの裏側=>おんなの背中=>むこうがわ=>むこう=>対面 「晌」=「日」+「向」:=おひささ+反対側=>太陽に向かう面=>太陽が照らす=>ひるま 「向」の反対側の意味は「晌」では反対面に変化しているようです? 「向」を会意とする文字がもう少し多いとい詳しく推測できるのですが。 「舟」の中心は現在二画のテンテンに書きますが、これまでの「テンテン:=たれ落ちるもの」の意味では解読できません。康煕字典では明らかに横棒と下の点が「丁」の字になっています。 「舟−丶」=「向−口」+「丁」:=背中+働くおとこ=>背中で働く男=>背泳ぎで物を運ぶ男 「舟」=「舟−丶」+「丶」=背泳ぎで物を運ぶ男+とくべつな=>背泳ぎで物を運ぶ男に似て、内側にものを乗せる丸木=>木を平たくくりぬいて物を運ぶもの=>丸木舟=>ふね 「舟」の字形からは、上向きで両手で物を差し上げて濡れないように背泳ぎ型で泳ぐ男(働く男)のイメージの連想が丸木舟の原型と考えられます。 「舡」=「舟」+「工」:=ふね+男の技術者=>仕事用の舟=>工事用の大きな舟=>工事船(「工」cf.21) 「航」=「舟」+「亢」:=ふね+隠れた対抗指導者=>隠れた反対勢力者が舟で川を渡る=>(勢力圏を分かつために)舟で渡る=>わたる(「亢」cf.52) 「船−舟」=「ハ」+「口」:=わける+女領主=>女領主がわける=>財産分与=>引き継ぐ財産 (「ハ」cf.17、「口」cf.39) 「船」=「舟」+「船−舟」:=ふね+分与する財産=>分与される舟=>大きな舟 「舵」=「舟」+「舵−舟」:=ふね+被り物をした男=>被り物を許された舟の男=>かじを操る男=>かじ(「宀」cf.31、「ヒ」cf.49) 「舵」の中の「ヒ:=唯の男」で普通は衣を付けることが許されなかった時代に、太陽の直射や豪雨を避けるために舵を操る男だけは特に「宀:=被り物=>おおう物」をつけることが許されたのでしょう。 第45回で解読した「日」に関し、その派生「白」は神事に関する意味としました、「舶」の中には「日」の元の意味からの異なる派生「白:=特別な女総師=>引退した総師」の意味もあるかもしれません。 「白」=「ノ」+「日」:=特別な+太陽=>太陽の特徴(属性)=>輝く/透明/しろ=>神事に関するもの(再掲。Cf.45) 「舶」=「舟」+「白」:=ふね+輝くもの=>輝く舟=>豪華な舟 「舶」の元の意味は七福神の載った幸せをもたらす宝船のようです。「舳」の字は第2回を参照してください。 ***** 開始 関連する辞書の解字 ***** 「向」 解字:象形。昔の家の北側に開いた高い所にある明り取りの横窓にかたどる。家の高窓の明り取りの意。卿と同音であることから、かりて、「むこう」の意に用いる。 「晌」 解字:形声。意符の日(ひ)と、音符の向(乾飯(携帯用の食料)の意)とからなる。乾飯を食べる時刻の意。 「舟」 解字:象形。木の内部をくりぬき、転覆を防ぐ設備を付けた丸木舟の形にかたどる。大木をくりぬいて作った丸木舟の意。ひいて、「ふね」の意に用いる。 「舡」 解字:形声。意符の舟(ふね)と、音符の工(おおきい意)とから成る。おおきい舟の意。 「航」 解字:形声。意符の舟(ふね)と、音符の亢(横にする意)とから成る。舟を横に二艘並べる意。二艘の舟を横に並べて、その上に板を置いて人馬を渡したことから、ひいて、舟で「わたる」意に用いる。 「船」 解字:形声。意符の舟(ふね)と、音符の「船−舟」(中をくりぬく抜く意)とから成る。木の内部をえぐって作った舟、丸木舟の意。ひいて、「ふね」に意に用いる。 「舵」 解字:なし(「柁」の解説)。 「舶」 解字:形声。意符の舟(ふね)と、音符の白(大きい意)とから成る。「おおふね」の意。 ***** 終了 関連する辞書の解字 ***** ![]() |
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